【実行委員長上原さんに聞きました(全文)】
去年は第3会場までだったのですが、今年は第5会場まで規模が拡がりました。
単に規模が大きくなったという事だけでなく、今回は大子町の中心である常陸大子駅、その駅前のメンタルサポートステーションきらり(第5会場)を今回のアートフェスタのハブ(中心地、結節点)としました。
これは凄く意味がある事で、今まで日本全国でみられてきた・みられる?現象ですが、最も社会や地域から遠くに置かれた・追いやられていた
「精神病院」
や障害当事者といわれるハンディキャッパーの人たち、言い換えれば、
「中心」
から
「外側」
に排他・排除されてきたとも云える人たちと地域とを結ぶ・繋げる、これが今回のアートフェスタの裏テーマでもありました。
その象徴として今回大子町の中心にある駅前の「きらり」をハブ化したわけです。
一人ひとり普段各自が家でやってることってあまり表面化されなくて、例えば「患者さん」っていう目で見られたり「袋田病院に通っている人」って見られたり。
でも実は家で絵を描いていたり作品をコツコツ作っていたりするんですよね。
だけど、作品は作って・描いてはいるけれどそこから外へ出ない。
例えるなら自分の足元を掘り続けるだけで外が見えない外からも見えない、表面化しない。
でも僕は社会に表面化しない人も実は地面掘っていると地下水でみんなつながっていると云う感覚があって。
作家さん同士初めはあまり知らないんだけど、知り合いではないというか。
でも同じ空間・場で描いたり作っていくことでコミュニケーションが取れるようになっていったり、更にこうしてアートフェスタに展示することで、作家さん同士で共有できる何かができる。さらに言えば共有から共鳴しあえるようになれば、と思うんです。
今回のアートフェスタで「作品みましたよ」と来場してくれたお客さんに声を掛けてもらえる。
アートがコミュニケーションツールになっていくんですよね。
だから地下水が動脈のようなものとなっているのなら、ここをプラットフォームにして繋げていく。
表面化していなかったものを視覚化する。
そういうインフラさえあれば社会や地域と繋がっていくきっかけになり得るのではないか・・・。
「僕(わたし)は、ここにいていいんだ」
と思えるようになってもらえたらなと。
そういう試みが出来るのがアートフェスタだと思っています。
「仕掛け」なんですよね、個と社会を繋げていく仕掛けのようなもの、それがアートフェスタなんだと考えています。
―袋田病院Artfesta2018『精神科病院によるアート的社会実践』―
精神科医療の歴史を振り返り、明日の生き方を問う私達の二日間。開催日・2018年・10月20日〜10月21日
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