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Mental Blog

2006年からメンタルトレーニングの勉強を始めたMT初心者によるエッセイ。

ラーメン、i-pad、AKB…そしてベスト16

2011-01-08 10:34:33 | ゴールセッティング
昨日の練習。
最初に呼びかけたのにも関わらず、静まりかえったフリー打撃の雰囲気には少々腹立ちを覚えた。
声を出しているのもT投手が一番。次いでH二塁手くらいか。
公式戦で勝つためには常に意識していかなければならないことなんだよ?
あんな程度の声出しで試合に勝とうったって、どだい無理な話だ。
中学生がぴんとこないのは仕方ないとして、彼らを指導していかなければならない立場の1年生の責任は重い。
今後、中学生の練習態度やあいさつ・返事・マナーに関する責任は1年生諸君に負ってもらうことにする。

さて、新年会で各自に新年の抱負を語ってもらったが、抱負・目標の宣言にはそのやり方がある。
「~したいと思います」
そう述べた選手がほとんどだったが、これはあまり効果のない宣言の仕方だ。
H三塁手が使ったのが最初だったかな…目標を宣言する・書き記す際には、「~します」
という言い切りの形がふさわしい。
これは、気合いが入っているとかそういう根性論ではなく、脳「科学」的に効果が保障されているものである。

「人間の脳はだまされやすい」
そんな話を数年にわたってここに書き続けてきた。
その脳に「~する」という訴えかけをし続けることにより、刷り込みだましこむことが目標実現への近道となるのだ。
ちょこちょこと口にしても意味はない。
しっかりと目標や意識づけを口に出し続け、脳に刷り込み続けることが大切。
たびたびノックを受ける前に君たちに意識すべきことを宣言させているのには、その意識を脳に刷り込ませようという意図がある。

いいかな?行動を起こし、それを続けることが大事なんだよ。
経営コンサルティングの神様とも言われるブライアン=トレーシーの言葉を紹介しておこう。

人生というビュッフェで欲しいものを必ず手に入れるには、ふたつの段階を踏む必要がある。
まず、行列に並ぶこと。
もうひとつは、その行列に並びつづけることだ。

(引用部分青字)

そうだよね。
何時間待ってでも食べたいラーメン屋には並ぶよね。
あるいはi-padでもAKBのチケットでもいい。
行列のできる光景を目にしたことがあるよね。
今君たちは「ベスト16」という「商品」を手に入れるために、列を作ろうとしている。
どんな天気でどんなに長時間待たされても、たとえそれがどんなに長い道のりでも、手に入れたければ並び「続ける」しかない。
本当に手に入れたいのならね。

まず列に並ぼうとしているか?
手に入れようと考えていなければ列には並ばないはず。
そして列を外れてはいないか?
一度列を外れたらはるか後方に並び直さねばならない。

試合のように練習をせよ

2011-01-07 16:24:14 | ゴールセッティング
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

新年、目標を立てるにはいい時期だ。
今年も…いや、今年こそは宿願となっている夏ベスト16入り、これを果たす。
この目標を果たすためには春にシードを取ること。
そのために県大会に出場する、すなわち地区予選を勝ち抜くこと。
そして何より、そのファーストステップとしてまず1勝。

では公式戦で1勝を挙げるにはどうすればいいか。
秋のまったく試合にならないような過緊張をなくさなければならない。
緊張するなって言ってもそれは無理だ。
というより、緊張感は多少はあった方がいい。
過緊張を解くための最大の「武器」は、「いつもどおりプレイすること」である。
いくらメンタルスキルを駆使しても、やりなれていなければ意味はない。
「平常心」の培い方は散々に述べてきたつもりだ。

公式戦と練習試合と練習の差をなくす。

練習中は試合中のように声を出し、ルーティンをやり、イメージングをやり…。
試合では練習でやってきたその声出し・ルーティン・イメージング…をやればいい。
試合でだけ声を出しても、試合でだけ気合いを入れても、それは何も生むことはない。
大事なのは、試合中に練習と同じことができるかではなく、練習中に試合とどれだけ同じことができるか。
そこに尽きるのである。

覚えておいてほしい。
それが君たちにとって最大の武器になるだろう。
「常在戦場」。

自分はどのような選手になりたいか

2010-12-18 17:20:28 | ゴールセッティング
諸君の成績を昨日チェックした。
引退した3年生も、中学生も含めて、よくがんばったな。
それが正直な感想だ。
よく「野球をやってりゃいいと思ってる」と批判されるのがうちの部だ。
確かに受験のないわが校において、「これだけはやりきった!」といえる【何か】が残せなければわざわざこの学校にいる意味はないと僕は思っていて、その【何か】が君たちには野球であってほしいと思っている。
その僕のスタンスが誤解されていたことも事実で、それがゆえに僕も厳しい言葉を他の先生方から頂いたこともある。
僕はなるべく君たちに野球に打ち込める環境を整えてあげたいと尽力しているつもりだが、それでも肝心の君たちが成績や生活態度その他によって環境をぶちこわしては元も子もない。
そういった意味では、今回の君たちのがんばりは周囲の理解を得るに十分な材料となろう。

さて、今日も選手の質問をヒントに記事を書きたいと思う。
「自分はどういう選手になればいいか?」
こんな質問が書かれていた。
こういう率直な疑問を見るにつけ、野球ノートによる僕と君たちとの「交換日記」はとても意義のあるものだな…と感じている。
「自分はどういう選手になればいいか」
疑問形を変えてみよう。
「自分はどういう選手になりたいか」こちらが先にくるべきだ。
ゴールセッティングの初歩にあたる。

ゴールセッティングをする場合、気をつけなければならない要素が2つある。
あまりにも達成の可能性が低いものを設定してもあまり意味がない。
かつて【50%理論】というものを紹介したことがあるが、達成の確率が50%くらいのものを目標とすると、最も効率よく練習ができるといわれている。
50M8秒台の足しかない者が半年後に6秒台前半を目指したところで、その目標は絵に描いた餅にしかならない。
ということはつまり、要素の一つ目として「目標を設定する上では自己分析は欠かせない」ということが挙げられる。

もうひとつ重要な要素は、【スペシャリスト】を目指すということ。
走攻守各10点満点で、トータル18点のベンチ入りを争う選手が二人いたとしよう。
ひとりが【走6点 攻6点 守6点】。
もうひとりが【走5点 攻5点 守8点】。
君たちが監督だったらどちらをベンチに入れるだろう…?

