1990年3月10日(土)、稜北高校と函館商業高校の卒業式が学校の体育館で行われた。
それぞれの生徒が担任の先生から、「頑張ってこいよ。何かあったら連絡してな。」 「社会に出ても挫けてはいけないぞ。自分の考えた道を信念を持っていきなさい。」と送り出され、クラスメイトたちは涙を流して抱き合い、別れを惜しむ。
しかし、GLAYのメンバーには、そんなセンチメンタルな気持ちはなかった。
. . . 本文を読む
この夏休みを終わらせたくない。僕たちが東京行きを選んだ理由を探すなら、つまりそういう気持ちがいちばん近い。
大きな夢は抱いていたけれど、それと現実の進路はまた別の話で、東京でプロになろうとか、有名になろうとかいう気負いがあったわけではない。ただ、GLAYをこのまま終わらせたくないという思いがあった。
みんなで東京進出を決めたとき、GLAYは僕たちの終わらない夏休みになった。
● . . . 本文を読む