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Musik von Augustin Hadelich

ヴァイオリニスト、アウグスティン・ハーデリッヒの演奏活動Note

アウグスティンのブログより(2008年)

2009-02-24 | From Augustin's Blog
カーネギー・ホール・デビュー - 2008年1月30日

先週の土曜日、カーネギー・ホールで初の演奏を行った。友人のアルバン・ゲルハルトと共にミゲル・ハース=ベドーヤ指揮フォートワース交響楽団と、ブラームスの偉大な二重協奏曲を演奏した。(9月にフォートワースで行った演奏の再演)すばらしいこのホールで演奏するのは最高の気分で、一瞬一瞬を惜しむように楽しんだ。座席はほぼ完売だった!この日は、ゴリホフのチェロとオーケストラのための曲も演奏され、アルバンが美しい演奏を聴かせてくれた。また、チャイコフスキーの交響曲第五番の演奏も心躍るものだった。コンサートはニューヨーク・タイムズ紙で絶賛された。なんてすばらしい週末だったんだろう。5月に控えているカーネギー・ホールでの初リサイタルが今から待ち遠しい。



2008年4月22日

この春は僕にとって心躍る季節だ!3月28日のカーネギー・ホールでの初リサイタルは、信じられないくらいワクワクする出来事だった。バルトークのソロ・ソナタの演奏で、広大なコンサートホールとあんな大勢の人々を前に一人で舞台に立った時は胸がいっぱいだった。その他にも、すばらしいピアニスト、ロバート・クーレックと、数曲のとても美しいレパートリーを演奏した。この夜のことは、いつまでもけして忘れないと思う。

リサイタルの直後ボストンへ赴き、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第一番を初めて演奏した。とても難しい曲だけど、オペラ調のメロディーや、第二楽章のドラマや、第三楽章に流れるユーモアが大好きな曲だ。共演したボストンに本拠を置くロングウッド交響楽団は、医療関係者によって構成されている楽団で、コンサートの収益金は、アルベルト・シュバイツァー財団と、マサチューセッツ・リーグのコミュニティー・ヘルス・センターに寄付された。

パガニーニの協奏曲演奏にあたり、カデンツァを作曲した(最初作ったものは、演奏するのが難しすぎたので、後で少し簡単にしなくちゃいけなかった :)これはソーレのカデンツァほど長くてテクニック中心じゃない。僕は、カデンツァは観客が聴いて楽しめるものであるべきだと思う。楽譜は(公式サイトの)pdfセクションに加えておいた。

カデンツァを作曲する時はまず、曲の中で一番興味深いと思う主題、一節や箇所を選び、もう少し掘り下げて見る。曲のどの部分を用いるかは自由だから、カデンツァには、その人が曲に抱いている思いや感情が自然と表れる。例えば僕は、パガニーニではオープニング・トゥッティの大好きな主題をカデンツァに取り入れた。今までずっと、この主題が楽章の後半で繰り返されないのを悲しく思ってたんだ。でも、これで戻ってきた :)

先週、光栄にもハーバード・ミュージカル協会からアーサー・フィット賞を授かり、ボストンにある同協会本部でリサイタルを開いた。そこはどちらかというと室内楽に向いたこじんまりとしたセッティングで、(カーネギーとは大違い)友人のピアニスト、イアン・パーカーと演奏した。水曜日にはメキシコ・シティに飛び、カルロス・ミゲル・プリエト指揮のメキシコ州立交響楽団と、ドボルザークのヴァイオリン協奏曲を演奏する。そして、来週にはリンカーン・センターのローズ・シアターで、(五嶋)みどりと共演する!みどりと僕はラヴェルの序奏とアレグロ、そしてシュニトケの合奏協奏曲第1番を演奏する。その他にも、竹光徹の作品が2つと、バッハのブランデンブルク協奏曲第5番が演奏される。とても興味深いプログラムで、みどりと一緒にステージに立てることを本当に光栄に思ってる。
6週間足らずでこんなにたくさんの事が起こるなんて!



