公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

アシスタントの採用

2008-05-09 | くもん教室の運営
アシスタントの採用、ということでは、
どこの教室の先生でも悩みは尽きない、というところでしょう。
かく言う私も
現在のメンバーに落ち着くまでには様々な苦労をしていますし
今のメンバーだって、それぞれの事情の変化によってはどうなることか・・・・

この投稿の方は、
「教わる・・・」という表現をしておいででしたが、
公文式の考え方で言うと、アシスタントは《教える》立場にはないはずですが。

でも、教材の指導はしなくても(採点だけで)
教室内であれこれと生徒達に接する機会は多いわけで
学習姿勢や文字の乱雑さなど注意をすることはあるかもしれませんね。
それも含めて、《教わる》と考えれば
アシスタントの質ということを気にかけられるのももっもかもしれません。

ひとつ、公文教室経営の経験者として申し上げたいことは
教室経営の面から言って
アシスタントに高額の賃金は払えないという事情があります。
どうしてかと言うと、
生徒から集める会費の半分近くを公文にロイヤルティとして納め、
その残りで
会場の家賃やアシスタントの人件費、
電気代やら電話代その他いっさいの経費を賄わなければならないからです。

必要最小限の時間だけのアシスタント・・・
生徒の人数や学齢によっては
週に二日、二時間ずつだけのパートに応募してくる
【先生】が務まる人材なんて、そうそうみつかるものではありません。
働く側から言えば、
実働時間は二時間でも、その約束には拘束されるわけですから
割が合わないことはなはだしい・・・・
学校帰りに立ち寄ってバイトのできる学生ならとにかく。
というわけで、
優秀なアシスタントを揃えるのはなかなか難しいのです。

公文教育研究会の考え方としては
【先生】役は、教材が務めるので、一般主婦の採点者だけいれば
特段の資質などは必要ない、ということです。
実のところ、指導者についても同じ考え方で
研究会の【教材の与え方】というルールに従って
生徒に教材を渡し、採点をしていきさえすればいいのだから
素直に研究会の言うことを信じるタイプの、一般主婦が望ましい・・・・。
したがって、
公文教室に、ハイレベルのアシスタントまで揃っていることを期待するのは
無理があります。


うちの教室の場合・・・・はどうか、というと。
私と同世代の、教材管理スタッフがひとり。
私の指示通りに、生徒の日々の学習教材や宿題の準備にあたります。
それより10歳ほど下の、幼稚園の保母資格を持っている人が
教材準備と一般採点兼務で幼児・低学年の対応に。
この二人が、週四回の教室日のうち、三回ずつの出勤です。

それから、教員免許を持っているスタッフが二人。
それぞれ採点席主席と私のサイドアシスタントで、
サイドの方は、いつでも私の代行が勤まるよう教育しています。
後は、2~3人の大学生バイトや、
本当に採点だけの、生徒対応をさせないパート・・・・

つまり、私は、
公文の考え方と異なり、
教材は、子どもを育てるための教具にしか過ぎず
人が人を育てるのだから、
私の要求にこたえられるスタッフを揃えておきたいので
高額のロイヤルティは払えない・・・・
ということもあり、公文のフランチャイズはやめたのです。



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1 コメント

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アシスタントだけの問題か (もと公文生)
2012-02-21 12:47:06
自分には公文の教材は向いていて、なかなかに良かった記憶があるので、最近の悪い評判は何故かと思っていたところ、質の良い先生がいない、という評判を聞きました。

曰く、非常に簡単な講習で「先生」になれる
曰く、最近の高学歴のママより学歴が低い人が多いため、うたい文句の「自学自習」は教える能力のない先生の隠れ蓑でしかないと父兄は思ってる

という評判を耳にしまいた。

そうかな?と思ってましたが、最近のネット上に溢れる公文先生募集広告を見て、
「あ~公文の先生って誰でもなれるレベルの低いもんだな」と感じさせるのだろう、とガッテンがいきました。

ましてロイヤルティがそれほどまでに高額とは。それでは質の良い先生ではなく、お金持ちの道楽先生しか集まりませんね。

最近の悪い評判がよく分かりました。
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