閑居して不善を為す～庵主エッセイ風味～

陽だまりが美しい日曜日。
窓を開け、風を招き、家でネコとゴロゴロしている贅沢。
コーヒーを片手にブログを書く。
たまりません。

ネコたちは全員、スヤスヤと極上の場所を探して眠り込んでいる。

風通しがよいところ。
お日様が当たっているところ。
チョッと日陰で温かなところ。
お気に入りのタワーの上。

キモチイイ場所取りグランプリを開催したら、受賞者が続出するに違いない。

こんなに平和な時間を毎日満喫している面々。
ついつい気を許して、お留守番を任せてしまいたいキモチになるのも、
無理はない（と、我ながら、つくづく思う）。

だからこそ、
“ただいま～”と笑顔満面で帰ってみると、目の当たりにする珍事は、
一体、どのタイミングで、誰によって行われているのか。
想像もつかぬのである。

隠したはずのチキン＆ニボシの粉が引っ張り出されて散乱している。
ステキなカーテンが喰いちぎられている。
本棚に飾ってあった小さなオブジェが、全く別の部屋で寝っ転がっている。
閉めたはずのベランダが開けられていて、ネコが出入り自由になっている。。。

そして、ネコ全員が、完全知らん振りで出迎えてくださるので、
発見が遅れることもある、、、。

善悪の区別がついていないのであれば仕方が無い。

ネコの面々は、明らかに善悪の区別はついている、ように思えてならぬ。
しかも、ゼッタイ、ニンゲンの行動を観ているのである。

隠したはず....とワタシが思っている「隠している行動」を見ているのである。
閉めたはず....とワタシが思っているベランダの鍵について知っているのである。
引きちぎったカーテンを結びなおして、玉を作りながら修復しているのを観察しているのである。

何よりスゴイと思うのは、
どうやら足音を聞き分けている。
足音を察し、ニンゲンが帰ってくるや、全員が「お帰り～」モードにスタンバイしていると思われる。

小人閑居して不善を為す（しょうじん　かんきょして　ふぜんを　なす）
とはよく言ったものだ。

ネコは小人ではない。姑息なニンゲンより、よほど賢く生きている。
易経の三要素「時、処、位」をよく使いこなしているものだ。
時＝今と言う時（タイミング）を知り
処＝環境＆状況を整え
位＝自分の立場で何をすべきかを知る

まったく、恐れ入り奉る。庵主も形無しである。

このオスも不善を為す



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