2008年8月21日

この夏、バーモント州で開かれたマールボロ音楽祭で6週間過ごし、ちょうどニューヨークに戻ってきたばかり。これまで同様、この夏も素晴らしい体験だった。今年はとても興味深くバラエティーに富んだレパートリーを練習した(モーツァルトの四重奏ト長調K.387、フォーレのピアノ三重奏、ショスタコービチの弦楽四重奏第7番、シューマンのピアノ三重奏ニ短調、エネスコのピアノ五重奏)。マールボロはとても特別な場所なので、今、次のコンサート(チャイコフスキー、ブラームス、10月にはパガニーニとショスタコービチ)の準備をしていても、インスピレーションとやる気で満ちてくる。

マールボロに行く前、ヒューストン交響楽団との初演奏を行った(モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第三番)。とてもワクワクする出来事だった。このコンサートのために、カデンツァを作曲したので(ホームページの)pdf欄に加えておいた。

今年またカーネギー・ホールで演奏することになった!!! 12月24日に、ハイメ・ラレード指揮のニューヨーク管絃楽団とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第五番を演奏する。また、10月に控えてる日本ツアーも本当に楽しみにしてる。今から待ち遠しくて仕方がない。日本には一度だけ行ったことがあるけど、まだ13歳の時だった。10年以上も前のことだ!



2008年11月

前回の更新から、本当にたくさんの出来事があった! ハイライトをいくつか挙げると・・・ 8月28日、ハリウッド・ボウルで、ミゲル・ハース=ベドーヤ指揮のロサンジェルス交響楽団と、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲を演奏した。数日前に出演が決まったコンサートで、信じられないくらい素晴らしい体験だった! あんなに大勢の人々(約1万人)の前で演奏したのは初めてで、最高に幸せな気持ちだった。ロサンジェルス・タイムズ紙がとても良いレビューを書いてくれた。(http://articles.latimes.com/2008/aug/30/entertainment/et-bowl30

10月にはツアーで日本に10日間滞在し、2回のリサイタルと、パガニーニのヴァイオリン協奏曲の演奏を行った。コンサート・ホール(東京オペラ・シティhttp://www.operacity.jp/en/concert/)は僕が今まで演奏した中でも指折りのすばらしいホールだった。音響も建築も演奏中の気分も最高だった。マエストロ秋山との共演もすごく楽しかった。またリサイタルでは、ピアニスト中道育代ととても良いコラボレーションがもてた。本当に楽しいツアーだった。東京はすごく刺激的な街だ!大勢のすばらしい人々に出会えたし、日本食は美味しかったし、観光や服のショッピングや地下鉄に乗るのも楽しかった(日本の地下鉄はニューヨーク・シティの地下鉄よりも少し進んでる!)・・・気付いたのだけど、電車の中でよく短いメロディーが流れ、どのメロディーかで自分の駅がわかるようになってる。つまり、ぼーっとしたり、うたた寝していても、自分の駅を見逃さないですむということ。これはすごくいいアイディアだと思う。実は、10年前に初めて東京を訪れた時に耳にしたメロディーを、僕はまだいくつか覚えてたんだ!

日本から帰国した数日後、ショスタコービチのヴァイオリン協奏曲を始めて演奏した。(レビューはこちらhttp://newhavenregister.com/articles/2008/10/20/entertainment/doc48faba56da6b5484514318.txt)本当にすばらしい協奏曲だ。今は、来週終わりのブタペスト行きも心待ちにしてる(フランツ・リスト室内管弦楽団とハイドンのヴァイオリン協奏曲ハ長調Hob.VIIa:1を演奏する)。バルトークの祖国だ!待ち遠しくてたまらない・・・

アウグスティンのブログより(2007年)

2009-02-17 | From Augustin's Blog
チャイコフスキーの演奏を終えて-2007年1月17日

サウスキャロライナ州グリーンビルと、テキサス州サウスレイクで(ここではフォート・ワース交響楽団と)チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏し、帰って来たばかり。この曲を演奏するのは3年ぶりだった。しばらくブランクをおいて、すばらしい楽曲に再び向き合うのはとても楽しい。この曲が前よりももっと好きになった! フォート・ワース交響楽団とは、2度演奏があった。朝と(高校生の前で)、夜に一度ずつ演奏したが、朝の部でとっても嬉しい驚きがあった。第一楽章の主題部の終わりで、子どもたちが歓声をあげて拍手したんだ! そこは、ヴァイオリンのソロが(6分間を越える演奏の後)壮大で鮮やかな妙技とともについに演奏を終えるところで、その後オーケストラがポロネーズとして楽章前半の主題をまた演奏する。僕は、チャイコフスキーもきっと子どもたちの拍手にうなずいてくれると思う。ここは曲全体の中でも大きなクライマックスの1つで、僕も観客として聴いている時しばしば拍手したい気持ちになる。



