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決勝レポート -選抜中国地域大会-

2008-07-01 | Futsal
■決勝レポート -選抜中国地域大会-

怪物の証明。

性質・行動・力量などが人並外れた人物・・・。

予選リンクの2試合で3得点し、予選突破に大きな働きをみせた岡山県選抜9番:柴田祐輔選手は、その開花した実力を決勝の舞台で再び証明して魅せた。

岡山県内はもとより、中国地域でも注目を浴び始めた近年。
その存在は、昨年のチームの中国リーグでの上位リーグ進出に一役買い、数年ぶりに手にした選手権県代表にも大きく貢献した。
飛躍的に成長し、怪物にも見える彼のプレー姿は今や「岡山に柴田祐輔あり!」と言っても過言ではないくらいの存在となった。
その岡山の怪物が、全国の舞台で新たな怪物としての証明を魅せてくれるだろうか注目される。

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決勝20分プレイングの戦いが予選でも対戦した岡山県選抜対山口県選抜の両チームで始まった。



岡山県選抜(以下岡山)は、ゴレイロ①里美、FP③石川・⑥澤田・⑦野村のLETIZIAメンバーにSOCIOの⑲渡邊でファーストセット。
一方、山口県選抜(以下山口)は、ゴレイロ朝廣、FP④加藤・⑤池尻・⑨橋野・⑩荒木のSAセット。

開始早々から山口の怒涛の攻撃が続き、④池尻や⑩荒木の右サイド突破からの立て続けのシュートが枠を捕らえるが、ゴレイロがセーブで逃れる。
その後も山口のペース。幾度となく作る決定機を決められない。
対する岡山は、山口の攻撃をハーフライン少し下がったところにDFラインを引き、ゾーンで対応。時折みせるカウンターで応戦する格好となった。
4分に岡山は柴田がピッチへ。他の選手もCRFセットに変わるもなかなかチャンスを演出できない。
期待した柴田も予選とは違い、シュートに力みが感じられ、枠に飛ばない。
疲れているのか?
それとも、自分が何とかしなければという責任感がそうさせてしまっていたのか?

相変わらず、山口ペース。
山口は時折、相手リスタートをハイプレスで奪い、流れを岡山に持って行かせない。
いつ得点してもおかしくない状況だった。

11分過ぎに岡山ゴール前で山口⑬八木が倒され、絶好のFKのチャンス。
しかし、リスタートをカットされ岡山のカウンターを喰らう、最後は岡山⑨柴田のドリブルから右サイドを駆け上がった⑩上野へ流し、再び中央の⑨柴田へ。
これを確実に⑨柴田が決めてあっさりと岡山が先制してしまう。

先制されるもその後も山口ペース。
しかし、15分過ぎにまたまた岡山がボールを奪いカウンター。
岡山③石川が切り込み、中央の⑰福森に合わせて2-0。
少ないチャンスを確実に活かし、岡山が試合を有利に持って行った。

2-0になってからは互角の形相に変わり、若干岡山にチャンスが多くなる。
前半残り30秒あたりからは岡山に決定機が続き、それを山口が何とか凌いだ形となった。

 

後半は、岡山ゴレイロ①里美・FP④森永⑧箱崎⑨柴田⑬吉田のCRFセット。山口は②松村・FP③西田⑥新谷⑬八木21山口のJunjiesセット。

会場全体は山口の応援が一段と大きくなり、ホームの声援が山口の反撃を後押していた。

そんなホームの応援も山口のチームには届かなかった・・・届くにはもう少し時間がかかった。
後半22分30秒に岡山⑬吉田が中央でフリーになった⑧箱崎に渡して3-0。
24分には岡山⑨柴田が得点し4-0。
会場は歓声とため息が交差する。

24分40秒山口⑤池尻が右サイドを突破し、セグンドに詰めていた⑨橋野が得点。
前半決まらなかった形がようやく決まり、続く26分にも同パターンで得点・・・?
山口⑨橋野がゴールへ滑り込み、ゴールが大きく動く。山口の選手は喜ぶも、ボールは跳ね返ってラインを割った。

ゴールなのか?ノーゴールなのか?

山口べンチも選手もアピールする・・・私の位置からはゴールしたようには見えたが、ハッキリと確信できる程見えた訳でもない。
結局、審判の判定はノーゴールで、プレー再開。
この試合の内容を考えるとターニングポイントとも取れるプレーだったのは確かである。

26分過ぎに追い上げムードの山口の勢いを⑨柴田が断ち切った。
再び岡山⑨柴田が決めて5-1と岡山が引き離す。

その直後から山口もJunjiesセットでパワープレーを開始。
⑬八木をゴレイロに入れて反撃をするがなかなか機能せず、決定機まで持って行けない。
試合も攻守の入れ替わりが多くなり、一層プレーも激しさが増して来た。
そんな中、岡山④森永が自陣でボールカットし、そのまま右斜めにドリブルで上がり、最後はまたまた中央の⑨柴田が決めて6-1と突き放す。
岡山⑨柴田のこの試合4得点目だった。

後半30分を過ぎてから、山口が2点を返し6-3。
試合は一進一退の攻防が続き、山口も試合を諦めずマンツーマンの激しいDFで何とか追いつこうという姿勢を見せる。

しかし、残り19秒で山口⑨橋野が第2PKを決めたのが最後の得点となった。
結局、6-4で岡山が逃げ切り悲願の初優勝を決めた。

後半は本日3試合目の疲れがどういう形で出てくるのか心配されたが、両チームともにそんな感じは微塵も見せず、内容、パフォーマンス共に非常に素晴らしい試合だったように感じた。
そして、最後まで諦めない山口の姿に今後の中国地域のフットサルのレベル向上が益々期待できるのではないかと感じた。

年々レベルが上がるこの選抜の舞台で、来年も各県共に更なる内容を期待したい。

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怪物は、決勝で4得点、予選も合わせると大会7得点。
間違いなく岡山⑨柴田祐輔がMVPであろう。
しかし、彼は得点も優勝もチームみんなのおかげと謙虚に笑ってみせた。
前半力み気味だったが、得点後には冷静さを取り戻し、長いリーチを活かしたキープやボールコントロールでチームを引っ張った。
時折魅せたゴール前での冷静な切り返しは圧巻という他ないだろう。



少し誉めすぎた感じを受ける方がいるかもしれないが、この岡山の怪物を全国で注目してほしい。
それだけ可能性を秘めている選手なのだから。

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