囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

審判のいない勝負事

2023年11月02日 | ●○●○雑観の森

 

囲碁同好会の公式戦が終わり

近く表彰式が行われる

楽しみはといえば、むろん

全員配布の参加賞二千円金券

 

次に成績優秀者あいさつである

何を話すのか、何をしてくれるのか

好成績にちなんだ騒ぎ方というか

沈滞の雰囲気を逆方向に向かわせるような

ピリッと一味違う粋なスピーチを期待したい

 

それはそうと

3カ月のロングランのなかで

いくつか印象に残ったことを

書き残しておきたい

 

    ◇

 

一番驚き、

感心した事が

ひとつある

 

リーグ戦は、一局ずつ対局し

勝者が対局結果を表に書き込む

という決まりであるが

書き方が分からずに間違いも多い

 

あるとき、

有段者kさんが

対局結果表を見て

間違いに気が付いた

 

勝者の級位者Оさんが

自分の欄に✕を書いて

敗者の欄に○を書いていたのだ

 

ふたりしか知らないことだが

過日に間違いを見つけたkさんは

ただちにОさんに事実を告げ

正しく書き直させた

 

それだけの話だが

わたしは心のなかで

おおいに感心した

 

囲碁はゴルフやカーリングと同じく

審判はおらず、対局者が全てを決める

自分自身との闘いという精神性である

 

勝っても負けても

正々堂々のフェアプレーが

何より尊重されるゲームなのである

 

3カ月でいろんな人と対局したが

相変わらず「ちょっとどうかな」

と首を傾げる行為があった

 

肝心の局面で、盤上の線の交点に

石をきちんと置かなかったり

「あ、ごめん」と小さくつぶやいて

相手の承諾を得ずに置き直したり

〝小さなズルをやる小さな人〟も

あいかわらず散見された

 

静かな碁会で、突然、言い争いが起きて

皆が手を止めて凍り付くという光景が

少なくとも二度、三度あった

 

以前のように、整地でズルをする

という言語道断行為は影を潜めた

が、所作・マナーを軽視すると

好ましからざる行為を赦す土壌が

どうしたって生まれるのである

 

整地はパズルのようでもあり

楽しい碁技の一部でもある

ひと目で目数が分かるよう

普段から手抜きせず身に付けておくと

どこでも誰とでも打てる自信も付く

たかが所作・マナーではあるが

されど所作・マナーなのである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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