ふみ日記

観たいものがどんどん増えてえらいことに。

シルヴィ・ギエム「愛の物語」Bプロ

2005-05-06 | バレエ・ダンス
シルヴィ・ギエム「愛の物語」Bプロ
'05年5月5日(木)15:00~ @東京文化会館 4階L1列 Eちゃんと

・『三人姉妹』
  振付:ケネス・マクミラン、音楽:チャイコフスキー
  ピアノ:フィリップ・ギャモン
  マーシャ:シルヴィ・ギエム
  イリーナ:イザベル・シアラヴォラ
  オリガ:ドルー・ジャコヴィ
  ヴェルシーニン中佐:ニコラ・ル・リッシュ
  クルイギン:アンソニー・ダウエル
  
・『カルメン』特別ハイライト版
  振付:アルベルト・アロンソ 音楽:ビゼー/シチェドリン
  カルメン:イザベル・シアラヴォラ
  ホセ:マッシモ・ムッル
  エスカミリオ:アンダース・ノルドストローム
  ツニガ:アンドレア・ヴォルピンテスタ
  運命(牛):ドルー・ジャコヴィ

・『田園の出来事』
  振付:フレデリック・アシュトン、音楽:ショパン
  演出:アンソニー・ダウエル、グラント・コイル
  ピアノ:フィリップ・ギャモン  
  ナターリャ:シルヴィ・ギエム
  ベリヤエフ:マッシモ・ムッル
  ラキティン:オリヴィエ・シャヌ
  ヴェラ:小出領子
  コーリア:アルヴェルト・モンテッソ
  イスライエフ:ルーク・ヘイドン


はぁ~、無理してでも観に行ってよかった。
4階席の1列目だったけどセンター寄りの席だったから、思ったよりもちゃんと観えたし。
至福の時でございました。

『三人姉妹』は一昨年のキャストの方がしっくりきたなぁ。
なんだか姉妹が姉妹に見えなくて…。
ギエムだけが飛びぬけた印象でした。熱演でしたよ。
ル・リッシュは、Aプロのアルマンの時には「アルマンにその髭はどーなの?」って思ったんですけど
ヴェルシーニンなら髭はあってもOKでしたね。ロシアの軍人だし。
でも、あまり印象に残らなかった。なぜだろう。
映像化されてるオリジナルキャストのイレク・ムハメドフが印象強いからかしらん。(実は私はイレクのファン)
あのキャストはすごい良かったもんなぁ。
ニコラ・トラナ、ダーシー・バッセル、ヴィヴィアナ・ディランテの三姉妹、最高ですよ。
…話がそれたけど、ここでもやっぱりダウエル!
妻のことを愛しているのに真面目すぎて不器用で、他の男性に惹かれていく妻をどうにもできないという哀愁が漂ってました。
素晴らしい~。
あとは、チェブトイキン医師の椅子のソロ、もっとコミカルなのにもっさりしてた。
暗い話の中の唯一のほっとできるシーンなのに、残念。

アロンソ版の『カルメン』は実はあまり好きなバージョンではありません。
なんか単調なんだよね。
東バがレパートリーにしているけれど、やっぱり日本人にはラテン気質を醸し出すのは難しいんでしょう。
とっても淡白だった記憶が…。
でも、今回のいイザベル・シアラヴォラは良かったな。
足が美しいですよね。もう釘付け(^^)
ただフェロモン全開って感じではなかったけど。
マッシモ・ムッルのホセも良かった。最後の白ブラウスが激似合ってて♪(ってそこかよ?)
真面目な男がカルメンという女性に出会ったが為に破滅していく様がよく出てました。
もったいないのはエスカミリオ。なんだろう「でかい!」って思っただけだったのでした。
本当にもったいない。

今回無理したのは『田園の出来事』があったから。
前回日本で上演されたのは、確か'95年のロイヤル・バレエ来日公演時。
ダブルキャストで上演されて両方観たのよね~。
これも本当に台詞が聞こえてくるような振付に感動して再演してくれないかな~って待つこと10年。
セットも衣装もロイヤルから借りているんですよね。
床があんな綺麗な模様の大理石調だったのは4階席から観ての発見。
前は1階席だったからよくわからなかったの。
ここでも女優ギエムは健在でした。美しかった!
平和な生活を送っている女性が息子の家庭教師と恋に落ちる。
でも彼女の養女も家庭教師に恋心を抱き…。
うーん。こうやって書くとなんかお昼のドラマ?って感じになっちゃうけど、そーじゃないんですよ。
人妻ではあるけれど、美しく清楚な女性と若々しい家庭教師、
惹かれあう二人の気持ちがあふれ出た時のパ・ド・ドゥがとても美しいのです。
そして最後のシーンにウルウル…。
またフィリップ・ギャモンのピアノが素晴らしいのですよ。
ものすごくドラマを盛り上げてましたもの。
しかし、マッシモ・ムッルは最後のシーンではかなり大胆に後ろから近づいてて、あれじゃナターリャに気付かれちゃいそうだが…(^^;
養女役のヴェラは小出さんが大抜擢されてましたよね。
「ヴェラって金髪のカツラ被るけど大丈夫なのかな」と余計な心配をしておりました。
でも似合ってましたね。よかった。
小出さん、すごく頑張ってましたよ。
自分が恋焦がれている家庭教師が義母と心を通わせてると知ったときの表情も
ナターリャに頬をはたかれたあとの表情も演技というより心から出てきた表情でしたよね。
本当に観られてよかった!

『真夏の夜の夢』と『田園の出来事』を今回のプログラムに入れてくれてありがとう!とギエムにお礼を言いたい気持ち。

今日は1階席中央あたりに井脇さんがいらしてましたね~。
私の席からは斜め後ろのお姿しか見えなかったんですけど
「あれは…井脇さん?」ってEちゃんと二人してオペラグラスでガン見(^^;
頑張った小出さんを労ったことでしょう。

終演後はバレエは不参加だったNちゃんと合流して山ちゃんに行こうという話になりました。
Nちゃんと連絡を取っている間、楽屋口の近くにいたんですけど
この日はなんと!アンソニー・ダウエルが私の横を通ったんですよ。
ああ、話し掛けたい!でも私には英語は高い壁…。
でも何かあらわしたいなと思って、横を通られた時に小さく拍手をしてみました。
そしたら気付いてくださって、「Thank you」と言ってくださいました。
ああ、なんて素敵なの。
そして、そんなエレガントなサー・ダウエルはJR上野駅に消えて行ったのでした。
(しかもSuica利用者だった。絶対に私よりSuica歴長いよ…/^^;)
コメント
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