カトリック藤が丘教会青年会有志ブログ

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ヘンリ・ナウエン 「放蕩息子の帰郷 父の家に立ち返る物語」

2007-03-22 00:29:13 | おすすめレビュー
 ヘンリ・ナウエンの「放蕩息子の帰郷 父の家に立ち返る物語」をご紹介いたします。
 ヘンリ・ナウエンは司祭・作家・教授・牧師として国際的に有名で、霊的生活に対して、40冊以上の本を書きました。彼は英語・オランダ語・ドイツ語・フランス語・スペイン語にて何百名もの友人と定期的に連絡を取っていました。彼のミサや講議および黙想会にて、救いの手を差し伸べられた友人は何千人にも及びます。1996年に彼は帰天しましたが、その後も彼の著書によって手を差し伸べられた友人の数は増大し続けていきました。ナウエンの本は200万部発行され、22の言語に翻訳されました。(こちらにhenri nouwenの検索結果があります。)

 そのナウエンの代表作として名高いのが今回ご紹介している本です。この本はナウエンが画家、レンブラントの「放蕩息子の帰郷」を眺めつつ、放蕩息子である弟息子・父の元にずっと居た兄息子・そして父の順に黙想し、時に自分自身の人生と照らし合わせながら、偽ることなく自分の心の動きを描いたものです。私はこの本を四ヶ月前に青年会メンバーの方に紹介してもらい、聖イグナチオ教会の売店にて購入しました。なかなか手に入りにくいと思います。

 読んでみて驚いたのは、ナウエンが臆することなく自分の心の偏りや弱さを書き出していることです。
 心の闇の声に惹かれてしまうこともあるのだと正直に述べていて驚きました。それと同時に、人の心というものは多面的なのだなと気づかされました。ある局面では自分は罪深い放蕩息子、ある局面ではじっと父の元にいるのだという思いこみにかられている兄息子といったように、色々な角度から心を眺めることができるということを自覚しました。

 この本は少し読んで自分の心に立ち返る。また少し読んでは立ち返るという風にじっくりと時間をかけて読むことをお勧めします。どなたかと一緒に読み進めていって、意見交換をするのも良いかも知れません。