茶トラだらけ・・・

『エサをやってしまった外ネコに懐かれた。迷惑なのでそのネコをもらってほしい』
という、理不尽なオファーを直感で受け付けてしまった話の続き・・・

病院はワタシが指定させていただいた。

当日・・・病院前でネコを連れてきたご夫婦と対面した。
いつもと同じように朝ごはんを貰いに来たネコを、
とっ捕まえて、洗濯ネットに入れたが、脱出されたので、
キャリーに押し込み、段ボールの箱に入れた、、、とのことだ。

初対面のネコは、口を大きく開けてハァハァと息も荒く、全く状況がわかっていない感じが丸出しであるが（当然である）、恐怖と人間不信で頭が真っ白になっているネコを彼らは病院に引渡し・・・
血液検査の結果がマイナスだったので、夕方のお迎えはワタシが行うこととなった。

話を聞けば「夕方は飲み会があるので、そもそも迎えには来れないんだ」とのこと。
とどのつまりは、“これで朝、出勤前に大慌てしなくて済む”と言い出す。

「もう二度と野良猫にエサをやらないで下さいね」
と言ってみたところ
“そもそも、家の前に来なければエサなんてやらないよ”と、ホッとしたのか開き直っている。

もうイイ・・・ワタシはネコ好きと公言して憚らないヒトは嫌いではない。
何より、ネコは絶対に悪くはない（という根拠のない信条は曲げるものか！）
・・・ただし、繰り返すが、ワタシはネコ好きではないんだからな！

と言うわけで、茶トラが家にやって来た。
名前は無いようだったので、「つくね」と名付けさせていただいた。

（2週間前の来た当初）
現時点で、、、2週間過ぎている。

完全に人間不信に陥ってしまっているようだ。当然だ。ワタシに懐くわけがない。
何度か脱走を試みた。
風呂場に、これまで見たこともないような特大のウンコロがモリモリになっていたこともある。
連れ合いは、ワタシが酔っぱらって風呂場でウンコロをしたと思ったらしい。
ワタシが風呂場でウンコロをするようなニンゲンだと思われていたことに多少のショックも覚えたが、そう思われてもイイ。
つくねは絶対に悪くはない。

カンの虫が騒ぐ男の子らしく（お腹の駆虫＆ノミ退治は済んでいるので、気分が高揚しているのだろう）、
明け方2時～4時に大騒ぎをする。
興奮した、みたらしチャンと激戦寸前の大騒ぎとなるため、
「最近、近所にサカリのついたネコがウロウロしているらしい」とご近所が思ってくれているのであれば、ありがたい。
まさか、マンションの1室で、日夜、オス同士が対決しているとは思わないだろうからな・・・。

ネコを押し付けたご夫妻は得意気である。
「野良猫に里親を探した。去勢して引き渡した」
と思っている。

ので、
“どうなっているのか心配なので、たまには写真を送って、報告してください”
なんて、大層、興味深いリクエストを下さる。
「大変申し訳ございません。日々、奮戦奮闘で写真を撮って、ご報告するような暇がなくなってしまいました。
基本的には、非常に迷惑です。
かわいいとも思えません。完全な野良猫ですので、ニンゲンと暮らせるようなネコではありませんよ」
と・・・2度と野良猫に餌付けてワタシの家に持ち込もう！と思わないように、メールを返している。

とうとう「スミマセン・・・」という一言を頂いた。そうです。申し訳ないことをしたのですよ！

しかし・・・あははは。
可愛くないわけがないだろう。
ワタシに懐かなくてもいい。ワタシがつくねを好きでいれば、いつか必ずつくねもワタシを好きになる。
ワタシは無邪気なフリをして同情を誘う子供よりも、性格が確立したワガママでひねくれた大人が好きなんだ。





この娘＝むっちゃん＝もいまだに私にはひねくれた態度で接してくる。

ポテチは誰が来ても、まったく態度が変わらない。


それにしても、なぜ、茶トラが集合してくるのだ。
でもね・・・
クルミちゃんとミンミン（母娘）が、テニスコートで暮らしてたころ、ミンミンには茶トラの弟がいた。
暴風雨の翌日、その男の子の姿が消えていた。
どうやら流されてしまったのかもしれない。
母親の言うことを聞かず、ウロウロ歩き回っていた男の子だったから・・・

本当なら、その茶トラの男の子も、ウチで暮らしていたのかもしれない。
そう思うと、口数が多く、ニンゲン嫌いで、食欲旺盛なこの男の子は、まさに、クルミちゃんそっくりの性格をしている。
巡り巡ってネコの神様が、もう1度、引き合わせてくれたのであれば、そりゃ、更に、
かわいくないわけがないだろう!(^^)!

ネコの神様に感謝報恩！by 庵主りさ

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