書かにゃいかんような気がするから、2、3月にあった事を幾つか。
先ず、2月の更新の直後、一時実家に帰省しておりました。母方の祖母の葬儀でした。
昨年の11月に祖父が他界していたのだけど、その時は稽古中の為帰れず、桜が咲く頃に帰ってお線香でも…。と思っていたら。
やはりこういう事は、いつも不意なのね。
すぐには帰れなかったからお通夜には間に合わず、当日の朝出発して火葬が終わった頃に到着。なんとか、告別式と納骨には参加できた。
祖母は叔父家族と一緒に暮らしていた事もあり、正直身内としての感覚はあまり強くなかったのだけれど、妙に印象に残っているのが、高校の修学旅行から帰ってお土産を渡しに行った時、お土産のハンカチを見るなり、祖母が放った「まあ、素敵だこと!」という言葉。
歳をとっていても、そんな言葉が素直にこぼれてくる。という事と、その時の声の響きが本当に素敵な『ステキ』だったのが、妙に鮮烈だった。
喪主を勤めていた叔父は、若い頃だいぶヤンチャをしていた人で、それだけに、告別式での叔父の挨拶は堪えたわ。
うちの母親とも、今際の様子を聞いたり、随分長いこと話をした気がする。
式の最後に、遺影を見つめて「写真だけになっちゃったな」と呟く母親の声が、寂しい様な清々しい様な、何とも言えない響きで、またも堪らなくなる。
生きているものが死んでしまった人の為に出来る事は、実は何も無くて、やはり葬式というのは、残された人達を慰める為にあるんかね。とね。