そりゃおかしいゼ第二章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界の政治を問う

誰のため、何のための総選挙か

2014年11月12日 | 総選挙
2週間前に、「ひょっとすると年内解散?」を書いたが、これほど早く進むとは意外だった。解散のお題目(理由)を模索中である。消費増税の時期を選挙理由にしようとしているが、それはあまり関係ない。今解散すれば、多少議席は減らしても、政権は維持できるからである。支持率が低下したと言っても40%前後は維持している。長期政権を維持するための布石である。今回勝利してしまえば、民意に逆風の消費増税や原発再稼働、そしてなによりも集団的自衛権行使に関わる案件の数々を時間をかけて通しやすくなる。
公明党は憲法を踏みにじった与党合意をで、平和を掲げている創価学会が不快感を持っていて、かなり支持率が低下している。既に臨戦態勢である。
民主党は、いつでもおやりなさい受けて立ちますとの、海江田の言葉は現実味はない。党内はバラバラで先に掲げた自民党の目論みに、対立軸を示すことさえできない。第一消費増税は、戦後最悪の民主党の野田政権が旗を振った案件である。全選挙区擁立をできない状況である。
みんなの党や維新の党や結の党や次世代の党だったかは、選挙区の候補者の調整するための動きで終わる。共産党は唯一、自民党に対しての対立軸が鮮明であるが、全選挙区で候補を立て選挙協力を今回はやらないようである。反原発や消費税については票を割ることになりかねない。
古くから唯一反原発主張していた社民党は、存在感のない党首を抱えて存続さえ危ぶまれる。
要するの野党はバラバラなのである。特にみんなの党や維新の党は、自民党の保管部隊でしかなく、選挙民は投票に戸惑うことになる。自民党にとって、好都合の現状なのである。
総選挙の大義はないが、安倍首相が掲げる選挙の大義は、三党合意が決めた消費増税の縛りを外ずし、経済情勢とは無関係にそして財政再建や構造改革も手を加えず社会保障に向けることなく、来年10月の増税するというシナリオである。たった2%上がるだけですよ、キリの良いところで計算し易いですよ、とでもいうのであろうか?冗談ではない。消費税は5%から10%へと倍になるのである。忘れ易いこの国の人は、たった2%上がるのかと思うタイミングである。政治家たちも行政も痛みを伴わないのである。
安倍晋三による安倍晋三のための選挙である。僅かでも勝利すれば、格差社会と軍事国家へと向かう日本が出現するのである。