ボストンから帰って - 2007年4月16日

ボストンでの初めての演奏を終えて帰宅したばかり。ジョーダン・ホールで、ロングウッド交響楽団とグラズノフのヴァイオリン協奏曲を演奏した。ジョーダン・ホールは最高だった。アメリカでも指折りのコンサート・ホールだと思う。グラズノフのヴァイオリン協奏曲を演奏するのは初めてだったので一層ワクワクした。この曲は実際より過小評価されている曲の一つだ。みんなオープニング部分は好きなんだけど、多くの人が二流の協奏曲だと思ってる。でも僕は曲全体が大好きだし、最終楽章の少しおめでたいところさえ気に入ってる。

さて、これから『ピュア・ゴールド・ツアー』の後半をスタートするため、インディアナポリスに出発だ。退屈してる瞬間もないよ!



ピュア・ゴールド・ツアー 2007年5月1日

2週間続いたYingdi Sunとの『ピュア・ゴールド』リサイタルツアーからちょうど帰ってきたばかり。ツアーはインディアナポリスで始まり、やがてシカゴへと移動した。シカゴはアメリカ中でも大好きな街の一つだ。インディアナ州ではいくつかの小さい街でもリサイタルを開き、ツアーの中程では、エリーで演奏した。合計すると、僕たちは14日間で7つのコンサートを開いたことになる!大勢の人々がコンサートを観に来てくれて本当に驚いた。チケットが完売したインディナポリスのリサイタルだけじゃなく、とりわけインディアナ州のウィノナレイクのような小さな街で450人程の人々がリサイタルを観に来てくれたのにはびっくりした。

最近、ロングウッド交響楽団とのコンサート前にボストンで収録された僕のインタビューがNPR(米国ナショナル=パブリック=ラジオ)で放送された。放送の中には、ボストンで2度目の楽しい共演を果たせたロングウッド交響楽団の指揮者ジョナサン・マクフィーと、ボストン交響楽団のコンサート・マスター、マルコム・ロウのコメントも含まれている。詳しい情報はこちら:
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=9759199



マールボロ音楽祭2007 - 2007年8月13日

昨日、マールボロ音楽祭での2度目の夏を終えた。昨年と少しも変らず本当に楽しい日々だった。大勢のとても素敵な人々や、素晴らしい音楽家に出会うことができた。今回、リチャード・グードとサミュエル・ロードと共に、ブラームスのピアノ五重奏を演奏したのは、インスピレーションに満ちた出来事だった。リチャード・グードは僕の大好きなピアニストの一人で、彼のリハーサルや演奏を見て学び、一緒に曲の共通の解釈を見つけるのは、とても興味深いことだった。また、バルトークの弦楽四重奏4番を演奏し(これもサム・ロードと)、メンデルスゾーンの弦楽五重奏 イ長調、(とても魅力的な曲で、マーシー・ローゼンと演奏した)そしてコダーイの2つのヴァイオリンとヴィオラのためのセレナーデをマイケル・ツリーと演奏した。

音楽祭が終わってしまったのは悲しいが、これほど集中した室内楽の後、ソロのレパートリーに戻るのは新鮮な気分。今後数ヶ月はとても忙しくなるので、今はあまり休んでいられない。今ちょうどテレマンのヴァイオリンのための12の幻想曲を復習しているところ。(この曲のレコーディングを間近に控えてる)そして、一ヶ月後に初めて演奏するブラームスの二重協奏曲の準備を進めている。



