囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

異人のごとく4

2019年12月28日 | ●○●○雑観の森

▲現代アメリカ文学を代表する作家の一人(1922~2007年) 

 

 

秀策の中央感覚の局/後編の巻】

 
江戸城で嘉永7(1854)年11月17日
先番・井上因碩(松本錦四郎)-本因坊秀策
130手完、白中押勝ち

秀策の御城碁は、この局で11戦11勝無敗

 

7譜

黒75に対し、白76で収まり形

白は上辺も、右辺もヘコんで生き

8譜

黒は上辺を荒らしに向かうが、小さく生きただけ

9譜

白102、白104と攻め、仕上げにかかっている

10譜

黒5、7で生き

白10から白14と局面を簡明にする

11譜

白16が攻守兼用の中央の手

白18で上辺も心配ない形になる

12譜(終局)

白30をみて、黒が投了

中央を制圧された

 

         ◇

 

秀策讃歌

1848年(嘉永元年)
第14世本因坊跡目となり
同時に六段に昇段
丈和の娘、花と結婚する
翌年から御城碁に出仕し
19戦19勝無敗を記録

1862年(文久2年)
江戸でコレラが大流行する
本因坊家内でも患者が続出し
家人らの看病に当たり罹患
そのまま34歳で死去した

兄弟子の秀和が止めるのを聞かず
一心不乱に看病を続け
家内でただ一人
コレラで死んだ 

前聖・本因坊道策、後聖・本因坊丈和に並び称され
近年、史上最高棋士としての呼び声が高まったのは
棋力傑出、人格高潔であったからに他ならないーー

 

 


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