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Mental Blog

2006年からメンタルトレーニングの勉強を始めたMT初心者によるエッセイ。

ヨッシャ!ラッキー!

2009-10-19 10:46:00 | ポジティブシンキング
今日の日刊スポーツにこんな記事が載っていた。

「ヨッシャと思えなかった鬼崎」(たしかこんな見出しだった)
CS中日-ヤクルト2回戦。
7回1死2塁、2-2同点、中日の攻撃。
井端、遊ゴロ。
ヤクルト遊撃鬼崎は一塁送球。
二塁走者の谷繁に三塁進塁を許し、次の荒木に決勝の適時打を打たれた。
…その場を見ていたわけではないので、どんなゴロがどこにとんだのかはわからない。
鬼崎は「三塁送球が走者に当たりピンチが広がるのを恐れた」と述べている。
あるいは次の荒木と館山の相性を考えてのプレイだったかもしれない。
すべては結果論だ。
だが、記事によれば同じヤクルトの宮本が「あのゴロで走者が進塁しようとしたらうまい遊撃手なら“ヨッシャ!”と思うはず」とのコメントが載っていた。

鬼崎の判断が間違っていたかどうかは別として、ここから僕は君たちに言おうとしていたことがあるいは正解なのではないかと思って、今日この記事を書いている。

かつて…前の代だが、練習試合の相手校が挟殺で「よっしゃ!」と声を出しアウト一つもうけたとばかりに嬉しそうにプレイしていたことを述べたことがある。
今僕は君たちにもっと余裕を持って試合に臨んでほしいと思いつつ連日更新しているのだが、やはり平凡な内野ゴロやフライは「よっしゃラッキー!!」と上から目線でさばいてほしい。
「ピンチをしのがなければならない」というプレッシャーもわかる。
「“今”に集中しろ」と述べていることと矛盾するかもしれないのもわかる。
だが、どんなにうちがピンチに追い込まれていても、凡打を打ってくれたことはわれわれにとっては限りないチャンスなんだということは忘れてはいけない。
苦しいのは相手なんだということは忘れてはいけない。

ポジティブシンキング。
必死に球を追いかける姿は美しいものだが、その中でもゴロをさばくとき、フライを捕るとき、それがノックの最中であっても「ヨッシャ!ラッキー!」と相手を上から見下ろして捕ってほしい。

そういう意味でもA捕手の試合中のポジティブキャッチング「はいラッキー!!」みたいなのはすごくいいんだな。

…では、明日からの中間テスト、しっかりやれよ。

成功体験のout put

2009-10-17 12:59:34 | ポジティブシンキング
まじめな人間・そして考えすぎる人間はひとつのミスからメンタルが崩壊しやすい。

自分の弱点を補強するためのルーティンや「お経」なんかも提唱してきたが、ここまでの君たちをふり返るに、どうやらひとつの課題を与えると、そこをクリアすることに汲々として、かえって集中できない…あるいはそこでミスが出たときに立ち直るのに時間がかかるようだ。

なぜかというと、それは君たちがまじめでかつ頭で「必要以上に」考えてしまうからだと思う。
だからこそ開き直りが必要だと述べているわけなんだが、具体的にはどうすればいいのだろう。
気持ちをポジティブにもっていくにはセルフトークやイメージングが大事。
頭が先に立つ人間にはなにが有効なのか、今まで読んできた著作の中からヒントを見つけたので今日はそれを紹介したい。

「どうやったらうまくいくか」ではなく、「どうやったときにうまくいったか」…これを常に意識して練習に臨み、うまくいったときのデータを頭の中に蓄積する。
試合ではそのデータを引き出してセルフトークやイメージングを行う。


アップのイメージングでは自分の過去のベストプレイをイメージしろ、と言っているよね。どれだけこだわってやっているか知らないけど、アップのときだけやればいいってもんでもない。
「どうやったらうまくいくか」考えるのも大事なんだが、それは昨日紹介した心の中から自分を外して他人同士の比較から導き出すことにしよう。
過去の事実を思い出すことによって、それが自信にもつながるし、結果の見えない「どうしよう」ではなく結果がついてきた「どうだった」という安心感から心理的余裕も生まれる。
ポジティブシンキングの一種だな。
守備につく前・打席に入る前、この過去をふり返るイメージングを行うのはいかがだろう。

