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ガレージSMAK

フォレスター SK9 CVTフルード圧送交換

富山市のお客様からCVTフルードの圧送交換のご依頼です。

スバル フォレスター SK9 2018年式 105400キロ

5万キロぐらいでCVTフルードをディーラーにて交換しているそうです。それから5万キロ走行したので再び交換をしようとディーラーに相談したところ、断られてしまったと(^^;)
ディーラーに限らず10万キロを超えた車のCVTやATのフルードは大半のお店が『交換することで調子が悪くなる可能性が高いので交換しないほうがいいです』『CVT/ATフルードは交換する必要はないですよ』って(゜Д゜;)

フルードを交換すると壊れる、、、昔から伝わる言い伝えみたいなもので(^^;) それを言ってるほとんどの人は他人やネットから得た情報を鵜呑みにして、実際に交換をやったことのない人だと思います。やったことがあったとしても、正しい施工方法じゃなかったのでは?と(>_<)

交換する必要がない、、、確かに昔の車の取説には交換不要と記載されてました。でも今は車によりますが4万キロだったり6万キロで交換と記載されてるのもありますし、無交換って記載されててもシビアコンディションの場合は10万キロで、、、だったり。
ちなみにですがシビアコンディションって言葉を聞くと、なんだか凄い使い方をした場合のことを指している風に思ってしまいますが、車にとってシビアな環境ってエンジンやミッションを限界まで加速して減速を繰り返すようなことばかりではなく、短距離走行で一回の走行が10キロにいかないような冷却水が80℃ぐらいまで温まらない使われ方もエンジンにとっては過酷な環境になるので、メーカーが言うところのシビアコンディションになります。
で、話が逸れてしまいましたが(^^;) AT/CVTフルードは車を使えば使うほど劣化します。エンジンオイルの役割と大きく違うのは作動油としての油圧が必要になること。油が劣化すると油圧が下がってミッション内の作動が疎かになったり、動力損失が大きくなってせっかくエンジンで作ったエネルギーを効率良く変換出来ず、パワーダウンや燃費悪化に繋がっていきます。
これらは壊れたわけではないので急激に変化するわけではなくて、毎日徐々に劣化していくので、ほとんどの方は性能低下に気付きません(^^;)
で、単に性能が低下するだけなら替えなくても乗れなくはないので問題ないんですが(大半の方はこの状態です)、性能低下の次に来るのはミッション内部の損傷による故障です(>_<) 故障までいかずとも損傷してからでは遅いので、定期的にフルードを交換する必要があるわけです。

10万キロも乗らずに乗り換えるって人は故障のリスクが低いので交換しなくてもいいかも知れないです。でも車によっては10万キロ未満でも壊れることもあるので交換しといた方が間違いないですけど(^^;)

交換といってもミッションの構造上の問題で、ディーラーや一般的なお店がやってる交換方法である循環交換だと、交換とは言ってますが1/3~1/2程度を排出してその分新しいフルードを足してるだけなので、やってるとは希釈です(゜Д゜;) 極端な話ですが、泥水にキレイな水を半分入れても泥水です。汚いコップにキレイな水を入れても汚い水です(^^;)
圧送交換による全量交換と入れ物をキレイに(オイルパン脱着清掃&ストレーナー交換)することでミッションは新車までとは言いませんが甦ります!
そして高性能フルードを充填することで性能が上がります(*・ω・)ノ


前置きがかな~り長くなりましたが、、、
作業前に試乗です。
特に不具合は感じませんが、加速し直すときのアクセルの踏み直し時に、加速がワンテンポ遅れるような感じはありました(^^)

リフトアップして下廻りを確認。

CVTフルードをドレンアウト。

ドレンアウトだけで4.2Lの排出は多いほうですね(^^) ですが、この車の全容量は約12Lなので1/3程度の排出です(^^;)

オイルパン取り外し。

取り外したオイルパン。
液状ガスケット使用している場合は基本的に再使用せずに新品に取り替えてます。

磁石には鉄粉がギッシリと付いてます(>_<)

ストレーナーも取り外し。

キレイな?グレーですが全部汚れです(^^;)
フィルター部分もかなり汚れてます。

新旧比較。

当たり前ですが新品のフィルター部分はキレイですね♪

ストレーナーの裏側を見てみると

恐らく鉄粉とは違うだろう何かのカスが無数に付いてました(゜Д゜;)

当然新品の方はキレイです(^^;)


磁石は鉄粉を取り除いて

新品のオイルパンに装着。

ミッション側は液状ガスケットを取り除いて、パーツクリーナーで洗浄しておきます。
ストレーナーを取り付けて

オイルパンを取り付け。
ちょっと液状ガスケットが多かったですね (。・ω・。)

オイルパン、ストレーナーを取り外したことによるCVTフルードの排出は約1Lでした。

やっと圧送交換に移るんですが、その前にトルコン太郎のホースを割り込ませます。

今回使用するフルードはワコーズのCVTFプレミアムSです!

まずは初期補充でドレンアウトした量プラスαを充填します。

その後しばらくクリーニングモードでミッション内を洗浄です。
左 新油のワコーズCVTFプレミアムS
中 最初にドレンアウトしたCVTフルード
右 現在ミッション内を循環しているCVTフルード

それでは圧送交換スタートです!

廃油モニターには圧送交換中に排出されてきたフルードが通っていきます。






1回目の圧送交換が終了してクリーニングモードへ。

クリーニングモードも終了。
すでにかなりキレイになってますが、交換量を減らしてもう一度圧送交換します。

2回目スタート♪

廃油モニターは中のフィルターがハッキリと見えるぐらいになってきました(^^)




2回目の圧送交換終了。

そしてクリーニングモード終了。
クリーニングモードではフルードでミッション内を洗浄するので、始まった直後と終了後では色?透明度?が変わります(^^)

左が最初にドレンアウトしたフルードで、右は最後に回収したフルードです。
こうやって比べると完全に入れ替わったことがわかりますね。

レベル調整をするために診断機を繋ぐと




色々エラーが残ってましたが、現在進行形ではなかったので消去しておきました。

現在の油温は69℃です。
最近の車にはレベルゲージは無く、規定の温度でオーバーフローさせてレベル調整をするんですが、この車は35~45℃が規定温度になります。
このタイプは冷ますのにかなり時間を要するので、作業は基本的に1泊2日でお願いしてます(^^;)
で、翌日に作業再開。

油温が規定温度に入ったことを確認して

オーバーフローさせてレベル調整完了です!

再び試乗です。
交換前に感じていたワンテンポ遅れるような加速は改善されてます♪あと単純にトルクが増えて速くなったように感じますね(^^)
作業終了です♪

お客様に後日感想を聞いてみると
『最初の出だしのトルクが明らかに上がっており、交換した効果が感じられ良かったです。これからも必要なメンテナンスをして大事に乗っていきたいと思います。』
とのことでした(^^)

皆様からの整備のご依頼をお待ちしています。






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