トランプ政権による世界政治経済治秩序の切り崩しが世界的問題になっている中で、反体制経済学(ここではマルクス主義経済学、というより、レーニン経済学)における、「資本主義の弱い環」論について考えます。
※レーニン、マルクスについては、「プーチン大統領のレーニン批判について」「マルクス主義について」等参照fukuganjiro.livedoor.blog/archives/2016-01.html
弱い環とは、資本主義は、帝国主義段階では、強者と弱者が区別され、資本主義経済循環という資本主義的鎖が切れるところが出てくるという考え方です。これは、レーニン革命論の基本であり、彼は、不均等発展の法則とこれを繋げ、ロシア革命論を位置付けたと考えられます。(私の理解)
レーニンの論理には、飛躍が多く、この論自体も、対立物への転化という、実質的に権力の掌握によってすべての矛盾を解決するというような論理になっていますが、歴史的事実では、レーニンも、資本主義をやり直さなければならなかった。(ネップ)今の中国も同じ。
結論的に言えば、弱い環論は、革命の理論ではないということになるのですが、変革期において動揺する度合が国によって異なるという理論にすぎないことになります。
ネットで検索すると、金子勝氏の見解がありました。アベノミクスにおいて傷んだ日本の金融機関は、弱い環そのものだという意見です。
本当にそうでしょうか?私は、これは間違いだと考えます。
確かに、大恐慌は、アメリカの株価暴落に始まり、日本でも、金融機関の破たんから始まりました。
こうした論者がよく言うリーマンショックの数倍の金融恐慌がやってくるという話ですが、金融が弱体化した国が危ないというのはある程度事実でしょう。
しかし、問題は、その余波がどこまで及ぶかということです。
大恐慌は作為的だったという話もありますが、生産と消費の関係の再編成の時期であったことは確かで、その後のアメリカ経済は、株価も含めて一本調子に上向いています。
大体において、従来型の、「金融」主体の金融機関の果たす役割が、先進国ではますます少なくなってきているというのが、金融機関の危機の本質です。つまり、経済全体の危機ではないのですね。
グローバル経済は、サプライチェーンと、投資活動によって成り立っています。
そして、世界経済の弱点は金融でしょう。
だから、危機は金融から始まりますが、弱い環は、
1 投資依存の国
2 サプライチェーンから切り離されやすい国
ということになります。しかし、この病気に対する万能薬は、国内経済循環の底堅さということになるのですが、この点から、
3 輸出依存の国
が危ないということになります。
そうすると、どこが、弱い環なのか明らかではないでしょうか?
※レーニン、マルクスについては、「プーチン大統領のレーニン批判について」「マルクス主義について」等参照fukuganjiro.livedoor.blog/archives/2016-01.html
弱い環とは、資本主義は、帝国主義段階では、強者と弱者が区別され、資本主義経済循環という資本主義的鎖が切れるところが出てくるという考え方です。これは、レーニン革命論の基本であり、彼は、不均等発展の法則とこれを繋げ、ロシア革命論を位置付けたと考えられます。(私の理解)
レーニンの論理には、飛躍が多く、この論自体も、対立物への転化という、実質的に権力の掌握によってすべての矛盾を解決するというような論理になっていますが、歴史的事実では、レーニンも、資本主義をやり直さなければならなかった。(ネップ)今の中国も同じ。
結論的に言えば、弱い環論は、革命の理論ではないということになるのですが、変革期において動揺する度合が国によって異なるという理論にすぎないことになります。
ネットで検索すると、金子勝氏の見解がありました。アベノミクスにおいて傷んだ日本の金融機関は、弱い環そのものだという意見です。
本当にそうでしょうか?私は、これは間違いだと考えます。
確かに、大恐慌は、アメリカの株価暴落に始まり、日本でも、金融機関の破たんから始まりました。
こうした論者がよく言うリーマンショックの数倍の金融恐慌がやってくるという話ですが、金融が弱体化した国が危ないというのはある程度事実でしょう。
しかし、問題は、その余波がどこまで及ぶかということです。
大恐慌は作為的だったという話もありますが、生産と消費の関係の再編成の時期であったことは確かで、その後のアメリカ経済は、株価も含めて一本調子に上向いています。
大体において、従来型の、「金融」主体の金融機関の果たす役割が、先進国ではますます少なくなってきているというのが、金融機関の危機の本質です。つまり、経済全体の危機ではないのですね。
グローバル経済は、サプライチェーンと、投資活動によって成り立っています。
そして、世界経済の弱点は金融でしょう。
だから、危機は金融から始まりますが、弱い環は、
1 投資依存の国
2 サプライチェーンから切り離されやすい国
ということになります。しかし、この病気に対する万能薬は、国内経済循環の底堅さということになるのですが、この点から、
3 輸出依存の国
が危ないということになります。
そうすると、どこが、弱い環なのか明らかではないでしょうか?
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