初孫の顔を見に・・・

やっと生まれた娘ゆえ

特に親父（つまりオイラの倅）は眼の中に入れても

痛くないのだろうが

お爺にはそれほどの感動が湧かないのだ。

８００kmも離れて暮らす孫娘で

普段の様子など垣間見る暇とてなく

カワユイであろう！と強制されても

そんなものかね？と却って反撥心が芽生える。

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久しぶりだから、孫は別にして一杯やろうかい。

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といっても孫付きの飲み会となると

焼き鳥屋って訳にもまいらぬ。

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赤ん坊がそこそこ遊べて周りにも迷惑を掛けない場所となれば

そうそうどこにでもあるわけぢゃなくて

個室が借りられる飲み屋ということになった。

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この日の武蔵野は冷え込んで

風花が舞うようなありさまだった。

やぁやぁ～と挨拶すると

孫娘は汚いお爺が髭だらけで登場したものだから

おっかなびっくり！

固まってしまって目が生きてない。

なんだか恐ろしい生物を見るようなマナザシを

オイラに投げつけてくるではないか？

これって、可愛くねぇよなぁ～。

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もぉ～しょうがねぇから、オイラも無視。

勝手にやってくれ！って顔してたら・・・

向うもオイラを無視して

そこそこ勝手に遊ぶようになった。

これも可愛くねぇよなぁ～。

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そのうち湯豆腐みたいな料理が出てきて

孫のおっかさん（つまり倅の嫁さん）が

スプーンで掬って食べさせた。

ところが、コイツが熱かったらしく

火がついたように泣き出した。

ざまぁみろ！！

ここぞとカメラで切り取った。

お前が大きくなって生意気言ったら

この写真をみせつけてやるんぢゃ。

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暫く酒を飲んで孫とのデートはおちまい。

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一人、雪の降る馴れない街を散策しながら

町撮りを。

若いサラリーマンが花の金曜日飲み屋へ向かって

雪の中を歩く姿は・・・

40年前の自分と重なって

懐かしさが込み上げる。

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カメラをぶら下げて歩いてると

昔は少女だったと思しき女性軍から声が掛かる。

え”

オイラのこと？

どうも写真撮ってくれみたいなことらしい。

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良いですよぉ～

思いっきりいい顔してね

は～いポーズ！！

どぉ～ですか？

一つの孫娘にはもてなくたって・・・

こういう判り安い女性達には

判って貰えるぅ！みたいな

嬉しさがありましたな。

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Olympus E-PL1s/w CANON NFD 50mm　f1.4