goo blog サービス終了のお知らせ 

ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

「山元町への恩返し」北海道から支援物資を届けるご婦人の話

2011-08-20 08:14:35 | 日記
 けさの目覚めはとても爽快!お盆を境に秋の訪れを感じさせる気温に落ち着き、久しぶりに暑苦しい夜から解放されました。「東北の夏」も終わりを告げようとしています。

 ふんばろう東日本支援プロジェクトではこの夏、約5000台以上の扇風機を避難所や個人避難宅などへ届けることができました。品薄状態が続いた扇風機。デンコードーさんから1500台の寄贈を受けたことも大きなトピックスでしたが、ふんばろうのホームページを介して寄せられた寄付金をもとに、ボランティアが全国各地の家電量販店をかけずり回りました。少量ずつ買い求めて送ってくれた方や4tトラックをチャーターして拠点へ運び込む「扇風機PJ」も立ち上がるなど、その動きは一気に加速しました。
 「少しでも早く避難者へ清涼を届けたい」という気持ちが、5000台以上の扇風機を届けることができたエネルギーになったのだと感じています。

 また、今回の取り組みでは女川町立病院(80台)などの公共施設へ届けることができたことも大きな成果だと思っています。これまでの活動を通じて「公共機関は行政から特別支援されているので別枠」という雰囲気が強かったのですが、品薄でどこからも取り寄せることができなかった扇風機を各病室に置きたいと決断した同病院の関係者は素晴らしいと思います。なにを優先させるか。入院されている方(避難者も少なくありません)の環境が改善するのであればボランティアへも物資支援を依頼する。面子などにこだわっている場合ではないのです。
 当然、ふんばろうは「必要な人へ」「必要な分だけ」の物資支援も活動のひとつなので、被災者に対してわけ隔てなくできる限りの支援を行っていこうと思っています。
* * *
 14日の日曜日、亘理郡亘理町と山元町の仮設住宅などを訪問してきたのですが、その時に出会ったご婦人の話を紹介します。

 多くの仮設住宅にはそのひと部屋に「集会所」が設けられていて、コミュニティースペースとして活用されているのですが、そのご婦人は何やら食器類などの支援物資を集会所に運び込んでいました。すべての配送を終えて、お盆期間中のみ立ち入りが解除になったJR常磐線坂元駅に出向いてみると、またそのご婦人と遭遇しました。「さっき仮設住宅にいらっしゃいましたよね」と声を掛けると、切々と山元町との関わりや思い出などを語ってくれました。

 「いまは北海道に住んでいるのですが、幼少の頃、山元町に住んでいて、毎日仙台へ通勤する父親の見送りに坂元駅に通うのが日課でした。四季を通じて浜辺からの風の変化を感じながら、山元町の人々の優しさに育てられたのです。もうこの地に知り合いはいませんが、何かできることはないかと避難所(仮設住宅)を回って、自宅にあるものや電化製品などを購入して届けています」。終始、言葉を詰まらせながらいろいろな話をうかがいました。

 自分にできることを「やる」。これがボランティアに最も大切なことだとあらためて感じました。(こせきかつや)
 
※坂元駅のいま


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。