2007年11月22日

前回の更新からずいぶん経ってしまった。僕はこの上ない1年を過ごしていて、大勢のすばらしい観衆の前で、これらの偉大な作品を演奏できることを心から光栄に思ってる。これまでのハイライトをいつくか挙げると、まずはミゲル・ハース=ベドーヤの指揮で、チェリスト、アルバン・ゲルハルトと共演したブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲、イ短調作品102。(1月26日同じメンバーで、この曲をカーネギー・ホールで演奏する)また、マリオ・ヴェンザゴ指揮のインディアナポリス交響楽団と再び共演できたこと。(言うまでもなくインディアナポリスは僕にとって特別な場所だ)そして、ニューオーリンズでクラウスペーター・ザイベルの指揮でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を演奏したこと。それにケルンでは、モーツアルトのヴァイオリン協奏曲をケルン室内管弦楽団と演奏した。同楽団とは以前、ナクソス社のCD録音のため、ハイドンのヴァイオリン協奏曲を演奏した。このCDはドイツではすでに発売されていて、今シーズンの終わりには国際的にリリースされることになってる。(また追って詳しい情報をお伝えします)ハイドンの協奏曲は本当に素敵な作品だ。実は1週間後にグランドラピッズで同協奏曲ハ長調 Hob.Ⅶa:1第一番を演奏するので、今から楽しみにしてる。

もちろん、これだけ演奏旅行が続くと、時にはストレスを感じることもある。飛行機の旅がキツイこともあるし、時差ボケもつきものだし、コンサートのためには膨大な準備が必要だ。でも全て最後には報われるし、この秋訪れた所どこでも、本当に楽しい時を過ごすことができた。

アウグスティンのブログより(2006年) 

2009-02-12 | From Augustin's Blog
マールボロ音楽祭 - 2006年6月

来週からヴァーモント州で開催されるマールボロ音楽祭に参加する。この音楽祭に参加するのは初めてなので、すごく楽しみで待ち遠しい。
音楽祭は6月25日に始まり、集中的な室内楽の練習と演奏が8月中旬まで続く。



インディアナポリス・コンクール!!! - 2006年9月19日

先週、インディアナポリス国際コンクールで優勝した!今でも感激で胸がいっぱいだ。
インディアナポリスでの2週間はすばらしい時間だった。コンクールでは皆とてもフレンドリーで、観客席の人々も暖かく応援してくれたし、本選で共演した交響楽団も最高だった。この夏中ずっとコンクールへの準備をしていたので、もちろんかなりのストレスもあった。
コンクール開催中、予選から本選全ての演奏がネットでライブ放送され、今でも演奏ビデオをhttp://www.violin.org/で観ることができます。

僕はいつもはコンクールが本当に苦手なんだけど、このコンクールは心から楽しむことができた。この度の出来事が、僕のこれからのキャリアにとってどれだけ大きなステップなるか想像するだけで、頭がクラクラしてくる :-)
この夏に参加したマールボロ音楽祭での経験は、音楽面において、僕の生涯で最も豊かな経験の一つになった。そこで音楽的また技術的に学んだ多くのことが、コンクールで大きな助けになったと思う。

このホームページは来月中に改装される予定なので、完成したらまた更新します…



Happy Holidays - 2006年12月16日

皆、良い休暇を過ごしていますように・・・! 
僕の今年の冬休みはとっても短くなりそう。1月4日に、ミゲル・ハース=ベドヤ指揮のフォートワース交響楽団とチャイコフスキー・ヴァイオリン協奏曲を演奏する予定なので、とても楽しみにしてる。
11月にはメンデルスゾーンとドボルザークのヴァイオリン協奏曲を演奏し(ドボルザークを演奏するのは今回が初めて)リゲティのヴァイオリン協奏曲も習っていたので、いろんなレパートリーを練習していた。
(ホームページの)演奏スケジュール欄もやっと更新できた。今年は初めて演奏する曲がいくつかあり、(グラズノフのヴァイオリン協奏曲など)、昔からの大好きな曲も数曲、演奏する予定。(チャイコフスキー、ブルッフ、バルトークなど)
ホームページの改装もだんだん進んできてる。クリスマス前か1月のはじめには新しいバージョンがスタートする予定。思ったより時間がかかったけど、最終的にはきっといいものができると思う。