おいしいと自信を持つ工場責任者
今年2月にやっと工場査察を行った対応の遅さが際立つ。
製造元の工場の責任者も、
「私が入社して20年、提供している給食を食べてきましたが、まずいと思ったことは1度もない。9月16日には、記者さんたちにも食べていただきました。教育委員からは、おいしいと評価をいただいたと聞いています」
と、給食のおいしさに自信を見せる。大人たちは食べられるが、生徒は「食べ物じゃない」と吐き捨てる味。この格差をどう埋めればいいのか。工場の責任者が続ける。
「当社では大磯町さんの指示のもと製造しています。大磯町の栄養士さんが献立を立ててくださいますが、
やはり煮物や野菜とかバランスのいい食事を作ろうとしていますので、中学生には好まない内容になっているのでは」
と話し、味のうすさについて、「料理を1度冷ますのですが、その際に塩分が飛んでしまう。
さらには時間がたつと野菜からも水が出て塩分がうすれてしまうことは考えられます」と説明する。
しかし、料理研究家で栄養士の今別府靖子さんの見解は少し違う。
「料理は冷めると塩味はより強く感じるものです」
と話し他の可能性を続ける。
「学校給食法の基準の塩分量は決して多くないんです。あえ物を作るとき、ほうれん草をゆでたらしっかりと水をしぼる。
これをキチンとやらないと、もともとうすいのに味はさらにうすくなってしまうことはありえます。野菜を洗ったときに水をしっかりきってないとかね」(今別府さん)
そして給食直前にひと手間加えることを提案する。
「カレーやシチューなどが出ていることを考えると、冷たいことを前提とした献立が立てられていないのかもしれません。
ハンバーグも、冷めたら脂が固まって見栄えも悪いし、おいしくもない。給食を温める設備は絶対に必要です。給食を軽視しないでほしい」
と今別府さんは訴える。
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