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ごめり語。

ごめり・りんご・「   」

「反貧困」から「どんとこい、貧困!」へ

2011年11月07日 | 読書
その昔、湯浅誠さんの「反貧困」という本を、少し、紹介したことがありました。

「溜め」の有り難みを実感した本でした。

同じく湯浅さんの、「どんとこい、貧困!」という本は、とてもいいタイトルだと思いました。

むろん、タイトルだけじゃなくて、内容も、イラストも、いいんですけどね。

ご本人が書いている通り、

<「どんとこい」というのは、歓迎しますよという意味じゃなくて、私たちは逃げないという意志を表している>のです。

「反貧困」から「どんとこい、貧困!」へ。

では、貧困(や、その他のいろいろな問題)を減らすために、どうしたらいいのか。

むろん、その方法はいろいろとあるのでしょうが、そのひとつにはやはり、湯浅さんが指摘していることにあるように思います。

つまり、と、私は自分の言葉で結論をまとめてしまいたくなりますが、それは悪い癖ですし、やめておきます。

読んでみて下さいませ。

しかしね。

<貧困>というキーワードや、この本の内容からは脱線しますが、

今日、私がお世話になっていた農業組合のほうれん草が、なんと、2束100円で売っていたんです。

これ、喜んでいいのでしょうか。

湯浅さんも書いていますね。

<介護も農業も、働いてくれる人がなかなかいなくて、人を募集しても来なくて、困っている職場はいくらでもある>というような、それこそ傲慢な考え方。

私、経験者ですからね。

同じ場所に立っていたし、立っているんです。

だから、少しは、偉そうなことを言わせてよ。

ねぇ。

脱線につぐ脱線ですが、g.u.の価格設定とか、わけがわかんないけど、買っちゃうんですよね・・・

む~。

湯浅さんは、よりみちパン!セシリーズ恒例、谷川俊太郎さんの、「何がいちばんいやですか?」という問いに、

<ごうまんな考え方。ごうまんな生き方をする人。他人を批判していい気になっている人。他の連中はバカで、自分は頭がいいと勘違いしている人。徹底的にやりこめてやりたくなる。>

と、答えて下さっています。

でも、そういう人も必要だし、そういう人がいるからこそ、物事が(強引に)動いていく、ということも事実ですよね。

私は、最近ですと、多数決の限界みたいなものを、例えば自治会の活動を通して、実感しました。

そうしてそれって、まさに、今の日本の社会の縮図なんですよ。

それから、サラリーマン的な生き方(利益追求型)と、ちょっと公僕的な生き方(今の私の職業)の違いみたいなものも、常に、実感しています。

ちなみに、学びました、ということと、実感しました、ということは、やはり、別だと思っています。

<どんとこい!>

いいですね。

頼もしい。

<どんとこい、政治!>

<どんとこい、原発!>

<どんとこい、経済!>

<どんとこい、少子高齢化!>

<どんとこい、就職!>

<どんとこい、貧困!>

先ずは、知ること、気づくこと、かな。

そうして、つぶやいてみたら、何かが変わった、なんてことも、あるのかもしれません。
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「季刊地域」

2011年11月06日 | 読書
季刊地域」を推薦します。

創刊号の特集は「農産物デフレ(適正価格を地域から)」

2号の特集は「高齢者応援ビジネス(みんなでつくる居場所と仕事)」

3号の特集は「空き家を宝に/戸別所得補償制度どう生かす」

4号の特集は「廃校どう生かす?/宮本常一と『あるくみるきく』日本」

5号の特集は「TPPでどうなる日本?」

6号の特集は「東北(ふるさと)はあきらめない!」

そして最新号の特集は「いまこそ農村力発電」。


どれもこれも面白そうじゃないですか。

我が家には、1~4号まであります。


前の記事でも触れましたが、ここでも宮本常一の名前が出てきます。

語り継がれ、読み継がれているんですね。

例えば、TPPや風評被害の問題について、宮本さんならば、どう行動し、何を語ったでしょうか。

にそういうことを考えさせてくれる、唯の存在なのかもしれませんね。


私にとっては、「高齢者応援ビジネス」なんて、他人事じゃないわけです。

<テレビもカラオケもありません。食事のときエプロンは使いません。洗面所に鏡はありません。おむつはずしに取り組んでいます。寝たきりにならない、させない、最後まで口から食べていただけるよう努力しています。介護実践で意見の相違に悩むとき「個人を中心におくケア」にみんなが立ち戻ります。車椅子は最低限移動時だけ利用します。毎食後口腔ケアに取り組んでいます。>

痛い、痛い。実に痛い。プロならわかります。テレビやカラオケを楽しみにしている人もいらっしゃいます。食事の時はエプロンを使った方が汚れないですし、だから自ら望む方もいらっしゃいます。洗面所には鏡があった方が便利です。毎食後口腔ケアに取り込むなんて、当たり前のことです。同様に、プロならわかります。どうして、そういうことを、あえて言葉にしているのかを。そして、言葉だけなら、何とでも書ける、言える、ということも。

ま、とにかく、もし本屋さんで目にすることがあれば、是非手にしてみて下さい。
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常識の壁が打ち破られるとき

