足早に過ぎ去った、あまりにも惜しい才能!
NHKの「お江戸でござる」などで人気のあった、時代考証家であり、作家、元漫画家の杉浦日向子(すぎうら・ひなこ)さんがお亡くなりになりました。
まだ46歳の若さで。
最初に読んだ彼女の作品は『ゑひもせす』。
荒削りながら独特の画風と、何より確かな考証にうなりました。
赤穂浪士討ち入りの日の吉良家の人々を描いた「吉良供養」もよかったですが、
そのような歴史的大事件ばかりでなく、当時の人々の日常を描いた短編が新鮮でした。
この『合葬』は日本漫画家協会賞優秀賞受賞作。杉浦さんがまだ20代の頃の作品です。
「ゑひもせす」の短編にも出てきた若侍たち(まだ前髪をつけたまま!)の幕末上野戦争を描いた作品です。
とはいえ、江戸時代の、普通の人々を描くという杉浦さんのスタンスは変わりません。
彰義隊に参加した友人と、それに引きずられるように入隊した主人公。そして長崎で最新の学問を学び、合理的精神を身につけたもう一人の友人。彼ら三人が上の戦争に巻き込まれ、運命を狂わされていった様が限りない哀愁をもって描かれています。
ここにあるのはいつの時代でも純粋で、それゆえに生をそして死を急ぎすぎてしまう若者の姿です。それはシェイクスピアのジュリエットや、白虎隊の面々にも通じます。
そしてまた、彼らを巻き込んでいった時代と、大人たちをもうまく描いています。
まだまだこれからの活躍が楽しみな人でした。
他に類を見ない作品を書いた人でした。
本当に惜しいことです。
なぜかこの『合葬』の主人公たちと重なってしまいました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
NHKの「お江戸でござる」などで人気のあった、時代考証家であり、作家、元漫画家の杉浦日向子(すぎうら・ひなこ)さんがお亡くなりになりました。
まだ46歳の若さで。
最初に読んだ彼女の作品は『ゑひもせす』。
荒削りながら独特の画風と、何より確かな考証にうなりました。
赤穂浪士討ち入りの日の吉良家の人々を描いた「吉良供養」もよかったですが、
そのような歴史的大事件ばかりでなく、当時の人々の日常を描いた短編が新鮮でした。
この『合葬』は日本漫画家協会賞優秀賞受賞作。杉浦さんがまだ20代の頃の作品です。
「ゑひもせす」の短編にも出てきた若侍たち(まだ前髪をつけたまま!)の幕末上野戦争を描いた作品です。
とはいえ、江戸時代の、普通の人々を描くという杉浦さんのスタンスは変わりません。
彰義隊に参加した友人と、それに引きずられるように入隊した主人公。そして長崎で最新の学問を学び、合理的精神を身につけたもう一人の友人。彼ら三人が上の戦争に巻き込まれ、運命を狂わされていった様が限りない哀愁をもって描かれています。
ここにあるのはいつの時代でも純粋で、それゆえに生をそして死を急ぎすぎてしまう若者の姿です。それはシェイクスピアのジュリエットや、白虎隊の面々にも通じます。
そしてまた、彼らを巻き込んでいった時代と、大人たちをもうまく描いています。
まだまだこれからの活躍が楽しみな人でした。
他に類を見ない作品を書いた人でした。
本当に惜しいことです。
なぜかこの『合葬』の主人公たちと重なってしまいました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
と出てしまってTBできません。
残念です。
コメントありがとうございます!
本当に惜しい人を亡くしましたね。
わりと年齢が近いので、ショックもありますが、ドッキとしました。
今頃、江戸の町を「やっと帰ってこられたワ」なんてしゃなりと歩いていらっしゃるような気がします。
こちらはマンガ専門なのですか?
わたにしとって、マンガは別腹ですね。
やっぱりなくては生きられませぬ。
今、水木しげる氏の自伝を読んでいます。
月乃さんの優しい、ステキな表現にほろりと来ました。
こちらのブログでは漫画のみ書いております。
でもあまり分けた意味がないですね。
いっそのこと、歴史の記事と読書記録を分けようかな、とも思ってます。