ケンカしないためにケンカするとは……深い。
碁の別名は「手談」なり、ですか。
独創的な棋風や語り口が目に付く銘琬センセイですが
ハートウオーミングな考えが根底にあります。
こんな風に芸に関われたらどんなに幸せなことか。
独特な立ち位置の求道者に賛辞を贈ります。
王銘琬(おう・めいえん、58歳) 台湾出身。九段。第34回棋道賞優秀棋士賞受賞。本因坊2期、王座1期など。手厚い棋風で、「ゾーンプレス」と名付けた序中盤理論に基づく中央重視の戦法など独特の感覚は「銘琬ワールド」と呼ばれる。茶目っ気あふれるユーモア解説も人気。
■補遺その1
(さほど分かっちゃいないのに、こんなことを言うのは気が引けるが)
今のAIブームの前に「ゾーンプレス」があったような気がする。
その前には武宮正樹の「宇宙流」が、呉清源・木谷実の「新布石」があり、
これらは全部つながっていて、囲碁四千年の歴史の上に今日がある、と思う。
■補遺その2
わたしがメール交換だけオブザーバー参加している
ネット碁「ふぃご」を愛好する“友の会の親玉”から以前
こんな一斉メールが届いたことがありました。
オッと思い読み進めましたが、オチ?が気になるところ。
(参考)
1手の価値については
「ヨセ・絶対計算(王銘エン)」という本に詳しく書いてあります。
普通の碁の参考書は “手段” に関するものがほとんどですが、
この本は “数え方” について書いてあります。
今まで曖昧あるいは混乱していたヨセにおける「1手の価値」について
明解な数え方が記載されています。
異色で面白い本ですが、上達に直結するものではないように思います。