岡山の山登り@FF山岳部

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泉山登山(2010.1.25)

2010年02月06日 | 岡山県の山
[ 7時20分の冬景色 ]

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泉山登山(2010年1月25日 くもり後小雪)
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<早朝出発>
月曜に休みが取れ、以前からどこか登ろうと話していた岡山の山メーリングリストのStephan氏を誘う。
雪の山に行こうと相談をし、氏がまだ歩いたことのないという泉山のCコースを選ぶ。
午後1時半から用事のある私の為、昼で終了できる行程にお付き合いをお願いする。
また欲張りな私は、先日、朝日を拝めなかった広戸仙のリベンジを果たすべく、早朝登山を提案。
優しいStephan氏は二つ返事で了解してくれるが、赤磐から来られる氏には少し申し訳ない。

鏡野町の国道179号と広域農道が交差するセブンイレブンに、午前4時に集合。
午前2時半に出発したというStephan氏は、私よりもかなり早く到着している。
地形図をコピーして、それぞれの車で泉神社駐車場に向かう。
泉神社駐車場に到着すると、夜明け前の夜空には満天の星が。
日の出に期待を持ち、Stephan氏の車を置き、私の軽トラックで大神宮原へ。

途中、国道179号の2箇所の温度表示は、-2℃と-3℃となっている。
Stephan氏の話では、来る途中の久米南町で-4℃が表示されていたらしい。
道の駅奥津温泉でトイレを済ませ、奥津ゴルフ倶楽部の看板に沿って国道179号を離れる。
ゴルフ場周辺から除雪の雪が見え出すが、路面は良く乾き問題なく大神宮原の登山口に到着。
登山口そばのスペースに車を停め、ヘッドライトを付けて登山準備。

<夜間登高>
Stephan氏はピッケル、私はダブルストックで歩き始める。
大神宮原から井水山に直登するCコースは、登山口から数cmの積雪。
先行者の足跡が見られ、どれかは昨日ここを歩いているまーちゃんさんかもねと話したりする。
林道からシヨートカットの階段を登り、大神宮原の広い道に出る。
大神宮原からの急登のロープは寒さで凍るが、時期にしては少ない雪で登りやすい。

急登を過ぎ、基礎だけになった休憩舎跡に立ち、立派だった頃の姿を思い出す。
暗闇の植林地帯に入るが、足元の雪は10cmにも届いていない。
氷結した雪の結晶が乱反射し、宝石をまぶしたような輝きを見せる。
ヘッドライトでトレースもコースもははっきり分かり、迷うような状況ではない。
右手に植林、左手に自然林を照らしながら、良いペースで順調に標高を稼いでゆく。
予定よりも随分早く着いてしまうな、と話しながらもペースは落ちず。

急登が続きだす頃、降り返れば奥津の街明りがきれいに眺められる。
立ち止まれば早朝の低温も感じるが、動いていればそれほどの寒さではない。
中央峰山頂直下、本格的に登りがきつくなるところでStephan氏に先頭を代わり登り続ける。
元気なStephan氏はキックステップしながらグイグイ登ってゆく。
勢いは最後まで衰えず、結局、予定していたよりも30分早く中央峰に立つ。

<耐寒訓練>
真っ暗闇の山頂、ヘッドライトを消すと深い暗闇に取り巻かれ、変わらず満天の星が広がる。
思っていたよりも周辺の木々に樹氷が少ないのは、風の少ない証拠だろう。
登高中は気にならなかった寒さだが、じっとしていれば当然じわりと効いてくる。
暗闇の中、寒さしのぎにStephan氏が滑落停止練習、私がグリセード練習など。
Stephan氏が暖かく美味しい紅茶を点ててくれ、夜景を眺めながら頂戴する。

取りとめもない話などしながら、ひたすら日の出時刻を待つ。
日の出まであと少しという頃、急にガスと風が出始め、遠望がさえぎられる。
焼け始めた東の空を見つめながら「あー残念」と声を揃える。
見る見る辺りは明るくなり、風と共に樹氷の白さが濃くなってゆく。
黒から青へ、青から白へと雪の景色が広がってゆく。
帰ってからデータを確認してみると、この頃の気温は氷点下10度あたりを指していた。

<早朝縦走>
並んで寒さに耐え震えながら「凍えそうなので出ましょうか」「そうしましょうか」。
すっかり明るくなった縦走路を泉山山頂へ、Stephan氏を先頭に縦走開始。
歩き出しても一度冷え切った体は、なかなか温もりを取り戻してくれない。
稜線上は岩頭部などに地の出ている部分はあるが、思っていたよりも積雪が多い。
雪は少なそうだとワカン類は担がなかったが、あっても楽しめたかもしれない。

時に大きく踏み抜く場所はあるが、ツボ足を楽しみながら歩けるレベル。
山頂に近づくほどに積雪も樹氷も増え、雪山らしい景色がどんどん広がる。
トレースもしっかり付いており楽に歩け、体が温まった頃、泉山山頂に到達。
山頂広場はそれほど雪が積もっておらず、三角点も頭を出している。
ガスと風も少し落ち着き、曇天ではあるが良いパノラマを眺めることができる。

二人で山座固定などしながら、次はどこへ行こうかとか話をするのは楽しい。
しばらく山頂でうろついた後、縦走路を折り返し、今来た縦走路を戻る。
縦走路はやはり北斜面の積雪が一番多く、踏み抜くところも増える。
中央峰に再び戻り、少し休憩して、そのまま縦走路をヒュッテに向かう。
ヒュッテ北の分岐のコルは踏跡の無い雪原で、見るだけでワクワクした気持ちになる。

