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Mental Blog

2006年からメンタルトレーニングの勉強を始めたMT初心者によるエッセイ。

最終回

2015-07-22 07:58:48 | 2015年夏
何で今自分がここにいるのかわからない。
どうやってこの時間を使えばいいのかわからない。
この先どうやって戦っていけばいいのかわからない。
…わからないことだらけだ。

昨日の試合は完全に俺のミスだ。
相手投手をなめることから始まり。
大量得点が続いた弛緩を引き締めないまま試合に入り。
もっと早く代走を使っていつもの攻撃ができていれば…。
もっと早く継投して流れをこっちに引き寄せらていれば…。
流れを変えるのは戦術・起用・攻守。
そう言ってきた俺が昨日は、お前たちに対して何もしてやれなかった。
エンドランを軸にするってチームがエンドランを使わなければ負け。
継投で勝ってきたチームが継投をミスれば負け。
お前たちはよくやってくれた。
すべては俺の責任だ。
すまない。

そもそも「バッテリーを中心とした守備のチーム」ってことでスタートしたな。
そして、「前の代を超えるには、打撃のチームに生まれ変わらなければダメだよ」って話もした。
お前たちはそのリクエストに応え、見事に夏の二試合「強打」のイメージを作り上げてくれた。
勝敗は時の運で、ベストいくつってのはクジによる数値目標だ。
その数値でないこのチームの目標…「打撃のチームに生まれ変わる」って目標は九分通り成し遂げることができたのではないかな。
胸を張っていいと思うぞ。

正直、お前たちがいなければ、この二年間俺がやりたい攻撃ができなかった。
昨年の超攻撃的野球に今年の緩急のある攻撃。
「俺の野球」というものが確立できれば、その原点は間違いなくお前たちだ。
ありがとう。
戦術を組み立てるのが、本当に本当に楽しかった。

頭などまとまりようがないし、ここしばらくは後悔の連続だろう。
俺もそうだ。
だが、この一年間お前たちから学ばせてもらったことを財産にして、俺はもっともっと成長してみせる。
お前たちも、チームに対し少しでも恩を感じているのなら、このチームのOBとしてふさわしい人間になってほしい。

やっぱり俺は甘いな。
もっと冷徹に勝負に徹する人間であるべきなのか。
どうあるべきなのかわからん…。
これからも模索していくよ。

一生のつきあいをしていこう。
「尊敬する」3年生諸君。
これからの俺を見ていてくれ。
俺もお前たちが今後どう成長していくのか見守り続けるよ。


さて、いろいろな方に支えられ、今年はシードを獲り、夏も校歌を歌うことができました。
本当に保護者の皆様にはご心配ばかりおかけしていますが、ご理解とご協力をありがとうございました。
学校関係者の皆様にも、本務以外のお仕事を増やさせてしまいましたね。
生徒諸君も暑い中、応援ありがとう。
OB諸君、久々に話ができて本当にうれしかったよ。力になった。
本当にありがとうございました。


ここを書き始めてまる9年になります。
もはや本来のメンタリティに関する話もほとんどなくなり、チームの機密に近い内容にまで触れることもあります。
そのような中、部員以外の生徒にもここの存在が知られていることを知り、情報のますますの拡散を懸念しております。
加えてイニシャルを使ってはおりますが、このご時世にそのような記事はふさわしくないとも考えています。
以上の状況を鑑み、3年生の引退をもって、わたしもブログ生活から引退という形をとりたいと思います。
長い間のご愛読、まことにありがとうございました。

そしてもうひとつの敵

2015-07-20 14:14:01 | 2015年夏
昨日挙げた二つの敵に加えるべきもうひとつの敵。
それは接戦。
ここまで敵を圧倒して勝つことができている。
これはすなわち消耗という敵を退けてはいるという意味でもあるが、この大会で9回までやってことがない、という経験値の少なさを意味する。
そこで接戦になった場合、どうふるまえるかということだ。
これは昨日挙げた「弛緩という敵」につながってくる話のように思える。
これに関しては思い出してほしい。
春の財産を。

