音楽、映画、コンピューター、ヨガ。それらはもう私の日常。いま注目するのは、ネット上の生放送。プライベートの部屋がそのまま放送スタジオになり、全世界に、安価で発信できる(但しリスナーの上限が千人に限られたりする)。マイナーだが、伝える過程で一切編集や歪曲や検閲がない。今の若者のヴァイタリテイあふれる生の声がそのまま聞こえる。
見る側は感想をすぐに返すことができ、それを送り手は読んでただちに反応を返す。ここには少人数の双方向の面白さがある。親密さがわくので、いろいろな放送「主(ぬし)」に固定のリスナー、中に「信者」が出てくる。実際に会わないのが原則だが、時に主とリスナーが直接出会うオフ会がなされることもある(これが出会い厨、出会い系に堕落する危険である。中学生以下は規制も必要では)。
「3次元」のリアルな付き合いを控え、ネット・パソコン上の「2次元」交流をしても、放送において「主」同士が仲良くなり、コラボ放送することも出てくる。3次元で会ってないので、本当のその人の素性は分からないまま。しかし2次元上の「妄想」の中で、男女が親しい関係を演じることが出てくる。
そんな中いやな出来事が起こった(高校生の飲酒生放送疑惑事件もあったが)。私から見るならば、3次元では接点のなさそうなふたりが、2次元上で仲良くしていた。そんな主(どちらも軽く1万のメンバーを超す人気の大物)同士が破局した。女性のほうがリアルの場で見合いすることになり、そのために男性主のネット上の恋愛「妄想」が終焉したのである(しかもその男性は、実際に会うことにつき、それまで極めて否定的に言動していた)。それぞれには熱狂的な信者がいるので、どちらも自分の主を擁護したりして論争になった。
今は互いに元気を取り戻し、もとの放送を再開している(→方向性が変わりつつある?→9月末引退→10月10日復帰)。ネット上と現実の人間同士の関係のあり方とは何か。それを深く考えさせられる。
参照ニコニコ生放送より