カトリック藤が丘教会青年会有志ブログ

カトリック藤が丘教会は横浜教区にあります。開かれた教会を目指してブログを公開中。信徒活動停止処分の解除を待ち望んでます。

本田哲朗神父「小さくされた人々のための福音」「パウロの獄中書簡」「ローマ/ガラテヤの人々への手紙」

2007-03-26 19:45:47 | おすすめレビュー
本田哲郎神父が出された私的翻訳版の聖書をご紹介します。神さまは世の中の小さくされたものたちの側につねに立つという聖書の基底にあるメッセージを視座として、日雇い労働者の街「釜ヶ崎」にてお手伝いをなさっている神父が翻訳された聖書です。
 この三冊の本はなかなか見つからず、私もいつか読んでみたいと思っていました。京都にてバスに乗っていた時に窓からカトリック河原町教会が見えたので、「そうだ、お祈りをしていこう」と思い立ち、ついでに隣接しているサンパウロショップに寄ったら偶然にも置いてありました。インターネット上では手に入らないと思われますので、読みたいと思った方は大きな書店を廻ってみてください。東京では紀伊国屋書店に置いてあったと聞きました。

 この三冊の聖書は、イエスさまは底辺に立っていた方だという史実を基にして、一語一語じっくりと日本語を選んで翻訳された聖書です。まだ読み途中ですが、日雇い労働者と共に働かれている本田神父だからこそ書ける聖書だと思いました。

 私たちは忘れがちですが、イエスさまは誕生の時から十字架上で処刑されたときまでずっとずっと底辺にいた方でした。産まれた場所は馬屋で、あれだけ支持してくれた人からも裏切られて。本田哲朗神父は巻末の付録でこう述べています。

”聖書が明かす「神の国の福音」の一番大事なことは、上から下へのへりくだりを奨励することではなく、現にいちばん下にたたされている人を通して、救いと解放がもたらされるということを受け入れることです。”

 貧乏である、社会的地位がない、人から蔑まされている。様々な理由によって下にたたされている人がいます。日本社会においても、そして信仰を育てるはずの教会内でさえ。そのような方の側にイエスさまは立っておられるのだなぁと少し勇気づけられました。
 この三つの聖書は新世社から発行されていて、青地に金色でタイトルが書いてある聖書です。見かけたら是非購入してください。本当にお勧めです。

追記

写真はまったく本文とは関係ありません。携帯電話に入っていた写真を使用いたしました。

ヘンリ・ナウエン 「放蕩息子の帰郷 父の家に立ち返る物語」

2007-03-22 00:29:13 | おすすめレビュー
 ヘンリ・ナウエンの「放蕩息子の帰郷 父の家に立ち返る物語」をご紹介いたします。
 ヘンリ・ナウエンは司祭・作家・教授・牧師として国際的に有名で、霊的生活に対して、40冊以上の本を書きました。彼は英語・オランダ語・ドイツ語・フランス語・スペイン語にて何百名もの友人と定期的に連絡を取っていました。彼のミサや講議および黙想会にて、救いの手を差し伸べられた友人は何千人にも及びます。1996年に彼は帰天しましたが、その後も彼の著書によって手を差し伸べられた友人の数は増大し続けていきました。ナウエンの本は200万部発行され、22の言語に翻訳されました。(こちらにhenri nouwenの検索結果があります。)

 そのナウエンの代表作として名高いのが今回ご紹介している本です。この本はナウエンが画家、レンブラントの「放蕩息子の帰郷」を眺めつつ、放蕩息子である弟息子・父の元にずっと居た兄息子・そして父の順に黙想し、時に自分自身の人生と照らし合わせながら、偽ることなく自分の心の動きを描いたものです。私はこの本を四ヶ月前に青年会メンバーの方に紹介してもらい、聖イグナチオ教会の売店にて購入しました。なかなか手に入りにくいと思います。

 読んでみて驚いたのは、ナウエンが臆することなく自分の心の偏りや弱さを書き出していることです。
 心の闇の声に惹かれてしまうこともあるのだと正直に述べていて驚きました。それと同時に、人の心というものは多面的なのだなと気づかされました。ある局面では自分は罪深い放蕩息子、ある局面ではじっと父の元にいるのだという思いこみにかられている兄息子といったように、色々な角度から心を眺めることができるということを自覚しました。

 この本は少し読んで自分の心に立ち返る。また少し読んでは立ち返るという風にじっくりと時間をかけて読むことをお勧めします。どなたかと一緒に読み進めていって、意見交換をするのも良いかも知れません。