<小屋炊飯>
分岐には中林直登コースに続く、往復のトレースも見られる。
予定時刻よりもかなり早く、8時前にはヒュッテに到着。
最近の陽気の為か、屋根の雪は全て落ち、黒い屋根板にうっすらと霜が降りている程度。
水場へラッセルして行ってみるが、水はしっかり流れており、十分利用出来る。
久しぶりのヒュッテには、立派な太陽光発電が設置されており、利便性が増している。
またここで、のんびりと一泊でもしたいものだと、しみじみ思う。

ここで再び大休止とし、朝食の準備にとりかかる。
朝食にしては濃い鍋を準備、さらに久しぶりに米を炊き、時間をかけて山飯を楽しむ。
若い頃は当たり前だった山での炊飯や料理も、最近ではすっかりしなくなった。
単独行では食事らしいことはほとんどしないし、皆で行っても簡単に済ませてしまう。
山の楽しみの一つとして、山での料理もまた見直したいと思ったりする。

バーナー3台がフル稼働の室内は一気に暖まり、どんどん快適な空間になる。
快適と言っても氷点下2度、すでに感覚は狂ってきている。
心配していた米も適当に炊け、最後は鍋と共に、譲り合うほどの満腹まで補給。
朝から、がっつりとした鍋を文句も言わず、黙々と平らげてくれたStephan氏に感謝。
結局、2時間近くも休憩をし、温もったのか冷えたのか分からない気持ちになる。

<下山開始>
ヒュッテ裏手から稜線の縦走路に上がり、南へ井水山を目指す。
こちらもピークの北斜面にはしっかり雪が付いており、1月8日に敗退した場所を思い出す。
井水山山頂は、1月8日に登った時に比べ、目測で40cm程度、雪が少なくなっている。
井水山からの南斜面は、かなり地肌が出てきており、少々歩きにくい。
あれほど綺麗だった樹氷も、積もった雪も、まるで別の場所かと思うほどに消えている。

福ヶ乢が見える頃、粉雪がちらつきだし、午後から崩れるという天気予報は当たりそうだ。
しっかり雪のある福ヶ乢を過ぎ、沢絡みの道になると積雪はほどんどなくなってくる。
さらに尾根の植林帯になると、コースの雪はすっかり無くなり、落ち葉を踏みしめるようになる。
深雪時にこのAコースの登りを考えているStephan氏は、シュミレーションしながらの下山。
私もトレースの無い時に、間違えそうな箇所など話をしながら付いて歩く。
慎重で、地図やコンパスも上手に使うStephan氏なら、問題なく歩くことができるだろう。

標高600m付近の尾根分岐を北に直角に折れ、植林の中を林道出会まで一気に下る。
この植林斜面を直登する道は、コース幅が年々広くなってきているように思う。
のっぺりした植林の斜面は歩きやすく、自然に広がってくるのは分からないでもない。
ただ、広いところでは5m程にもなり、そろそろ落ち着けないといけない頃だろうと思う。
登山者だけの原因とも思わないが、各所の山で同じような状況を目にすることがある。
これも自然破壊のひとつ、私たちも色々な意識を持つ必要があるのでは。

林道出会から路面に雪は無く、時に凍った水溜りがあるくらい。
ミゾレっぽい粉雪が降り続く中、速いペースで林道を下る。
沢登りもするStephan氏は、林道周辺の沢も気にしながら歩く。
これほど雪が無ければ、もっと林道を登ってから車を停めても良かったかもしれない。
ヒュッテを出る時、11時くらいに泉神社だろうか、と話していたが、ドンピシャで到着。

泉神社駐車場のStephan氏の車に乗り込み、大神宮原に向かう。
ある程度標高のあるところはミゾレか雪だが、国道179号沿いは雨になっている。
道中、鏡野の里山の名山・男山散策を提案し、半強制的に同行同意をいただく。
私の軽トラックのある大神宮原Cコース登山口に着いてみると、同路まで白くなっている。
それぞれの車で、男山へと向かう。


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<コースタイム>
大神宮原登山口4:50-休憩舎5:05-6:03中央峰山頂6:56-7:11泉山山頂7:29-7:42中央峰山頂7:45-7:57ヒュッテ9:44-9:51井水山山頂9:56-10:14福ヶ乢10:18-林道出会10:45-10:59泉神社駐車場

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5 コメント

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いい山旅をされましたね (kikaionntibaba)
2010-02-07 19:19:35
お二方の、ほのぼのとした様子が目に浮かびます。良い山旅・・・・理想的だな~
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kikaionntibabaさん、こんにちは (ファニイ)
2010-02-08 13:12:17
夜明けまでは、寒さでちっともほのぼのしませんでした。
それでも、彼とは初めてのんびり歩くことが出来てなかなか楽しかったです。
普段一人の多い私ですが、やはりパーティで登ると楽しいな、と実感しました。
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御馳走様でした。 (Stephan)
2010-02-09 19:22:31
 美味しい朝ごはん、有益な山情報。
 いい時間をごちそうさまでした~。

 また行きましょう!
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Stephanさん、こんばんは (ファニイ)
2010-02-09 22:24:58
こちらこそ、勝手な都合に合わせて頂いて感謝しています。
朝ご飯と言えるかどうか、不気味なものを食していただけ、感謝しています。

また機会がありましたら、あのヒュッテで一泊お付き合い下さい。
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お泊まりハイク (Stephan)
2010-02-11 22:57:47
了解です~。
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