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1939EL

OCNからお引越し

THE IRON GIANT(アイアンジャイアント)

2005-07-30 | 映画
irongiant


アイアンジャイアント」をテレビで観ました。
なんで、ロードショーで観なかったんだろう!!
って後悔しました。
いくつかの名画がそう出来るように、潜在意識に住み着いて、何かを感じたり見つけたりする時に影響を与えられる映画です。
この映画の持っている色彩を気持ちに持っていることは幸福なこと、そんなふうに思えるほどよく出来ていて、正直ビックリしました。

この映画がアニー賞9部門を獲得したのはもう記憶の彼方。
(ちなみにアニー賞はアカデミー賞にアニメ部門がなかったころ、アニメ作品に与えられた栄冠の最高峰!)
作品、監督、エフェクト、キャラクター、音楽、ストーリーボード、脚本、プロダクション・デザイン、声優 … 他にどんな部門があるんじゃい??ってカンジでしょ(笑)
「賞をいっぱいもらったからって楽しいアニメとは限らないよね。」
そんなふうに自分に思い込ませて、見た目の「こてこてアメリカンキャラ」に食わず嫌いをしたのは愚かだった~!

予告編程度にストーリーを。
ある日、空から未確認物体がアメリカの田舎町に落ちてきます。
隕石か何かだろうと大人たちは納得しましたが、好奇心旺盛な主人公の少年は、その正体を突き止めに森に入り、そこで、今まで見たこともない大きな鉄のロボットに出会うのです。
少年は、この感情と知能を持ったロボットの隠し場所を探し、コトバを教え、一緒に遊び…そんなふうにしてすっかり親友になってゆくのですが、実はこのロボットには重大な秘密があったのです。

ロボットの作風もストーリーも、宮崎アニメや鉄人28号、鉄腕アトム、個人的にはガンダムあたりの影響も受けているような気がしますが、設定は、冷戦と核と銃とロックの50年代、ちょっとせつないです。
画像でもおわかりでしょうが、ロボット自体はちょっと威圧感があるので、小さいお子さんは魘されますよ、ご用心。

泣きたい方にはサイコーです。
ラストも良かった(^^)
とりあえず今は、スターウォーズよりオススメの映画です。



ミリオンダラー・ベイビー

2005-05-15 | 映画
md-baby
「I am asking.」
前のセリフを受けて、戸田奈津子サンは、こう訳しました。
「お願いよ。」
この映画には、他にいくらでも印象的なセリフがあります。
でも、私の中には、この言葉が耐えられないくらいの重さを持って残っています。
もし、同じことを私が言われたら…。

「ミリオンダラーベイビー」の試写へ行ってきました。
フツーに古い公会堂の椅子で、2時間13分の座りっぱなしはキツイものがありましたが、映画への集中力が切れることはありませんでした。

いつものように、予告編以上の内容はお話しませんので安心してください。

昔ながらのボクシングジムを経営するフランキー(クリント・イーストウッド)。
実力はあるのですが、慎重すぎるほどの指導に、有望な若いボクサーは歯がゆさを隠せません。
そんなフランキーのもとへ、プロになりたいという31歳のマギー(ヒラリー・フワンク)がやってきます。
マギーには、ボクサーになって賞金を稼ぎ、貧乏な暮らしをしている母親を楽にさせてあげたい、という夢がありました。
フランキーは「女は教えない」と相手にしませんが、ジムの片隅で黙々と練習に励む彼女を、ジムの清掃を任されているスクラップ(モーガン・フリーマン)は影ながら応援し始めます。
かつて、フランキーはスクラップのトレーナーでした。
スクラップの最初で最後のタイトル戦をフランキーは悔やんでいました。
やがて、ハングリーなマギーの姿勢に打たれ、フランキーは彼女のトレーナーになります。
そして、ついに100万ドルをかけたタイトル戦へ挑む日がやってきたのですが…。

どんな雑誌にも、こんな程度に、この映画のストーリーは紹介されているでしょう?
なので、私も「ロッキー」のようなサクセスストリーなのかと思っていました。
それが、4つもの主要なオスカーをゲットするなんて、どういうコトなんだろう?と考えてました。
でもね、映画は、タイトル戦のあとに始まるんです。
そう、「ミスティック・リバー」のときに受けた「イーストウッドの世界は暗い」という評価を裏切ることのない、重い展開へ。
でも、そのじんわりとした闇は、鋭利な刃物よりも鋭く、今のアメリカが抱える政治と宗教の矛盾へ食い込んでいるような気がしました。
こんなふうに文字にしてしまうと硬くなりますが、本当に、今のアメリカで、名声のある俳優であり監督であるイーストウッドが、この結末を選んだことには驚かされます。
何より、アカデミーがこの作品を評価した事こそにイミがあったと、映画を観て、やっとわかりました。