春。
一回戦で延長を経験し、二回戦でもシーソーゲーム。
三回戦も終盤まで拮抗した状況が続いた。
その中で勝ちきってきた経験を思い出せ。
確かに相手はこの大会で接戦をものにしてきている。
しかしながら、それは同時に消耗をも意味し、うちが春に戦った相手と明日の相手がやってきた相手を比較するに、やはり経験値(接戦の内容という意味での)はこちらの方が上といえる。
事実相手の主戦は三回戦の一試合を見る限りは、前評判とは程遠い出来であった。
経験はゆるぎない武器である。
己を信じよ。
このチームの築いてきた歴史の1ページ1ページを血肉と変えるのだ。
言うて、明日の相手も圧倒できる自信が俺にはあるがね…。
もちろんお前たちが変な欲をかかずに三回戦のような打撃ができれば、の話だが。
四番もそろそろやってくれるだろう。
ちょい、「強引にもっていこうとしすぎ」だな。
なかなかちゃんと勝負をしてもらえずにスイング機会が減っているので同情の余地はあるのだが。
強引にもっていけちゃうパワーはあるにはあるのだが、ポイントだよ、ポイント。
だいぶ今日のフリー打撃で戻ってきた感があるな。

そして今大会の揺るぎない財産。
これは三回戦のもっとも評価するべき点であるが、「取られた後に取り返したこと」。
こうやって流れを相手に渡さなかったことが勝因である。
どれだけ苦しい展開になろうとも、取られた後にああやってついていけば、必ず勝機は訪れる。
それを今後の戦い(明日は圧倒する!)の財産にすることだ。
どうやったらいい?
それはもちろん、しっかりと張ってコンパクトなフルスイングをすることである。
結局はそこにつながっていくんだよ。

そして、再びこのチームの歴史を変えよう。
目標への挑戦権を得よう。
恩返しの舞台に立とう。

俺がお前たちに与えた課題ひとつひとつをクリアしていけば勝てることを実感しただろ?
そして俺の予言はとにかく当たるだろ?
大丈夫だ。お前たちならできる。
後ろを振り返らずに、常に前を上を向き続けてきたお前たちだから。
また、お前たちのフルスイングを見せてくれい。

名門野球部出身の監督に、このド素人が勝つ。
ここで勝てたら俺の「負け犬」も返上していいかな?
きっとあのとき一つも勝たせてやれなかった子どもたちも許してくれるだろう…。
きっとあのとき采配と一緒に放り出してしまった子どもたちも許してくれるだろう…。

昨日も述べたが、本当によくお前たちはリクエストに応えてくれている。
愛おしくてたまらん。…もう二度と言わねーぞ。
いくぜ、「愛する」野郎ども。
「負け犬のリベンジ」完結編、力を貸してくれい。

ここからの敵

2015-07-19 17:53:28 | 2015年夏
よく修正をしてくれた。
初戦に比べればしっかりと振れていたぞ。
本当にお前たちは俺のリクエストによく応えてくれている。
ただ、やはり点差が開いたところで気が緩んだかな。
いい感じで相手が点を挙げてくれたので、少しはピリッとしたがな。
ここからの戦いは、その一瞬の気の緩みで一気にもっていかれる。
警告しておく。

そして、改めて繰り返す。

「今うまくいってるから大丈夫だろう」ではなく、「やるべきことをやってきたから結果が出た」のだ。

ここからの敵は間違いなく「弛緩」である。
コンパクトなフルスイング、これを常に課題として持ち続けろ。
そして打ち分け…今日の場合は強いゴロを打つためにしっかりと叩く=インパクトを与えることだった。
結果的にライナーになればそれはそれでよい。
今日はバウンドが大きくなる人工芝。
次の舞台は黒土球場の二試合目。
下がそれなりに荒れやすくなっていくだろう。
攻撃面でも守備面でもそこを念頭に置くことだ。
相手内野手は今日より劣る。
強いゴロを転がせば、やってくれそうな相手である。
だが打撃は少々手ごわい。
ゆるい変化球にはまったく合わないが、インコースのきわどい球はしっかりとファールにでき、なおかつボール球はのけぞらずにしっかりと背中を見せてよける。
それがどの打者も訓練されている。

今日も右打者が進塁打を打てなかった。
打ち分けについてはまだまだ甘かろう。
この大会で完成させようぜ。
お前たちならできる。

昨日掲げた「生死を分ける戦い」にお前たちは勝った。
しかしながら生き残りをかけた戦いはまだまだ続く。
もうひとつの敵は疲労である。
体がスカスカにならない程度に休息も取るべきことを忘れるな。