たとえば相手投手を打ちあぐんでいるときに、「どうしよう?」から入って「こうしよう」「こうしなきゃ」という観点で対策を立てるが、逆にそういう意識だとそれが焦りに転じるように思うんだな。
打てた試合を思い出して、「どうやって打ったっけ?」…たとえば初球から積極的にいったよな、ベース寄りに立ったよな、ポイントをとにかく意識したよな、…「だから打てたんじゃん」みたいな過去のデータから成功体験を引き出すといい。
やることは一緒なんだが、発想を転換しろということだ。
難しいな…伝わるかな?

つまりは心理的余裕を持ってプレイに臨めということ。
このチームは「準備」がキーワードと言ったよね。
開き直って余裕を持つことが、このチームにとっては最高の準備なのかもしれない。

頭の中から自分を消してみよう

2009-10-16 12:20:23 | ポジティブシンキング
このチームには開き直りを勧めている。
どうやったら開き直れるのか?
この課題を乗り越えてこそ、このチームの一歩がスタートするのではないだろうか…。

開き直るとはすなわち気持ちをポジティブに切り替えることである。
いっぱいいっぱい感をなくすにはリラクゼーションか。
このブログでも散々リラクゼーションとポジティブシンキングについては述べてきた。
詳しくはこのページの左端にあるカテゴリ一覧からポジティブシンキングとリラクゼーションの記事を検索し、しっかりと読むなりノートにまとめるなりしてほしい。

その中で書いたかどうか忘れてしまったが、「開き直り」を育てるひとつの手法を紹介しておこう。
この手法は客観的な視野を広げることにもきっと役立つし、練習を止めて色々とチームメイトにアドバイスを送ることにも有効だ。
それは、「他人と他人を比べる」ことだ。

素直でまじめな君たちはきっとたとえば上手い相手のプレーを見ると、すぐに自分の未熟な点と比べて反省ばかりを繰り返しているのではないかな?
反省することはいいことだが、そればかりでは開き直ることができない。
自分と他人を比べて、言いすぎかもしれないが「劣等感」を生んでも意味がない。
そこで、他人と他人を比べることを勧めておく。

これは君たちに限らず、まじめな人は得てして他人の批評というものを好まず、自分と他人を比較して落ち込む人が多いといわれている。
一方で要領のいい人間は、まず他人と他人を比べて他人の批評から自分の身の振り方を決めていくのだという。
自分と他人を比べると「とてもあんな風にはできない」とまず劣等感が頭をもたげ、大事な改善すべきポイントが見えてこないのだ。
他人同士を比較して、「あの人、ああすればいいのに…」という感想を持ったら、それは自分にもあてはまることだ。
自分を中心に見ずに、他人同士を比較することで客観的な視野も育ってくる。
思考の中心から自分を外すことで、気持ちも楽になる。
まずは自分を忘れて他人同士の比較から入ってみよう。
そこで見えてきた他人の課題を自分の課題だと思って意識すればいい。

ミスを恐れるな

2009-06-04 12:47:23 | ポジティブシンキング
ミスを恐れるな…その先に成長がある。
よくいいならされた言葉だし、みんなも頭ではわかっていると思うのだが、そうは言ってもミスしてしまうのはなんでなのか。
今日はジム=レーヤーの著作をヒントにポジティブなミスに対する考え方を紹介したい。

試合中にエラーをしても僕は怒らないようにしているし、積極的なミスならば許すとも言っている。
ミスをするのは怖い。
それは僕もよくわかる。
僕自身スポーツをやってきたし、監督になってからなんかは特にその恐怖との戦いの連続だ。
だが、はっきり言って言えるのは、ミスをしたらどうしよう…とか、負けたらどうしよう…そう思いながら試合に臨めば、間違いなくミスをしたり負けたりする確率が上がる。
お経作戦の逆バージョンであると考えてくれていい。
そういったネガティブな思考が刷り込まれ、イメージ通りの結果につながるというわけだ。