ジーザス・クライスト・スーパースター

2007-03-20 07:38:07 | おすすめレビュー
ジーザス・クライスト・スーパースターの1973年の映画版をご紹介します。
 この映画はイエズスさまの最後の一週間を描いたものです。映画のロケ地に聖書の舞台であるイスラエルを選んでおり、世界中が絶賛したのも頷ける内容です。主なロケ地は死海、イスラエル北部ベイト・シェアン及び、イスラエル中部ベイト・グブリン国立公園内のベルケイブだそうです。聖書についている地図を参考にしてみてください。
 この映画を観て、改めてイエズスさまの純粋さを感じました。神殿を荒らされて怒り狂うイエズスさま、そして多くの人々を癒して疲れ果てるイエズスさま。映画という表現方法をとったため、賛否両論あるようですが私はとても好きです。

 メルギブソン監督の「パッション」での表現技法は少し痛々しすぎるという方はこちらの方をお勧めします。「ジーザス クライスト スーパースター」をバックコーラスにして、自ら十字架を背負ってゴルゴダの丘に向かうイエズスさまの影が浮かび上がるラストのシーンは胸に迫るものがあります。
 この映画を観た後に、改めて聖書を読み直すとまた新しい感動が得られることでしょう。

ブラザーサン、シスタームーン

2007-03-20 07:07:42 | おすすめレビュー
 ブラザーサン シスタームーンをご紹介します。これはアシジの聖フランシスコをよく描いた映画です。あまり新しくない映画なのでレンタル屋さんでは見つかりにくいかもしれません。町田のTSUTAYAには置いてましたが、青葉台のゲオは未確認です。
 アシジの聖フランシスコは清貧の聖人で知られています。裕福な家庭に生まれていながら全てを捨てて、信仰に生きた聖人です。以前からこの映画はいいと先輩信者さんから勧められており、最近ようやく観ることができたのですが、本当に心洗われるいい映画でした。映画に出てきた、聖フランシスコと一緒に生活を共にしていた修道士たちは、現代の言葉でいうとホームレスさんの生活に近いような気がしました。もっとも、私の知り合いのホームレスさんたちの方がいい食生活でしたが。
 「全てを捨てて、文字通り裸一貫で生活して何が楽しいのだろう?」と私たちは思いがちですが、余計なものをそぎ落としてこそよりよく世界の美しさ、神さまからの愛を感じられるのかもしれません。
 この映画は俳優も音楽も構成も大変良くできていて、印象に残ったシーンは多々あるのですが、敢えて一つだけ挙げるとするならば恋に落ちた修道士を聖フランシスコが優しく結婚して子を産みなさいと勧めるシーンです。人にはそれぞれの場所があり、無理に聖職に固執しない方が神さまのご意向を叶えられるのかなとふと思いました。
 心がぎすぎすしてきたなと感じたときに是非観てください。

お勧めの祈りの言葉。

2007-03-20 06:44:16 | 祈り
ラインホールド・ニーバーの祈りをご紹介します。簡単な英語なので原文をまず紹介します。

The Serenity Prayer

God grant me the serenity to accept the things I cannot change;courage to change the things I can;and wisdom to know the difference.

Living one day at a time;
Enjoying one moment at a time;
Accepting hardships as the pathway to peace;
Taking, as He did, this sinful world;as it is, not as I would have it;

Trusting that He will make all things right
if I surrender to His Will;
That I may be reasonably happy in this life and supremely happy with Him
Forever in the next.
Amen.

(私の拙い英語力による)日本語訳は以下の通りです。

平静の祈り

神さま
変えることのできないものを受け止める平静な心を
変えることのできるものを変える勇気を
そしてそれらを見分ける英知を
私にお与えください。

一日、一日を生きて
一瞬、一瞬を楽しんで
苦しみを平安へと続く道として受け入れて
この罪深い世を自分の願うようにではなく、あるがままに受けとめた
あの方がそうなさったように

神さまの聖心に自分を明け渡したならば
すべてをいい方向へと変えてくれることを信頼しながら

そのことで私がこの世での人生も、そこそこ幸せに生き
来るべき来世では永遠に
神さまと一緒にこの上なく幸せになれますように

アーメン


詳しくはserenity prayerで検索してみてください。私は祈りの最初の部分、"God grant me the serenity to accept the things I cannot change;courage to change the things I can;and wisdom to know the difference."が好きで、辛いことがあったらよく口ずさんでます。「何やってもしょうがないさ」と諦めるのではなく、変えられるものを変える勇気。いつまでも保ち続けていきたいと思っています。

このブログについて。

2007-03-19 05:04:44 | 青年会からのお知らせ
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