いけばな教室に驚く中年女のメール文通

日頃、大きな車をブンブン乗りまわし、
千葉の国道を迫力と威厳に満ちて走り回っている友人に、
たまには、たおやかな女性として品格を磨いていただくのはいかがなものか、と、
生け花教室のご案内をしたところ、こんなメールが返って来た。

『拝啓　りささま～おっはよーございます～
なになに！？
華道のお教室ですか！！

わたしは貴女様は「いつか作家さんにでもなるのか？」と予想していたけど
最近では　「オンナ・綾小路きみまろ」もイケそうだわーーー！
なんて考えたりもしてたわけさ。

そして　予想を裏切り（？）いつも思わぬ方向に進んでいく様子を伺う度に
「おーーー　そっちかぁ～、予想外だわぁ」と微笑むのであります（＾＾）

わたしはと言えば、貴方様の真逆の願望。
世間からの引退。これは常に頭にあるのよね～。
こんな強欲に見えても　実はめっぽう怠け者なのよ！
家に居るのが　だーーい好きなのよーん。
唯一の悩みは、仕事辞めたあとの収入かな。
はははーーー　そこ、一番大事やーーーん（＾＾；

あれ？？？
そー言えば貴方様も「専業主婦願望」なかったっけ？？？？
何年か前、そんなこと言ってたような。
うわ～　懐かしいねぇ。

って言うかさぁ　そもそも「専業主婦」に向いてないもーーーーん。
それにね　コメといてる姿がなんだかシックリこないんだわ（＾＾）
華道教室も含め　新しいステージでの「お笑いネタ」、期待してまっせ～。
---後略---
今日から寒の戻りだってよーーーー。
お互いけっこうな加齢なんだから気をつけましょ（＾＾）草々』

なぜ、ワタシに、こんな下品なメールが送られてくるのか。
類は友を呼ぶのか、それとも、
友人同士の「品格」というものは、やじろべえ（弥次郎兵衛）のようにバランスがとれていて、
下品と上品が巧く相まって、一定のレベルに落ち着くのか・・・
そう思うと、納得がいく。
ワタシの格調高い上品が、重度の下品を浄化している、というイメージだ。

早速、華々しいメールをご返信申し上げた。
『ご機嫌うるわしゅう。
生け花教室開催にあたりエールをお送りいただき嬉しゅう存じます。

何はともあれ、日本伝統の華道でございます。
茶道、剣道、柔道など、道は様々ございますが、
貴女様のように、毒舌吐きながら車道突っ走っていらっしゃる方には、
少々、ご理解を頂くのは無理かとは存じておりました。

我が家のケモノたちも、
これからは
「お花の先生のお宅の、みたらしチャン」
「華道家と暮らしているポテチちゃん」
「フリージアのようなゴマちゃん」
と、ご遠慮なく仰っていただければ何よりでございます。

鼻水垂らしながら引退を夢見ていらっしゃる日々、さぞかし大変でいらっしゃるでしょう。
ワタシはこれからは、金粉入りのお吸い物でもすすりながら、
美しきものだけを愛でて、一人、ひっそりと暮らしてゆく所存でございますゆえ、
貴女様も、引退後、閑もてあましたら、どうぞ生け花お教えしますわよ～オホホホ。

あらっ、、、だめですわ。。。
貴女様とお暮しになっている御公家様のようなネコ＝通称トロ虫＝、
お花、召し上がってしまうんでした・・・

しかも、妹分としてお暮しになっている、無邪気なお嬢様は、
飲み水の入ったお皿にウンコを浮かべる特技をお持ちとのこと。

花を喰われて茎だけになったお水盤にウンコが浮いている、
となると、、、「生けクソ」になってしまいます。

貴女様は、どうぞ、生けクソ道のお家元としてご邁進クサイませ。御機嫌よう』

友人は無事、弟子入りをあきらめたようだ。


こちらは・・・小競り合い5秒前・・・



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