おもいつくままに・・・Part7

またはじめました・・・

ゆすら梅

2008-04-14 23:53:45 | Weblog
てんまりさんの掲示板に モネさんのゆすら梅の画像がありました。

それを見て・・・ある日の午後を思い出しました。

娘が小学校にあがったばかりの頃。

ただいま~と赤いランドセルをゆさゆさと揺らせながら帰ってきた。

おかえりなさいと ふりむくと・・・

「ねね、、ママ めつぶって! お手手だしてて!」と

言われるとおり手をだして目をつぶっていると

あたしの手になにかのせたようだった・・・

「いいよ おめめひらいて!」

目をひらくと

あたしの手に 赤い小さな実が なん粒か乗っていた。

「かわいいでしょ?おいしそうでしょ?」

「あそこの分かれ道の角のお家の前にいっぱい落ちていたの!」

「ねえねえ なんの実かなあ~?」

さあ なんでしょうね?

おじいちゃんに聞いてごらん。

「うん!」といって、さっそく父に聞きに行くと。

ああ あそこの家のあれか・・・「ゆすら梅」っていうんじゃなかったかな。

「そうなんだ~ ねえ? 食べれる?」

食べれると思うが、すっぱいんじゃないのか?

ひとくち 口にいれると 「きゃ~すっぱい!」

そのあと 娘は、がさごそと何かを探して持ってきた。

和菓子がはいっていた 小さな3センチほどの竹かごを手に・・・

「あのさ~まだ赤い実がいっぱい落ちているんだよね~」

そうなの?

「うん!でさ、拾ってきてもいいかな?」

いいんじゃない?そのかごに入れてくるの?

「うんうん!そうそう!」

「けどさ・・・

 もしお家の人が見て、赤い実がなくなってても・・・

 きっと 風が・・・
 
 風のしわざかもって思うよね!」


笑顔満面でそういいながら 出て行った娘を見送りながら。



風のしわざ・・・・


なんてかわいいことを言うんだろう。

春の光の中で ゆすら梅を拾っている娘が

まるで 春風の妖精のように・・・

そんな風に感じて、とても爽やかで幸せだった。



あたしにも こんな日が 

こんな穏やかな午後があったんだなあと・・・