Takの秘密の木

誰にもいえない気持ちは、誰もしらない秘密の木の洞に、こっそり語って蓋をするんだって。@2046

シャーロックS3E1,E2雑感

2014-01-11 | ドラマ・映画・舞台の感想
シャーロックのシーズン3、エピソード1と2をイギリス現地オンタイムで見てきました。

数枚、テレビ画面を写真で撮ったもの(ぼんやりしてます)も掲載しますので、一切のネタバレをしたくないという方は以下を決してご覧にならないようにお願いします。
ちなみにエピソード3は見ていませんし、オンタイムで見る予定もありません。予告編すら見ない前に帰国してしまいました。
BBC ONEは、事前に番宣CMをガンガンに流しますが、このエピソード3についてはなかなか予告を放送してくれませんでした。オンエア当日は、他の番組のエンドロールにナレーションを被せた放送もするんですけどね。
「このあと9時から、いよいよシャーロック・シーズン3・エピソード1を放送します!お見逃しなく!」みたいな。
子供向けアニメ映画だろうが、大人向けメロドラマだろうが関係なしで、最後のスタッフロールにいきなりナレーションが被ってくるのでちょっと驚きますが、日本にはない感じなのでおもしろかったです。



全体として、シーズン3は、1,2よりもシャーロック&ジョンのコンビのあり方にスポットを当てているような気がしました。
要するに、サスペンスとしてのストーリーや事件の内容より、二人の関係性や感情面の方がフィーチャーされていたというか。・・・
そういう意味では、シーズン1,2の方が内容が濃くて視聴後の満足感が高かったような気がします。
取り上げられている原作のエピソードも、例えば事件の案件名のみは話題の中に出てくるけど、ストーリーとしては存在していないような類のものを、集めて膨らませて入れ込んだような。・・・
その為か、カットバック、フラッシュバック、時制の並べ替えが細切れで連続する作りなので、ただでさえ難解な内容が非英語民にはより一層優しくない仕上がりに。・・・(苦笑)
シーズン4,5も作られるようなので、メインで使えるしっかりしたエピソードは後ろに引っ張ったのかも知れませんね。
相変わらずの超絶早口シャーロックの英語に色々なシーンが唐突に入り込んでくるので、1度見ただけではワタクシのような者にはしっかり理解はできませなんだ。録画して連続2回ぐらいリピートして見たいけど、ホテルのテレビでは致し方もなく。・・・

■Episode1:The Empty Hearse
ライヘンバッハ・フォールからいかに生還したか?が、世界中のシャーロック・ファンとジョン・ワトソンが知りたかったことでしょう。
シャーロック曰く、13通り(だっけ?)ぐらい方法はあったらしいですが、具体的なタネ明かし映像としては3種類(?)出てきます。
冒頭に1種類と、ジョンとアンダーソンに語って聞かせた内容が2種類。
映画『ダイハード』のマクレーンのようなシャーロックが、モリーにお礼の○○をするシーンもあります。

で、いつものオープニング。

ちょっとづつ新しい画像が入ってるけど、基本そんなに変わらないかな。


すっかり覇気をなくした髭ジョン。

老け込んだ、老け込んだと周り中から言われてる。221Bを出て別の場所で暮らしてます。
モリーとベーカー街イレギュラーズ(このドラマ内ではホームレスの人々?)の人たちに協力してもらって死んだふりをしているシャーロックだけど、マイクロフトの極秘任務を手伝って海外にいて、丸2年ロンドンから離れてます。
その間に、モリーもジョンも新しい恋人を見つける。ジョンは結婚を決意。そこにようやっと帰国するシャーロック。
シャーロックはジョンの前に姿を現して、以前と同じ状態に戻る気満々だったけど、マイクロフトは以前のようにはいかないと釘を刺す。


ジョンのプロポーズの場に乱入するシャーロック。(苦笑)

高級ホテルのレストランなのに、凶暴化するジョン。(当然・笑)
でも、ショックを受けたジョンの表情には号泣させられた。・・・一部始終それを目撃させられた(笑)メアリーと視聴者は同じ感慨だったと思います。
メアリーは理想的なジョンの奥さん像。ジョンのことを完全に理解しているし、受け入れてるし、包み込んでいる。明朗快活。もちろんシャーロックのことも二人の間柄も理解してる。