いくぜ、野郎ども。
明日もやるべきことをやるための準備をするぜ。

生死を分ける課題

2015-07-18 16:55:06 | 2015年夏
明日は昨年のチームを超える戦い。
繰り返しているが、このチームを育ててくれたのは間違いなく経験を積ませてくれた先輩たち。
先輩たちの中には、出場できずに夏を終えた者もいる。
それを忘れず、勝つことで感謝の思いを伝えよう。
もっとも、恩返しはあの球場で勝つまで終わらないのだが。

さて、一年間お前たちに与えてきた課題のひとつ「修正」。
あの県外チームと戦って春に衝撃を受けてから取り組んできた課題だ。
究極の目標は「一試合内での修正」「一打席内での修正」。
春は一週間の練習の中で課題に対する修正を行ってきた。
夏、この試合間隔が短い中での修正を果たすことができれば、お前たちは成長してくれたことになる。
そうすれば、次のステップである「一試合内での修正」に進むことができる。
一年間やろうとしてきたことだ。
そうやってお前たちを育ててきた。
お前たちなら必ずできる。

やるべきことをシンプルにとらえよ。
とにかくコンパクトに振り切ること。
それができなければ実は勝敗に直結する死活問題である。
内野ゴロを量産するか。
それともしっかり振り切って内野の頭を超すか。
相手の術中にはまるか。
それとも嫌な球をファールにして甘い球を引き出せるか。
生死の分かれ目である。
結果的に勝てたとしても、消耗したのでは今大会の生死を分けることになる。

話は変わる。
旧友からもメールが届き「さすがシードだね」。
バス会社の方にさえ「打ち過ぎだよ~、少しはとっとかないと」と声をかけられる。
やはり頬が緩む。
しかしながら、もう一度気を引き締めねばならん。
俺はこの大会を楽しむつもりはない。
お前たちと笑って終わる為に、だ。

昨日のあの点数はうちの大量「得点」ではなく、相手の大量「失点」である。
明日こそしっかり得点をする。
お前たちの力はこんなもんじゃない。
そして、新たな課題を見つけてそれに取り組んでもっともっと強くなろう。

いくぜ、野郎ども。
明日こそシード校の強さを見せてやるんだ。

お前たちにはもっと能力がある

2015-07-17 18:28:48 | 2015年夏
スコアだけ見れば大勝と言えるのだろう。
が、お前たちも感じている通り、不完全燃焼と言わざるを得ないだろう。
相手の守備範囲と風に助けられただけの話。
打球も…というよりスイングも弱い。

初球・二球目を簡単に見逃す姿勢が随所で見られた。
あれでは、上位校と当たる時に打てないよ。
自分たちの目標がどこにあって、何を一年間課題にしてきたかを考えて、そこを大事にしないと。
序盤は少し悲しくなった…。
相手にプレッシャーを与える。
初球から合わせてく。
ボール球でもタイミングをしっかりとる。
ポイントを大事にする。
コンパクトなフルスイングをする。
ボールにインパクトを与える。
一年間言い続けてきたよね。

やっぱりね、腹がくくれてないんだよ。
張って打たないと、初見の投手を最初の打席で攻略するのは難しい。
フリー打撃やカゴでしっかり打てるのは、何が来るか分かっているから。
だからしっかりタイミングがとれる。
それと同じで、【しっかり振りたいならば浅いカウントでは何が来るかを張ってみなさい】。
これを次の試合の課題としよう。
次の投手はシュート気味のストレート・オーソドックスなスライダー。

これだけ点を取って褒めないのは、お前たちにはもっと力があると信じているからだよ。
お前たちの力はこんなもんじゃない。
お前たちのスイングはこんなもんじゃない。
点数はどうでもいい。
勝敗もどうでもいい。
とにかくお前たちが自分たちの力を出し切れていないのが、悔しいのだ。
しっかり振ってくれれば、俺はそれだけで満足だよ。
だって、そうやって育ててきたんだから。

初戦をこぼさずに、目標のコールドを決められ、無失点で切り抜けられて良かった。
これは感想であって評価ではない。
評価できたことは、ベンチから厳しい声が出ていたことだ。
ずっとそうやってきたから、最後までそうやって戦おうぜ。
俺もいつもの大会通り、笑顔も見せれば怒鳴りもする。
あとは五番がしっかり働いてくれたこと。
これで簡単に四番との勝負を避けられなくなる。
これはでかいぞ~。
明後日当たる相手も、偵察にきていた学校も、そう感じたはずだ。

今日いいところがなかった者もへこまないこと。
春も日替わりでヒーローが出た。
そういうチームだろ?うちは。
大丈夫だ。