GLAY Story

GLAY関連の書籍を一つにまとめてみました。今まで知らなかったGLAYがみえてくる――。

 二日酔い

2009-09-15 | メンバー裏話




 GLAYのメンバー5人は酒が強い。

 「GLAYの皆さん、一杯如何ですか」と言ってビールを差し出されても、「え、もういいですよ。そろそろもう限界ですよ」などという言葉を、メンバー5人の口から聞いたことは一度もない。

 打ち上げが深夜の3時、4時頃になっても、ほかのバンドのメンバーからお酒を勧められると、必ず、「あ、いただきます。どうもありがとうございます、ごちそうさま」と酌を受ける。

 私は隣に座りながら、不思議でしょうがない。ビールの大瓶を5本でも6本でも、平気な顔をして飲むメンバー。あれだけの水分が一体どこに入ってしまうのか、皆目見当がつかない。

 そのわりにメンバーは、そんなにトイレが近いわけでもない。当然、酒やビールをちゃんぽんする。二日酔いは避けられない。

 ライブが2日、3日連チャンのときなどは、毎日毎日、朝方まで打ち上げをしているわけで、昼過ぎにライブ会場に到着したメンバーを見ると、顔色も悪く、口から吐く息にはまだアルコールが残っていて、お酒のにおいがプンプンする。


●不機嫌になるJIRO

 二日酔いで機嫌が悪いのはJIROちゃんだ。「いいよ、ほっといてくれよ。まだライブまで時間あるだろ。そのへんで横になっていたいからさ、余計なこと話しかけないでよ」

 当日の衣装のことや曲順の確認をしに行っても、二日酔いのときのJIROちゃんは、本当に気分が悪そうで不機嫌だ。対照的にTERUくんの場合、二日酔いといっても前の日に酒を飲んで帰ったときの明るさが、次の日まで残っている感じ。

 「なんか今日、やりたくねーよな。酒残ってるから、今ビール飲んだらもう完全にできあがっちゃうよ」

 「今日のライブは歌詞忘れないようにするけど、1番で2番、2番で3番の歌詞を歌っちゃったとしても、ファンだってそんなに気づくことはないし、どっちにしたってうたい終えればいいんだから」

 酔いが抜けてない口調で、ファンに失礼なことを言っている。

 TAKUROくんが、TERUくんのそんな発言を聞いて「テッコ、ちゃんと歌ってよ。お客さんは、俺たちの真剣なライブを見に来てくれてるんだから」と釘をさす。


●顔に出さないHISASHI

 HISASHIくんは、二日酔いになってもあまり顔に出さない。そして、「俺もう、今日の打ち上げあんまり飲まないよ」となどと言う。

 でも、打ち上げの会場に着くと昼間の発言をまるで忘れて、「今日は結構ビールの入りがいいよ。ライブでとことん燃焼し尽くしたからかな」と言いながら、まるで水道の蛇口に口をつけて水を飲むように、なみなみと注がれたビールをおいしそうに飲みほす。

 TAKUROくんは、ライブの出来が悪い時などは、打ち上げがスタートして最初の30分ほどは、宙を見すえて自分の世界に閉じこもる。

 でも、メンバーが「TAKURO、何考えてんだよ。打ち上げなんだからさ、今日ぐらい気分よく飲もうよ」と言われてビールが2杯、3杯と杯を重ねるうちにだんだん明るくなってくる。

 そして、「ビールぐらい飲まなきゃやってられねーよな。普段はさぁ、辛い仕事して、ファンの前では、結構緊張してプレッシャーに押されながら演奏したりするわけだから。酒でも飲んでなきゃ、人生窒息しちゃいそうだよな」と言って飲み始める。

 お酒を飲んでいる時の楽しそうな顔と、翌日二日酔いで楽屋に来た時のヘロヘロな顔との違いに、私は「なんでこの人たちって、こんなに無理してお酒を飲まなきゃいけないのかしら」と思わずにはいられなかった。





【記事引用】 「GLAYインディーズ回想記/清水由貴・著(インディーズ時代のスタッフ)/コアハウス」 


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