私のように前回のアカデミー賞に「?」が残っているなら、必見です。



バッドボーイズ2バッド

2005-05-04 | 映画
200311063
「バッドボーイズ観たよ。吹き替えで。面白かった。」
おととい、晩ご飯の支度をしている私に、突然、ダンナサンが話しかけてきました。
もともと「面白かった」とか「美味しかった」とか、誉め言葉をストレートに言うヒトではないので、ちょっと意外。
でも、それ以上にびっくりしたのが、「吹き替え版」を観たというコト。
WOWWOWで観たので、DVDのように選ぶワケにはいかなかったようですが、吹き替えは嫌いなはず…。
そんなに面白かったのかしら???
と、まんまと影響されてしまった私は、一作目の「バッドボーイズ」を観ていないにもかかわらず、昨日、観ちゃいましたよ「バッドボーイズ2バッド」(笑)
それもWOWWOW吹き替え版。

結論、
この映画は、吹き替えの方が楽しめるかもしれません♪
英語がわかるヒトやスラングに興味があるヒトには、やっぱり字幕版の方が魅力的だと思いますが、英語がわからない私には、マーティン・ローレンスとウィル・スミスの掛け合いを活字で追いながら、派手なカーアクションもくまなく楽しむというのはちょっとタイヘン。
違約があるかどうかはさておき、テンポを損なわずにこの手の映画を観るには快適な方法デス。

内容は、一作目を観ていない私でも充分笑える単純明快な娯楽作品(悪いイミではないですよ)。

巨大麻薬組織の撲滅任務についたマイアミ警察の問題児、マーカス(マーティン・ローレンス)とマイク(ウィル・スミス)。
家族にも危ない思いをさせるのでは?という不安から「転属願い」を出しているマーカス(マーティン)と、そのマーカスの妹でオトリ捜査官をしているシド(ガブリエル・ユニオン)と付き合っているマイク(ウィル)。
その事をどちらも相棒に言い出せないまま、麻薬組織の密売ルートを押さえるべく、マイアミの街や海を疾走していきます。
ありえない設定や、上映当初「やり過ぎ」という批判をあびたシーンなどもありますが、一作目であげた興行成績は、一躍大スターになってしまった主演二人のギャラだけには消えていないということがわかる豪快なアクションシーン満載。
でも、やっぱり、チャンスがあったら、字幕版を借りてこようかな~(笑)

「観たよ。バッドボーイズ2バッド。吹き替えで。」
昨日、晩ご飯を食べながら、ダンナサンに言いました。
「え? 一作目観てないでしょ?珍しいじゃない?わかった?」
続編を途中から観たりしない私の性格を知っている夫にしてみれば、これも意外だったようですね。

それにしても…。
お~い!たまには、私の作ったゴハンも「美味しいね」って誉めてくれても良いんじゃないの~!



CONSTANTINE

2005-04-30 | 映画
constantine
映画を観てから晩ゴハンなんかを食べて帰ると、その映画の印象がすっかり薄くなっている、ナンテ事ありませんか?
反対に、あくる日のランチになっても、いくつかのシーンがアタマを占領しているような作品もあるでしょう?
私の場合は、一週間経っても、色や音が断片化して、カラダのあちこちに残ってしまうこともあります。
『コンスタンティン』は最後者の映画デス。
観に行ったのは先週なのに、まだ、灼熱の地獄の風と、現世に棲む隣人達の羽音を感じています。
それが、不愉快ではなく…。

映画の中で「この世」は、天国と地獄の間にあって、神と悪魔の影響をどちらも受けながら存在しています。
禍々しき出来事は、すべて天使や悪魔にささやかれた人間のしわざ。
でも、直接には、天使も悪魔も手を出せない…そこには均衡が成立しているはずでした。
ある事件をきっかけに、このバランスが崩れ始めていることに主人公コンスタンティンが気付き始めます。
それは、この世にいる誰かの野望で、悪魔の力が大きく影響し始めている予兆でした。

コンスタンティンは幼いころから、「この世」に棲む天国や地獄からの使者(ハーフブリード)と人間の違いを見分けてしまう力を持っていました。
それは、恐ろしい光景を自分ひとりだけが見てしまうということ。
その苦しさから若きコンスタンティンは自殺を図りますが失敗、奇跡的に生還。
けれど、カトリックで禁じられた自殺を試みた彼は、もうけして天国へは行けないのです。
彼は、その不思議な力を利用して、この世で悪事を働く悪魔を地獄に送り返し、どうにか神の許しを得ようとしますが、受け入れられません。
末期の肺がんにかかった彼には、もう時間がないというのに…。
運命の皮肉から辛辣な性格になった彼が、自分の天国行きだけを願って、得体の知れない地獄のパワーに戦いを挑む…これがこの映画のストーリーです。
(ネタバレにはなってませんから安心してください)