そこで、ジムはこのようなことを言っている(引用部分青字)。
ミスはなにかを学ぶうえで必要なものだ。ミスしなければ、なにも身につかない。私は恐れずに積極的にミスをする。無難な方法をとったり、ちゅうちょしたり、いいわけを探したりしない。張り切ってやるんだ。なにがあろうとそれを受け入れ、前に進む。ミスから学ぶのだ。

そして、ミスをしてしまったらどうすべきか。
以下の3つの質問を自分にして、あとは前に進む。
1.もっと違うやり方でなにができたか?あるいはなにをすべきだったか?
2.このミスからなにが学べるか?
3.このミスからなにか将来の役に立つものを引き出せるか?


練習中・練習試合、公式戦においてもミスは「したくないと思わない」ことだ。
公式戦でのミスは命取り??
そんなことはないだろ。
ミスしたらその後とりかえせばいい。
そして初戦のミスは2回戦に生かせる。
2回戦のミスは3回戦に…。
ミス1発で負けると思うから、ミスが怖くなるんだぜ。
勝ち続けていくんだろ?
頂点に立つまで、成長し続けようじゃないか。
ミスを繰り返して、頂点に立とうぜ。

弱点補強のための刷り込み作業

2009-06-02 16:37:57 | ポジティブシンキング
日直…。
DIPCA.3の採点など、やることは数多あるが、更新が進んでいないので、今日のこの時間は更新に費やそう。
ここを始めて3年以上経つが、最近アクセスランキング100万ブログ中1万位以内に入るようになってきた。
OB諸君も未だに見てくれているんだな…と、感謝すると共に彼らにあげられなかったものを一つでも多く現役諸君に伝えなければならないという使命感に駆られるばかりだ。

今日はポジティブシンキングに関わる話を『スポーツマンのためのメンタル・タフネス』から。最近しばしばとりあげている「自信」の話にもつながってくるので、参考にしてほしい。

プレッシャー下のセルフコントロールを失った状態では、自分の弱点がミスとしてあらわれやすいという。
たとえば、捕球よりも送球が苦手な選手はいっぱいいっぱいの状態では送球ミスが出やすく、直球より変化球のコントロールが甘い投手は変化球の失投が出やすいということだ。
つまりはピンチに追い込まれた状態では、上の例でいえば、送球に対して十分に神経をとがらせなければならないし、変化球を放る前にしっかりと重電することが必要になってくるということだ。
しかしながら、現場に出る前にやるべきことがある。
それが「ネガティブシンキングをなくすためのポジティブな意識改革」ともいうべきMTだ。

ジム=レーヤーは以下のような手段で苦手意識の克服をすべきだと述べる。
著作内ではゴルフのパッティングが例として挙げられているのが、ここでは「ボテゴロの処理」を苦手とする選手をイメージして書きかえてみよう。


「俺はボテゴロの処理が最高にうまい。一歩目は誰よりも早い!」
こう書いた紙をいたるところに置く。
家の机の上、トイレの壁、ベットの上の天井…。
どこを見ても今の自分はボテゴロの処理が最高にうまいと改めて認識できるようにする。


今後30日の間、1日25回、「俺はボテゴロの処理が最高にうまい。一歩目は誰よりも早い!」と書く。
書きながら、信念をもってそれを口に出して言う。


ノックを受けるたびに、あるいは打者に向き合うたびに、自分に向って「俺はボテゴロの処理が最高にうまい。一歩目は誰よりも早い!」とつぶやき、笑顔を作る。

セルフトークによるポジティブシンキングの刷り込み作業といったところか。
お経作戦に通じる部分があるね。
お経もいまやどれだけの選手がやっていることか…。
繰り返すが、「弱点」を克服する目的のトレーニングだ。
やはりこれまでチームを支えてきてくれた投手陣への恩返しのためにも夏は打って勝ちたいので、わがチームの弱点であるバッティング補強の刷り込みの方がいのかな…とも考えてみたり。

このトレーニングが実を結ぶまでは20日~30日かかるという。
夏を目前に控えた今。始めるタイミングはもう今しかない。