初夏の爽やかな日差しが続きますね。
ゴールデンウィーク、皆様はいかがお過ごしでしたか? gacco広報部 大谷です。
私、昨年は仕事まみれでしたが、今年は何とか後半の連休に、春スキーと温泉を楽しみました。
気温10度くらいでのスキーも楽しいものですね。
さて、私は一泊目はスキー場に隣接したホテル、二泊目は旅館に宿泊しました。
どちらもゴールデンウィークのため満室で、従業員の方々も総出でお客様接待をされていました。
二泊すると、宿泊施設のサービスについて、ついつい比べてしまいますよね。
「昨日の方が部屋は広かったね」
「今日の夕食はメニューが豊富だね」
とか。気づけばそんな会話をしています。
私見ですが、宿泊施設で体感するサービスの中で、一番気になるのは食事、その次はお風呂、部屋といった設備でしょうか。
今回私が宿泊した施設はどちらともビュッフェ形式の食事でした。
メニューの品数にそれほど違いはないものの、二泊目の方が美味しく、確かな満足を感じました。
何故でしょうか?
どちらも配膳はセルフサービス、お酒もバーカウンターに自分で買いに行く方式です。
ちなみにバーカウンターって私は好きです。
混雑時に給仕の方にお酒を注文すると、注文してから届くまで、結構時間がかかりますよね。生ビールの泡が半分くらいなくなったものを持ってこられるより、バーカウンターの方がよっぽど合理的だと思うのです。
一泊目のホテルは、メインディシュがあり洋風の惣菜中心。
料理は美味しいのですが、色々摘んでいると、結果お肉だらけになってしまったりしました。私を含めた家族の意見ですが、品数は豊富で美味しいのですが、この一品があると良いね、これは美味しい!というのが無いのです。メインディシュのステーキも温かくなくて、わざわざメインディシュと言われるほどの有難みに欠けるのです。
一方で、二泊目の旅館は、和食中心のビュッフェでした。
ビュッフェ形式で夕食を提供する旅館って珍しいなー、と思いました。メインディシュは海鮮丼と豚しゃぶでしたので、一泊目の方が豪華といえば豪華だったのですが、旅館の方は主食やおつまみ、デザートにそれぞれこだわりがあり、結果、全体的に美味しく感じるのです。
例えばフキ味噌。この時期の信州ならではの旬な味です。蒟蒻の味噌も柚子と田楽の2種類があったり。気が利いた地元の一品って嬉しいですよね。
給仕の方はアジア人の研修生でしたが、セルフサービスと言われつつも、お皿を下げてくれたりすると、人間不思議なもので気が利いているな、と感じてしまったりします。
二泊目の旅館はどちらかというと合理的な考えでサービスを提供しているな、と感じましたが、一つ感心したことがあります。お風呂に入る時、自分のスリッパがわかる様な工夫がありました。温泉入って綺麗になって、他人のスリッパ履くのは嫌ですよね。
最近増えてるちょっとした工夫の様ですが、合理的な経営を目指す中でも、お客様目線でサービスの取捨選択をしているなー、という経営スタンスが感じられる細かいポイントでした。
つらつらと旅行で体感したサービスについて書いてしまいましたが、残念ながら日本の旅館の数はここ数年減少傾向にあるようです。
・レジャー白書(2013)によれば、旅館の市場規模は直近10年で32%縮小しているそうです。
・一方、日本を訪問する外国からの宿泊客数はここ数年急増しているそうです。(平成26年の対前年同期比は33.8%増。 観光庁、宿泊旅行統計調査より)
つまり、地域の旅館はそのような好機をうまく生かせていないのが現状だそうです。
しかし、地域経済における旅館・ホテルは、雇用を創出し、売り上げの約半分を地域経済にもたらすといわれており、地域活性化のために、宿泊産業の活性化は極めて重要な課題です。
そんな中、観光庁が旅館・ホテルの経営改善に向け、オンライン講座《特別講座》「旅館経営教室」を「gacco」を通じ開講することになりました。
本講座は地域の旅館・ホテルの経営者や従業員がメインの受講対象なのですが、「旅館」に関心のある一般の方々にも大変興味深い内容になっています。
皆さんも旅館の深淵な世界を覗き、旅館への宿泊を通じた地域経済活性化について、宿泊産業の皆さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか?!
■日本の宿を元気に!
《特別講座》「旅館経営教室」、平成27年5月26日(火)開講!