ふとしたこと

日々に気づいたことを書きます

He passed away.....

2021年02月15日 19時31分28秒 | Jazz

チック・コリアの音に初めて接したのは自分が25歳の頃でした。

あれは初夏の土曜日の昼下がり。

土曜日は勤め先から寄り道をするでもなく独身寮へ帰り

1週間分の洗濯をして部屋の掃除をするのが決まりです。

その日は御堂筋裏にあったワルツ堂というレコード屋さんで

チック・コリアが前年にリリースしたLPを買いました。

ルーティーン・ワークが終わって

多分、部屋の机にもたれてタバコを吸ったんじゃないかと思います。

開け放った窓からはカーテン越しに生ぬるい風が吹き込んで

いたような記憶があります。

やおらLPレコードを取り出してターンテーブルに乗せて針を落としました。

イントロのピアノが16小節ほど何の曲かも分からないソロを奏でます。

と!

いきなり、鋭い小刻みなシンバルの音とともに

ベースがうなり始めました。

そうしたリズムを押しつぶすような速度と圧力でピアノが

疾走し始めました。

言葉で言うとそんな感じだったんです。

今までのJazzピアノとは全く違うスピード感と♪の連なりでした。

なんていうか…

腕の産毛が逆立ち

さぶイボが出まくるような興奮を覚えました。

それまでもJazzしか聴いていませんでしたが

これで、いよいよこのジャンルの音楽に

縛られて行く運命の一枚であったと言えます。

あれから51年・・・

突然に、まるで彼の音楽が瞬間的に消えていくように

チック・コリアはこの世を去りました。

死因はrare form of Canserと書かれていましたから

希少性癌とでも言うものなんでしょうか。

フロリダの自宅から旅だったようです。

先月もyoutubeで最新の彼の映像を見たばかり。

あのスピード感たっぷりのピアノが強烈なブレーキで

一瞬にストップしたかのようでした。

このレコード・ジャケットの写真を撮ることになろうとは

思いもよりませんでしたが

どうしても一枚撮りたくて今朝方写しました。

RIP チック

 

 

 

 

 

 

 

 



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2 コメント

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Unknown (西谷)
2021-02-16 20:06:23
お久しぶりです。お元気でしたか?自分にも若い弟子が出来て、2月3日に初同行しました。引退してましたが、この子の才能は本物です。長く続いたら、釣聖TY氏に並ぶ渓流師になると思います。くれぐれも、ご自愛ください。
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こちらこそ (ginjiro)
2021-02-25 10:26:33
お元気になられましたか?このところ、諸般の事情で、渓歩きもままなりません。お弟子さんができたそうで、おめでとうございます。
弟子の手前、師である西谷さんもみっともないことが出来なくなりましたね(笑)。お弟子さんともども、渓師としての道を追求して下さい。
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