ある犬との思い出～３～

まいどおおきに
親父っす

少年時代をワントラという犬と過ごした親父・・・

秘密基地をワントラの住まいにして、親父の生活は変化してきました。

朝毎日、秘密基地へ行っては夕飯の残りを持って行き、学校が終わると給食の残りを持って行き、与えていました

朝、コソッとワントラのごはんをランドセルにしのばせ、出かけようとすると・・・

「最近お釜のごはんが減ってるんやけど、お前夜中に食べてるんか？」・・・とオカン・・・

ドキッ！！！

「そ、そ、そ、そやねん！夜腹減るねん！」

オカンにはワントラの世話をしている事は絶対にバレてはいけません
バレたら、げんこつを何個もらう事になるか・・・考えただけでも恐ろしいっす

今思えば、ワントラは賢い犬だったと思います。リードや鎖でつないでいないのに親父が行く時間には必ず秘密基地にいました。

夕方は少年野球の練習に一緒に連れて行き、ワントラはみんなのマスコットになっていました。

いつしかワントラは体重１５kくらいに成長しています。

ある夏の日の朝・・・
いつもの様に秘密基地へ行くと、ワントラともう１匹仔犬が・・・

「ワントラ、その子どうしたんや？」・・・と聞くと・・・

目で「この子捨てられてたの・・・この子も一緒じゃダメ？」・・・と言っている気がしたっす

その仔犬は柴系MIXのオスでコロコロ太っているので「コロ」を名付けました
それからワントラは母親の様に、どこへ行くにもコロと一緒でした。

そんなワントラの幸せな生活を脅かす事がありました・・・
大型台風の接近っす





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