場所を変えても怒りの収まらないジョンの○○○を喰らった鼻血シャーロック。


モリー、レストレード、ハドソンさんに帰還を告げに来たシャーロック。

シャーロックは221Bで探偵業を再開し、モリーを助手に使ってみたりするけど、モリーには彼氏がいるからシャーロックにべったりというわけではなくなってる。
物寂しい想いをマイクロフトにぶつけながらも、以前のように仕事をしようとするシャーロック。
そんな中、テロの陽動作戦にジョンが利用され拉致されて、シャーロックとメアリーはジョンの救出に奔走し、危いところで助け出したものの、シャーロックはテロの真犯人を特定するのに時間を要してしまう。
ようやく、ジョンとともに爆弾の仕掛けられた場所を探し当てるけど、二人の目の前で時限装置が起動。
「起爆装置の解除方法をマインド・パレスに入って探れ!奇跡を起こせ!」と居丈高に命令するジョンに、「マインド・パレスに入れない!入れないし何もない!」と情けなく訴えるシャーロック。(笑える)
僕を置いて逃げろというシャーロックに、当然、動かないジョン。(泣ける)
最期を覚悟し、お互いにまだ口にしていなかった真情を吐露。(号泣)
One more miracle SHERLOCK for me.
Don't be dead. Stop this.
その奇跡を叶えてくれたから、本当はもういいんだ。みたいなことをジョンが言うのがもう・・・。
で、まあ、ああなってこうなって、とりあえず無事解決。どこまで分かっててやってるんだかわかんないシャーロック。(呆れる)

しかしジョンのためなら文字通り火の中にでも飛び込んでいくシャーロックといい、シャーロックの存在をどれほど大切に想っているかひしひしと感じさせるジョンといい、二人の友愛の強さを知るには最高のエピソードであったことは間違いないでしょうね。
このベネディクトとマーティンのSHコンビもまた、たまらなく魅力的ですね。


■Episode2:The Sign of Three
メインのストーリーはジョンとメアリーの結婚式です。
シャーロックは"ベストマン"としてジョンの付添人となりスピーチをすることに。ジョンがシャーロックに"ベストマン"を頼んだ時のセリフがマジで泣けます。
このベストマン(新婦側はブライズメイド)と言う習慣、イギリスでは普通のようです。日本の仲人みたいに、新郎新婦の両脇に座って、MCも兼任するみたいです。
ジョンはメアリーを受付けに置いて開業医となってるけど、シャーロックのことが気になり患者に対して気もそぞろ。シャーロックもジョンの存在を何かといえば求めてしまう。
二人の間を取り持とうとするメアリー。ええ嫁です。
結婚式当日、シャーロックは、ベストマンとしてのスピーチを始め、冒頭ではソシオパスとしての本領を発揮して(笑)人前でまともに喋れずモリーやレストレード、ハドソンさんを含めた列席者をはらはらさせ、次に結婚による弊害(早死にや病気発症率の増加)を無駄に饒舌にまくしたて大いに顰蹙を買い、次にジョンがいかに素晴らしい相棒か、メアリーがすばらしい女性かを雄弁に語りだし、みんなを感動させます。(泣笑)
ジョンとの仕事を語り始めて、様々な事件を詳しく話し出した途端、頭が半分マインド・パレスに入ってしまい、最近受けた依頼案件が次々と関連付けられることに気づき、今いるこの結婚式会場が新たな殺人の場となることに思い至る。
「殺人の方法は?誰が犯人だと思うか?」と列席者を引き込んでさながらサスペンス・ツアーの参加者のように仕立てあげ、本物の刑事であるレストレードを晒し者にし(苦笑)、乾杯の挨拶も終わらない内に遂にはテーブルを乗り越えて会場を飛び出す。
当然、それに続くジョン。(笑)
咎めず新郎を見送ったメアリーだけど、ややあってウェディング・ドレスをたくし上げて自分も後に続く。(笑)
連鎖式に一連の事件が解決。シャーロックも無事、乾杯を終わらせ大団円。みんなは結婚式二次会の会場へ。
シャーロックが作曲した美しい曲を自らバイオリンで奏で、それに合わせて幸せそうに踊るジョンとメアリー夫婦。
やがてダンスパーティー会場の様相となり、大いに盛り上がりモリーのカップルもみな楽しそうに過ごす中、一人ぼっちとなるシャーロック。
最後にメアリーにあることを告げ、幸せの絶頂にいるワトソン夫婦を尻目に、一人会場を後にするシャーロック。

シャーロックのスピーチそのままに、展開がめまぐるしく乱高下するストーリーですが、そんな中でも微動だにしないジョンのシャーロックへの信頼や愛情がとても印象に残りました。
シャーロックがどんなに奇態に見えようが、その普通じゃない言動からどんなに顰蹙を買おうが、ジョンはそれを恥じたり取り繕ったりすることは一切せず、「周りの人間にシャーロックがどう映ろうが自分は本当のシャーロックを知っている」というスタンスが終始一貫してて本当に頼もしかった。
メアリーも旦那を全面的に信頼しているから、ジョンがなにも動じないのならそれが真実と思っててまったくシャーロックの人となりを疑ってない。
本当に理想的な夫婦というか、ジョンはこれ以上ない女性を見つけたな、と心底から思えましたね。
メアリーを演じているアマンダさんは、実生活でもマーティン・フリーマンのパートナーだけど、それがとてもいい方向に作用したのではないでしょうか。
原作通りで行くのなら、これからメアリーがどうなっていくのかはわかならいけど、BBC版ワトソン夫人は初手から良いポジションにうまく納まったのではないでしょうか。

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