百年は 花に宿りて すぐしてき 440 (大江匡房)
庭の蝶調査(2021)その3
シジミチョウ科とタテハチョウ科についての概要です。
シジミチョウ科(10)
シジミチョウ科は以下の10種を観察出来ました。トラフシジミやコツバメも観察できましたし、南方系のクロマダラソテツシジミにも2年連続で出会えました。
ウラギンシジミ
1化の羽化後の時期の1度だけ観察できました。散歩コースでは、翅表がオレンジのオスの方が目に付きました。庭での写真はありませんでした。
ムラサキシジミ
越冬後と3化の越冬前の個体が散見されました。庭で翅表が見られるのは珍しいことです。
トラフシジミ
翅裏が虎斑模様で、後翅の肛角部付近に2列の黒点列のある橙紋があり特徴的です。春型は虎斑が幾分明るい灰白色で、夏型は黄褐色です。
コツバメ
年に1度春先に現れるチョウです。アセビやツツジなどの花芽を幼虫が食草とします。小型のシジミチョウで閉じた翅を太陽に垂直にして日光浴します。庭でだけ観察できた唯一のチョウです。
ベニシジミ
ウラナミシジミ
ヤマトシジミ
ルリシジミ
ツバメシジミ
比較的良く目にするのですが、羽化の時期だけに限定されるようです。名前の由来のとおり尾状突起があるシジミチョウです。
オス
メス
クロマダラソテツシジミ
南方系の迷蝶でソテツの葉を食草として、秋以降に分布域を広げます。近くのお宅の玄関のソテツで産卵を確認しました。
タテハチョウ科(11)
タテハチョウ科は、写真を撮れなかったアサギマダラなどを含めて11種でした。アサマイチモンジもクロコノマチョウも本年は飛来を確認できませんでした。
テングチョウ マダラチョウ ドクチョウ ミスジチョウ亜科(5)
テングチョウ
アサギマダラ(写真なし)
10月半ばころから11月初旬頃までが秋の渡りの時期で、この頃には飛翔を散見します。最近は、隣家や我が家のフジバカマには見向きもせず素通りです、
ツマグロヒョウモン
コミスジ(写真なし)
ミスジチョウの種類では、この辺りではこの種しか見かけません。滑空するように飛び、黒褐色に三筋の白斑があります。1化の折に1度だけ観察できました。
イシガケチョウ.
思いがけずに、庭で初見となった南方系のイシガケチョウ。散歩コ-スでは、時期や場所もまちまちの散見となりました。
タテハチョウ亜科(4)
キタテハ
アカタテハとともに、散歩コースでは春先から初冬までよく目にしますが、庭では越冬後と越冬前の個体が散見されただけでした。テンベストへはわずかに足りませんでした。
ルリタテハ
ホトトギスで育った幼虫・蛹から羽化した1頭のみの確認となりました。
アカタテハ
出現は、キタテハと同様でした。
ヒメアカタテハ(写真なし)
前年は元旦に初蝶として観察したのですが、本年度の初見は晩秋となりました。
ジャノメチョウ亜科(2)
ヒメジャノメ
回数は少ないですが、毎年庭に顔を出します。前翅後翅裏にほぼ直線で連なる白条紋が特徴です。
ヒメウラナミジャノメ(写真なし)
散歩コースでは、テンベスト入りするほど良くみられるなじみの蝶ですが、初夏の1化の時期にだけ現れました。
2022.1.15