ふなやすさんの数字と戦う生活

転職と同時にブログタイトルも少々変更ですよ。

空母鳳翔

2005年10月04日 19時43分54秒 | 歴史やら神社やら
世界で最初に空母を完成させた国はどこがご存知ですか?
実は日本です。
計画された段階ではイギリスの空母ハーミスのほうがわずかに早かったのですが完成段階ではハーミスを抜き去って1922年十二月に鳳翔の方が先に完成しました。
飛行機というものが兵器として使われるようになったのは第一次世界大戦、1918年に休戦になった翌年の1919年末には鳳翔は計画されています。
イギリスとしては第一次世界大戦中のドイツ軍の水上機にくるしめられたこと
そして日英両国としてはワシントン軍縮会議がこの新しい種類の艦船をつくらせる原因になりました。
ちなみに空母という概念は第一次世界大戦中にはもうあったみたいで1910年に巡洋艦バーミンガムに仮設した滑走台から陸上機の離艦に成功したという事実があります。

鳳翔は大東亜戦争にも参加しましたが戦果は皆無です。大東亜戦争で最新鋭の零戦を飛ばすにはあまりにも旧式すぎたのです。しかし鳳翔を教訓にした日本は大東亜戦争を戦い抜くための空母を作るノウハウを手に入れた、しかし空母の本当の重要さに気がついたのは日本ではなかったためというのは皮肉としか言いようがないです。
さて戦後まもなく艦籍除籍された鳳翔は復員船として使用され1950年ごろ解体されたそうです。
戦前日本の主だった艦船で戦後自衛隊が出てくる前で生き残った船は1隻だけ、しかも一度沈んだ船を浮揚させて使うという自体もはや五十年たっているため使えるということはありえませんがもったいないなあと思う限りです。ちなみに浮揚した船ですが駆逐艦の梨(橘型)です。戦後はわかばという名前で自衛隊で15年程度稼動していたようです。
 
ハーミズですがこちらは1942年のセイロン沖海戦で日本軍の急降下爆撃をうけて撃沈、イギリスの対戦初期の混乱のなかで沈んだようです。

比較
鳳翔
排水量10,500t
全長165.0m
飛行甲板全長180.8m
出力30,000馬力
速力25.0kt

赤城
基準排水量 36,500t
公試排水量 41,300t
全長 260.67m
飛行甲板全長 249.17m
全幅 31.32m
吃水線長 250.36m
出力 133,000hp
最大速力 31.2kt
巡航速度 16kt
航続距離 8200浬
乗員 2000名

大和
基準排水量 65,000トン(完成時)
満載排水量 72,808トン(完成時)
全長 263.0m
全幅 38.9m
平均吃水 10.58m
最大速度 27.46ノット
乗員 3,300名

米空母エセックス
基準排水量 27,100t
全長 872ft (266m)
船体幅 93ft
全幅 147.5ft
吃水 28.7ft
最大速 33kt

米空母ニミッツ
全長:333m(1092 ft)
発着甲板幅:76.8m(252 ft)
船体幅:41m(134 ft)
満載排水量:98,500トン以上
速度:30+ノット(56+km/h)--

なお明日10/5は鳳翔が戦後、除籍処分になって五十年目にあたる。

ウィキペディア鳳翔
船のページ鳳翔
英国空母ハーミスについて
ウィキペディアハーミス
駆逐艦梨(自衛隊護衛艦わかば)