震災で不明の妻へ 仏作曲家の作品、女川で演奏 高松さん「感無量」
東日本大震災で行方不明になった妻を捜し続ける女川町のバス運転手高松康雄さん(62)に、フランス人作曲家が贈った曲が16日、同町で演奏された。
町まちなか交流館であった演奏会で、さいたま市のピアニスト植原晴子さんが、高松さんの妻祐子さん=当時(47)=をイメージした曲「Yuko Takamatsu」など計9曲を演奏。観客約60人が柔らかな音色に聞き入った。
高松さんは「優しい旋律に妻の笑顔を思い出した。女川で演奏してもらい感無量だ」と語った。植原さんは「作曲家や高松さんの思いがこもった曲。悲しみを経験した方々を癒やせたらと思い演奏した」と振り返った。
祐子さんは震災当時、町内の七十七銀行女川支店で勤務中に津波に襲われた。高松さんは潜水士の資格を取得し、妻の手掛かりを捜している。作曲家のシルバン・ギネさんは高松さんの姿に感銘を受け、2014年に植原さんを通じて作曲を申し出た。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます