天狗寺山登山レポート

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天狗寺山 登山（2006年12月5日 くもり）
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＜新ルートチャレンジ＞
津山と加茂の下茅峠の近くで昼まで仕事。
ちょうど、昼に終了し昼休みを利用して短時間で登ることの出来る天狗寺山へ。

いつもの下茅峠登山口から登ろうと思うが気になるものを発見。
峠を津山側に少し下ったところに新しい看板が立ててある。
「衝立岩、屏風岩、狼ぐろ」の案内地図風で他に文字はない。
ペンキでザックリ描かれたその案内は、探求者の心をくすぐる。
狼ぐろとは何だろう、確かめてみたい気持ちが膨らむばかり。

大きな衝立岩とその上に広がる屏風岩が登山口から見える。
踏み跡もしっかりしており、衝立岩と屏風岩まで一気に登る。
さらに踏み跡をたどり、植林の中の急登をジグザグに登る。
だんだんと踏まれていない道になり、くるぶしの辺りまで、はまり込む。
傾斜のきついところではまともに立つ事も出来ない。
それでもしばらく行くと、傾斜はゆるくなり、なだらかな歩きやすい場所に。

＜狼ぐろ＞
突然、一面岩だらけの斜面が目の前に広がる。
あまりの風景に呆然としながら、そうかここが狼ぐろだと気付く。
すんなり歩けそうなのはここまでで、目前には岩だらけの斜面が。
さらにその上には見事な笹の急斜面が待ち受ける。
しばし、その光景に言葉を失い、自信も失う。
果たして昼休憩にこの行程を完遂できるのだろうか。

とりあえず狼ぐろは岩だらけで樹木は少なく明るい。
多くの岩が斜面に乗っているだけで気が抜けない。
一つ一つ確認をしながら、足を乗せる。
浮石に落ち葉に苔むした表面が行く手を阻む。
振り向きながら、まだ後戻り可能だなと確認しながらの登り。

やがて岩場を通過し、急坂のササヤブに入る。
熊笹をロープ代わりにして登るが、急登の為、体はほとんどが埋もれてしまう。
地図もコンパスも持たないヤブコギはとても不安だ。
目標の木を決め、ひたすらそれをにらんで登ってゆく。
果たしてこのまま尾根に出られなかったら、とか不安がよぎる。
昼休憩とはいえ、仕事中に何をしているんだと考えたり。

＜安らぐ登山道＞
いい加減、笹に埋もれた急登に飽きてきた頃、登山道に飛び出す。
この瞬間、大きな安堵感に包まれる。
ここからは覚えのある尾根の登山道を山頂へ。
あー、整備された登山道はこんなに快適なんだね、と実感。
すぐに成安との分岐に着き、登ってきた位置関係をはじめて確認する。

静かな山頂からは爪ヶ城がきれいに眺められる。
市町村合併の前まではここが津山市の最高峰だった。
現在は天狗岩や滝山に最高峰の名誉は持っていかれている。
ただ、登山道の整備状況を見ても、地元に大切にされている山という感じ。

山頂で一息ついた後は、下茅峠へ向け下山。
すっかり葉を落とした広葉樹林の急坂を下る。
登山道が見えなくなるほどの落ち葉を踏みつつ歩き、短時間で登山口へ。
下茅峠登山口から舗装路を数分下って衝立岩登山口へ。

勝手に「衝立登山口」などと言っているが、本来は登山用のポイントではないかもしれない。
衝立岩、屏風岩はともかく、狼ぐろまで行くには少し道のりが困難な気がする。
当然、狼ぐろから笹ヤブにかけては登る道ではないのかもしれない。
狼ぐろの下から東に向けば、ほどほどで天狗寺山と烏山の縦走路に行き着くはず。
そちらを利用するほうが正解かもしれない。
久々に、遭難したら見つかりにくいだろうなと思えたコースであった。

それでも、狼ぐろはなかなか面白く、一見の価値ある場に思える。
時間があれば、ぜひ寄ってみてもらいたい。


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＜今回のコースタイム＞
衝立岩登山口12:08-衝立岩12:09-屏風岩12:10-狼ぐろ12:19-尾根11:30- 11:34山頂11:38-下茅峠11:49-11:51衝立岩登山口