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コクランの自滅的暴走

2019年12月22日 18時21分53秒 | 医学の大罪: 医療公害・医療犯罪から家族の命を守る

コクランの自滅的暴走

医薬ビジランスセンターhttps://npojip.org/

の浜六郎理事長が、コクランの自滅的暴走に関する記事を書かれましたので、ご紹介します。

 出典: 薬のチェック TIP NOV. 2018/Vol.18 No.80 、Page 146

 コクラン暴走――最大の功労者を除名

 

 コクラン(Cochrane)の取締役会は2018年9月13日、創設者の一人Peter Goetzsche氏を同団体から追放することを、Goetzsche 氏を議論から排除した状態で賛成6人、反対5人(棄権1)の僅差で決定しました。 4人の役員がこの決定に抗議して辞任しました[1]。

 Peter Goetzsche氏は、ノルディック・コクラン代表で、13人の役員の一人。乳がん検診(本誌63、66号)や総合健診(同76号)が無効なことをはじめ、18件のシステマティックレビューを実施するとともに、コクランの研究方法論グループのリーダーとして大きな貢献をし、向精神薬剤の過剰使用や害に関する研究でも、数々の重要な業績があります[2]。

 特に、本年5月に発表されたHPVワクチンに関するコクランのシステマティックレビュー[3]で約半数の試験しか解析していないこと、メーカーとの利益相反などを指摘して、痛烈に批判していました[4]。

 これに対して、コクランの編集長らは反論しています[5]が、適切な批判にはなっていません[6,7]。

 取締役会のGoetzsche氏追放の理由は、「コクランの評判を貶める(disrepute)行為」というだけで、具体的な内容は明さず、Goetzsche氏に全く反論の機会も与えず、さらにノルディック・コクランの取り潰しを図るという暴挙にも出ています[8]。

  これは、製薬産業など企業からの影響を排除して、医療技術の役割・功罪について真に信頼できる情報を、研究者の自発的な意思によって作り上げようとするコクラン共同計画の本来の趣旨を大きく損なうものです。コクラン自体が企業化し、製薬産業からの影響が拡大した結果でしょう。コクランは「今、沈没している」との危惧が語られています[8,9]。

 (引用終わり)

 

 これに関連して、Editional 『瀕死のコクランは蘇生できるか』https://npojip.org/chk_tip/80-Editorial.pdf

という論説も無料公開されています。

 コクランの設立理念は、製薬会社の影響を受けない医薬品と医療の客観的評価でしたが、このような大問題を起こし利益相反問題のあるコクランは、もはや信頼性はなくなったと考えられ、非常に残念なことです。

 巨大製薬会社の金に汚染されていない医薬品・医療情報に関心がおありでしたら、製薬関連産業との利益相反が全くない執筆者と編集委員会、出版母体による情報誌でなければ加盟できない国際医薬品情報誌協会(ISDB)に認定され加盟している「医薬ビジランスセンター」の機関誌「薬のチェック TIP」の購読を考えてみられたらいかがでしょうか。

 製薬会社のMRの資料、製薬会社から金をもらった医学者の論文や講演会、商業的医療情報誌とサイト(日経メディカル、メディカルトリビューン、ケアネット、m3.com)などとは異なる情報の入手が可能で、その違いは驚くべきものです。

 

 

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