河豚公国(かわぶたこうこく)

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【ドル箱】 マイクロソフト、『オフィス』を無料化 【放棄】

2009年07月14日 21時45分00秒 | PC関連アプリケーション
ソース
次期オフィス、ネットで無償提供へ=来年簡易版でグーグルに対抗-米MS(jiji.com)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009071400136

マイクロソフトは、かつてのドル箱商品であった「マイクロソフト・オフィス」の簡易版をインターネット上で使用できる無料サービスとして提供する事を決め、13日に発表した。

と。ここまでが記事からの引用っぽい感じ。この下が河豚公国の意見。

インターネット上で誰もが同じようにサービスを受けられることが最も重用で、それが可能であればOSなどなんでも良いのだということに、多くの人々が気づき始めてしまった。
そして、基本的にスタンドアローン(LANやネットで他のマシンと接続されていない状態の、独立したPC)を重視してきたWindowsは、有料ソフト、フリーソフト、ゲームなど幅広く製作されているものの、もはやそれを他のOS上で動かすことさえ可能となった現在では、Windows専用に開発する意味合いが薄れてしまった。

これは、64BitCPUの登場や、古いOSを次々にサポート外として葬り去ってきたツケが一気に襲って来たようなものである。
正直な話、Windows7の64Bit版を無料提供する(代わりにグーグルの特定の等のサービスを利用できなくする)方が良かったのかもしれない、と河豚公国は考える。
64Bitマシンのシェアを確保するという意味においては、『次』のOSのための地盤作りになるし、Linux連合に対する強烈な一撃ともなる。

過去にも、MS-DOSというOSが無料で配布された時期があった。
これは、BASICが主流でプログラムは自分で書くもの、というのが常識だった時代に、有料のソフトを購入させるための土台として、どうしてもOSが必要だった、という点も大きかったが、ユーザーをDOSに慣れさせるという意味でも十分な効果があった。
そして、DOS上でプログラム開発をするためのアプリケーションは当然のように有料であった。
DOSが業界の標準となった時点で、「プログラムを作るならDOS上で動くものを作りたい……」
と考える人間が大量に現れたのは当然の流れであったし、ゲームなども大量に製作された。

その資産はWindows時代になっても使われつづけ、おかげで『DOS窓』とよばれる機能が長い間ついて回った。

実は、マイクロソフトは自社で新しい革新的なサービスを作り上げることが致命的に下手な企業である。
ワードもエクセルも、他社から買い取ったブランドだ。
それ以前には独自開発した類似の製品を(表計算の方は「マルチプラン」だったっけ?)販売してはいたが、お話しにならないくらいに使いにくくて、当時の覇者「ロータス123」の牙城に傷一つ負わせることのできないチープな代物だった。
インターネット用のブラウザも、先行していたネットスケープを追い越すために無料でOSに内蔵させるというアコギな戦法を使って問題になったが、IEを開発していたのも、引き抜かれたネットスケープの開発者達だったというから、兄弟対決のような側面があったわけですね。

有料で売っていたものがいきなり無価値にされてしまって、ネットスケープは消滅するわけですが、今度はOPERAやFierFoxが台頭してきて、どんどん使いにくくなっていくIEを追い越してしまって……

実は、この新しいブラウザ達が無料で提供することが出来た事には、Googleの存在があります。
ユーザーがGoogleで検索すると、ブラウザの開発元にお金が入る仕組みになっているのです。

そういうわけで、Googleのインターネット上での地位はますます盤石になって行きました。Gmailを初め、様々なサービスを次々に提供して行きました。

一方で、マイクロソフトはどうしても敬遠される事になります。
マイクロソフトのホームページに行くのが楽しいという方、いますか?
戦略上、ものすごーいマイナスになっていると河豚公国は思います。
そもそも、Linux使っていると用事無いですし。
何回も行くと、タダでWindowsもらえるとかなら行きますけど。

つまり、そういう点で人の囲い込みに失敗しているんですよ。
『誰でもいいから、みんなウチにおいでよ。サービスするよ』
っていうスタンスのGoogleに対して、マイクロソフトは殿様商売気分が抜けてないわけです。
『Windows使わねぇ奴は人間じゃねぇ!!』
みたいな感じです。

しかも……
「Googleのサービスを使うのに、10年前のマシンでも全く問題無いんですよね。壊れて無ければ」
でも、
「新しいWindowsをストレスなく動かすためには、やっぱり新しいマシンか、去年あたりの最上級クラスのマシンが必要、とかなんですよね」

中国では、1万円ノートパソコンが販売されました。
インドでは、学生や教育関係者向けに2000円ノートパソコンが製作されているところです。

そして、それ以外にも、かなり前から$100を目標にした、全世界の子供たちへ提供できるノートPCの開発が進められていて、今は最終調整段階といったところです(試作モデルの先行生産が終わり、アプリケーションの開発などが始まっている)。
これらは、すべてマイクロソフトのOSを使用していません。
本体よりも高いので、値段が倍以上に跳ね上がるからです。

顧客のニーズを把握できていない独りよがりの開発。
それが、近年のマイクロソフトの歩んできた道の実態だと思います。

かたや、無料で使用できるサービス。
かたや、有料でバグだらけでどうしようもないOSとライバルに対抗するためにしかたがなく無料で後悔する機能を制限した廉価版。

マイクロソフトの未来は、限りなく暗いでしょう。
OSの権利を所持しつづけ、有料で提供する。
という着眼点は、当時としては画期的でした。

しかし、OSだけでなくブラウザもオフィスソフトも開発ソフトも、利潤の大きいものをすべて独り占めにしてしまおうというその姿勢は反感を買い、多くの敵を作り出した事も事実です。
対するGoogleは広告料などとして様々な企業を味方につける戦略をとっています。
そして、OS分野にまで進出するに至りました。

インターネットの利点を最大限にフル活用して実力以上の成果を上げるGoogleと、いまだにインターネットを有効に使いきれていないマイクロソフト。
そして、とうとうドル箱であった『オフィス』の無料開放。

時代は、マイクロソフトが明日消えてなくなっても誰も困らない、というラインに確実に近づいているように感じられてなりません。


今度のXBOXのOSには最新のWindows載せて売れば、マシンもOSもゲームも売れてウハウハじゃないかぁ!?
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