「自分はどういう選手になりたいか」。
この命題に対する答えは、「自分の特性を把握しその長所を伸ばしていくこと」と考える。
もちろん短所を放っておけということではないけれど。

当然のことながら全員がイチローにはなれない。
自分の長所を伸ばした先に自分の目指すべきゴールが待っていることを理解してほしい。

目標設定に関する指摘

2010-10-30 11:34:45 | ゴールセッティング
一昨日、目標とそれに至る過程に関する抱負の発表を一部聞かせてもらった。
技術向上についてのプロセスの立て方はまあいいだろう。
だが、メンタルに関して言わせてもらうと、まだまだ甘い。
目標を達成するためにどういうトレーニングをしたらいいのかが、わかっていないようだ。
もちろん、こちらが丁寧にレクチャーをしているわけではないので未熟さは仕方ないことだが、わからなければ聞きにくるべきであろう。
折角目標を立てるのでね、到達に向けてできること・やるべきことをしっかりやっていこう。
それには受け身にならずに、貪欲に指導者から知識・方法論を聞き出すことだ。
このブログの更新を待っているようでは甘いよ。
ゴールセッティングフォームを書いてくれば、いくらでも見てやるし、コメントもしてやる。

目標を立てるという作業は、モチベーションを保つうえでも、やるべきことに集中するうえでも、非常に有効な手段といえる。
君たちの試みはすばらしい。
あとはもう少しの詰めが必要といったところか。

さて、台風接近中。
明日の午後にはあがるという予報もあるので、試合に臨む準備は怠らないように。
連絡がなければ試合は実施されるので、コーチに託した連絡どおりに動いてくれ。
ひとつの大きな目標に向けての大事な試合だ。

テーマを持つチームは強い

2010-05-17 21:08:23 | ゴールセッティング
勝負強く3つの試合を連続でものにしてきたが、昨日の試合は勝負強さがみせられなかった。
それが敗因。
ということは、うちの勝ちパターンは「勝負強さ」がみせられるかどうか、というところになってくるか。
無論終盤にだけ勝負強さを見せても追いつかない場合が多々ある。
であるから、3分割で戦っている以上、序盤・中盤・終盤の各局面でいかに勝負強さを発揮できるかが、今後の課題となってこよう。
「三分割」
このチームの勝利のキーワードだね。
昨年のチームは「初回、0-0」。
こういう風にコンセプト・テーマがみつかってくるとそこに求心力が発生する。
みんながそこを目指していくからチームが一丸となれる。
ひとつのゴールセッティングだ。
ゴールがはっきりしているチームは強い。
だが、まだまだこだわりが足りない。
もう少しその「三試合」にこだわって戦っていこう。

中期的なゴールである「ストライクスロー」。
ここに関しては内野手のスローが乱れた。
土曜の練習ではちょっと鳥肌がたつほど内外野の連携がばっちり決まっていた。
意識し続けた結果だと思っているが、問題はやはり試合で成果が出せるかどうかだ。
「あと!冷静に!」という声かけを続けることで、自分の脳にやった後の冷静さをすりこめ!という話をしたばかりだが、同じく「ストライクスロー!」の声かけを今後もしばらく継続し、自分の下意識レベルにすりこむようにしよう。
やはり送球ミスは捕球ミスにくらべて余計な進塁を与えるという点で傷口を広げやすい。
ST投手・RT投手・S投手も勝負どこ・気持ちの出しどこがわかり始めている感がある。
そういった意味では信頼のおける投手陣に成長してくれている。
つまりは野手陣のミスをいかに小さなミスに抑えられるかが、失点の減少につながっていく。
だからこそ送球を重視していきたいんだ。
逆に言えば、投手陣には捕球ミスでいちいち気持ちを切らさないセルフコントロールを今後ますます身につけてほしい。

確認しておくよ。
「あと!冷静に!」
「ストライクスロー!」
このふたつの声かけを徹底すること。
そうやってこの二つの課題を下意識レベルにすりこんでしまうこと。

うん。
こうやって対策やゴールをセッティングしやすくなってきたということは、このチームの勝ち方が見えてきたということだ。
春までは漠然と「打ち勝つチーム」といってきたが、「打ちかた」はさておき「勝つ」ためのテーマが見つかってこなかったよね。
昨日も述べたが、今のうちに失敗をしておくこと。
負け惜しみではなく昨日は勝負強さが出なくて良かったと思う。
確かに勝負強くはなったが、偏差値で言えば40が50になった程度だよ。
それに気づけただけでいい。
厳しいことを言うようだがね。
まだまだ上を目指さなきゃいけないことを再認識する上で、昨日の負けは意義がある。
より一層勝負強くなるために、失敗を重ね課題を見つけていこう。
今完成させなきゃいけないことではない。
夏に大輪が咲けばいい。
「勝負強さ」はMTのたまもの。
僕が君たちの花を咲かすために、惜しみなく水と肥やしをくれてやる。
君たちはそれをしっかり吸収することだ。
引き出すことだ。

夏は絶対に上まで行こう。