私はキアヌが大好きなので、彼が「マトリックス」ではけしてやらなかった投げやりなしぐさや、意識的に低くしているであろう声のトーンにも、いちいちドキドキしてしまいますが(笑)それを差し引いても、なんだか不思議な感覚に心が揺さぶられる映画でした。
多分、「宗教」とか「天国」とか、そんなものを希薄にしか捉えられない私のような日本人には、エキゾチックでミステリアスで、ちょっと暗い部分が魅力的な、ファンタジーなのかもしれません。

原作はアメリカでも有名なコミック「ヘルブレイザー」。
本当のコンスタンティンは、もっとふてぶてしく、もっと影を持った人物のようです。
映画では「自己中心的」な主人公の性格より、「自己犠牲」に目覚めていくコンスタンティンの気持ちの動きを描いているみたい。
キアヌとしては、人間くさくて斜にかまえたダークなヒーローを演じたつもりのようですが、監督も脚本家もスクリーンのこちらも、そうは感じられていないことを聞かされて、ちょっとショックを受けている様子がパンフレットに載っていました。

超大作でも、ジェットコースタームービーでもありませんが、GWに映画を観るなら、オススメします。
アタマではなく、カンカクで観てください。
一週間後、あなたも、あなたの背後に佇む、悪魔の羽音が聞こえるようになっていますから。ね?


キアヌ、ハリウッドスターになる

2005-02-12 | 映画
kianuおととしハリウッドへ行ったとき、ダメもとでインフォメーションのお姉さんに訊いてみた。
「キアヌのウォーク・オブ・フェイムはないですか?」
答えが「NO」だとはわかっていた。
日本で下調べ済みだったけれど、「もしかしたら」という気持ちで尋ねずにはいられなかった。

有名な俳優のすべてが、この街の歩道にならんだ星型に名前を残せるワケじゃない。
それに、キアヌは、どちらかというと、アンチハリウッドだと思われている。
…本人は、そんなつもりはないはずなのに。
だから、「sorry」なんて言葉に始まって、「彼のは、まだなのよ」程度の答えが返ってくるだろうと、アメリカ英語のヒヤリングに弱い耳は準備をしていた。

ところが、ちょっと違ったニュアンスの単語が飛び込んできた。
「もちろんないわ。彼はハリウッドスターではありませんから。」
なんと露骨なおっしゃりよう… (涙)
そりゃ、そうなんだけど…ファーイーストからやって来ているイチファンに、もっとやさしい表現はないのかい!?
ちょっとへこんだ気持ちを救ってくれたのは、チャイニーズシアターにデカデカとかかげられた「マトリックス」の看板だったことを、はっきりと憶えている。

そのチャイニーズシアターのそばに、先々週、キアヌは、やっと彼の名前が刻まれたウォーク・オブ・フェイムをはめ込んだ。
マトリックスの功績が認められたという理由だった。
式典には本人の出席のほかに、縁の深い人の同席が義務付けられているという。
アンソニー・ホプキンスはジョディー・フォスターを伴い、ゴジラの傍らには監督や出演者の他に、特撮担当の浅田英一さんの姿もあった。
そして、キアヌはママを選んだ。
デザイナーでもあり、波乱万丈に生きてきたママは、キアヌよりずっと目立ったいた (爆)

テレビでは「キアヌご満悦」と紹介されていたけれど、私には、大勢のマスコミやファンや観光客に囲まれて、どうにも緊張しきった顔をしているとしか思えなかった。
映像にはなかったけれど、きっと、マイクを向けられたときは笑っただろう。
ちょっとクビを横にふりながら、声を出さずにさわやかに笑う彼の表情が想像できる。
今年の旅行を、あと3週間ずらしていたら、そんなキアヌに会えたかも
ちょっと悔しいけど、仕方ないねぇ。

G・Wには日本でも、キアヌの新作「コンスタンティン」が封切られる。
3月からは新しい映画のクランクインが控えている。
この恋愛映画の相手役には、先にサンドラ・ブロックが決定していたらしい。
「スピード2」の出演を蹴って、駄作主演の汚名をサンドラにだけ押し付けるハメになったことを、もしかしたらキアヌは気にかけているのかもしれない。
何にせよ、彼の映画が見られるなら、それは幸せなこと。

いつかまた、ロサンゼルスに行けたなら、インフォメーションのお姉さんに訊いてやるんだ。
「キアヌの名前どこ?」
まさか、知らないとは言わせないぞ!
お姉さん、今度こそ、優しい言葉を返してちょうだいよ~★