2011年11月05日 | 読書
その昔、傷の手当って、基本的には、患部を消毒して、乾かすのが常識でしたよね。

でも、この頃は、場合によっては、あえて湿らせて治す、という方法も浸透してきています。

常識が変わった、というひとつの例だと思います。


「我ら糖尿人、元気なのには理由がある」共著=宮本輝、江部康二

この本は、超おすすめです。

糖尿病に特化した本、というよりむしろ、常識が変わる快感が得られる本、と思って読んで欲しいです。

それこそ、栄養士さんなんかは必読(というか、何を今さら!でしょうが)ですし、ダイエットに興味がある、健康に気を配っている、という方なんかにも、お勧めです。


ちょいとこの本から離れますが・・・。

老人ホームで働いていると、どうしても、「長生き」、とか、「食べる」というようなことについて、いろいろと考えてしまうようなところがあります。

それはきっと、私だけではないと思います。

私の考えなんてのは、それはどいうでもいいのですが、事実としてお伝えしたいことがありまして、それは、入居者の方たちは、基本的には皆、同じものを召し上がっている、ということです。

何が言いたいのかと言うとつまり、毎日同じものを、同じ量食べて、飲んでいるのに、太る方もいれば、痩せる人もいる、という、実に当たり前のことを実感しているのです。

千差万別。

そんなこと、お前に言われなくても、と思われるでしょうが・・・


米を食べない、パンを食べない、芋類を食べない、なんて、じゃあ何を食べろって言うんだ、そもそも、そんな生活だったら、生きている意味がないじゃないか、そう思われるのも、もっともな話です。

でもね、糖質制限を1年間続けた人を知っていますが、元気ですよ。

しかも、(慣れてならは)なんだか楽しそうに続けてしました。

それこそ、1年前よりも、随分とスリムになって、健康そのもののようです。


少なくとも私は、今のところ、糖質制限の必要を感じていません。

というのも、血縁には、糖尿を患っている方が、ほとんどいないし、ダイエットの必要は感じているものの、それは食事の量(というか、おやつの量!)で調節できると思っているからです。

でもね、やっぱり、カロリー偏重主義というのかな、カロリー制限一本槍という考えは、捨てました。

それに、むろん、誰にでも、どんな病気にも、糖質制限が有効、なんていうつもりもありません。

それこそ、千差万別なんですから。

けれども、アトピーにしても、アルツハイマーにしても、ダイエットにしても、何にしても、試してみる価値はあると思うし、少なくとも、知っていて損はないと思います。

余計なお金もかかりませんし。

宮本輝さんは、作家だけあって、やっぱり人に訴える筆力があるし、読みやすいし、そういう意味でもこの本はいいと思います。
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「闘う純米酒 神亀ひこ孫物語」

2011年11月05日 | 読書
「闘う純米酒 神亀ひこ孫物語」著者=上野敏彦

* 日本酒が好きな方
* 「プロジェクトX」のような番組や本が好きな方
* 蓮田に思い入れがある方

などに、お勧めします。

神亀酒造って、いまだにホームページがないようです。このご時世ですから、それって、かえって、なんだか凄いことだなぁ、と感心しました。

著者の上野敏彦さんは、宮本常一の影響のもと、全国各地を取材して歩いている方だそうです。宮本常一。読む本読む本、この人の名前が出てきます。というわけで、私も、今さらですが、ぽつりぽつり、読んだりしています。

そういえば、ごめり記念の時に、副賞として、「神亀」を持参したんです。当時は蓮田に住んでいたし、蓮田の逸品といえば「神亀」だと思ったからです。私は日本酒は飲まないんですけどね・・・。



それで、その後日、帯広競馬場に行った際に、たまたま藤本匠騎手とお会いする機会があったのですが、「お酒を下さった方ですね」と、覚えてくれていて、ちょっと感激した思い出があります。



本と関係がなくて、本当に関係がなくて、申し訳ないのですが、いつかまた、「ごめり記念」やりたいです。「第2回ごめり記念」を(笑)
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「徒歩旅行」

2011年10月29日 | 読書
暮しの手帖別冊「徒歩旅行」若菜晃子編・著

この本はスバラシイ。

こういう本を紹介しないわけにはいきません。

文章がいい。

写真がいい。

何よりも、町のセレクトがいい。

桐生とかね、すぐに行きたくなりましたもん。

<桐生には
 無料の
 動物園が
 あります>


なんて、フンボルトペンギンの素敵な写真が付いているんですから!

この本はスバラシイです。


若菜さんの文章には、ほんのりとペーソスが漂っています。

同伴したカメラマンに、「友と書いていいですか」なんて聞いたりしていて、それが嫌味に感じられない、というのが、センスの良さなんだろうな。


そうそう。

小学校一年生の「こくご」の教科書。

あさ。
あさ。

あかるい
あさ。


私も、この教科書で習った記憶があります。

光村図書の、昭和49年度版小学校国語教科書だそうです。


ついで、というか、おまけです。

散歩の達人の「東京千円さんぽ」。

目新しさはありませんが、千円、というコンセプトが良いと思いました。

定価は880円。

千円でおつりがきます。
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