囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

悪貨は良貨を駆逐する

2023年07月04日 | ●○●○雑観の森

 

★比較的よく読んでいただいている2年前の投稿に関連し

このごろ思うことを書いておきます

 


以下、公開ずみ――

 


「ごめんなさいませ」って?

2021年04月14日投稿

雑観の森/芸術・スポーツ


 

【プロでも、やらかした の巻】

 


通勤電車のなか

スマホでニュース速報を見ていると

こんな記事が目に止まった。

まずは、その引用から――


         

 


朝日新聞デジタル   2021年4月13日 18時00分配信


■タイトル

囲碁名人戦予選で「待った」 盤上の石ずらし反則負け


■本文

 囲碁名人戦の予選で、対局棋士の一方が盤上に着手した自分の石を、約20秒後に別の場所にずらして対局を続けるアクシデントがあった。敗れた相手棋士から異議申し立てがあり、日本棋院は13日、対局で禁じられている「待った」に当たるとして勝敗結果を覆し、石をずらした棋士の反則負けとした。

 アクシデントは8日の名人戦予選C1回戦、河野征夫(ゆきお)五段(80)―尚司和子三段(83)戦で起きた。

 図1の河野五段の▲に、尚司三段は△で応じた。ところが約20秒後、河野五段が次の手を考慮中、その石を図2△にずらした。

その場で河野五段が指摘しなかったため、対局は続けられ、尚司三段が勝った。

 終局後、河野五段は棋院に異議を申し立てた。尚司三段が石をずらしたことを認めたため、棋院は13日の常務理事会で尚司三段の反則負けとした。

 尚司三段は取材に対し、「対局のとき目が腫れていて、打った石がずれていたので『ごめんなさいませ』と言って直した。相手が何も言わなかったので打ち続けた」と話した。

 河野五段は「(相手が石をずらしたとき)相手の負けと思ったが、自分の消費時間が減っていくのが気になりそのまま打ち続けた」と話している。

 

【注】図は割愛した

 
(後略)

 


         ◇


 

2023年6月17日投稿「線の交点にキチンと置こう」など

何度かこういった話に触れてきたように

将棋は「升目に置く」ためマギレが起きないのだが

囲碁の場合は「着点が曖昧になる」ことが多々あり

場合によっては一路ズレたまま打っていることもある

 


石のズレを「ここですね」と相手に確認し直すか

指摘して相手に直させるかは、デリケートな問題だが

いずれにしても「キチンと置いていない」のは

愉快なものではなく、対局を楽しめないのである

 

アゲハマを蓋に入れずに

アチコチに散らばっていたり

出石をアゲハマにしたりは

まったくもって論外であるが

こういう輩が少なからずいる碁会は

お世辞にも「良い碁会」とは言えない

 

このところ

道場破り(対外試合)をしていると

こういう場面で碁会の善し悪しが伺い知れる

同好会なら会長が、碁会所なら席亭が

所作・マナーに目を光らせているな

その集いはまっとうになるものだ

逆に、そうでない場合は、

入退会の出入りが激しくなる

 

特に高齢者の場合は、

故意か偶然かは分からないまでも

キチンとしていかないことには

どこで地雷を踏んで、トラブルになり

場合により言い争いになることもある

 

常識だから敢えて言わなくともよい

など放置している同好会が多いと思うが

「交点に置く」を、ことあるごとに

申し合わせずにいる会は必ず劣化する

 

しかしながら

相手は子供ではない

人生の荒波を乗り越えてきた強者ども

鈴を付けるべきとはいえ、言うは易く行うは難し

 

いずれにしても

悪貨は良貨を駆逐する、の如しである

 

 

 

 

 

 



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