そりゃおかしいゼ第二章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界の政治を問う

南京事件も慰安婦もなかったことにするのかNHK

2014年10月30日 | 南京事件・慰安婦
もう2週間も経ちましたが、私たちは「ジョン・ラーベ ~南京のシンドラー~」という映画を上映しました。一般上映としては日本初、上映そのものも日本で4度目というものでした。この映画は製作後既に7年以上経過しているにもかかわらず。日本では上映が禁止されているのです。右翼の圧力で配信する団体が出てこなかった。
ジョン・ラーベというドイツ人が、こまめに日記を書いていました。後日南京虐殺に関する部分をまとめた、「南京の真実」ジョン・ラーベ著講談社文庫、平野卿子訳、として発刊されています。この日記を根拠に製作された映画で、ベルリン音楽祭などの賞を受賞しています。独、仏、中の合作映画です。
上映会は予想に反して大盛況でした。北海道の片隅の小さな町で、70名もの方が鑑賞していただきました。上映委員会としては赤字覚悟だったのですが、何とか黒字に持って行けました。
南京大虐殺は、通説では30万人もの大虐殺があったとされますが、その数字は多少大きすぎるように思われます。それを根拠に、南京事件はなかった、虐殺などなかったと主張する人たちがいるのです。
それは朝日新聞の、従軍慰安婦に関する誤報道を根拠に、なかったことと事実を隠ぺいする行為に似ています。
おりしも、イギリスのタイムスが「日本の公共放送のNHKが従軍慰安婦放送禁止」という報道をしました。安倍晋三は故中川昭一を連れだって、NHKに従軍慰安婦報道の放送に圧力かけるため、直接乗り込んだ経歴もある。安倍政権になって、安倍のイエスマンとして籾井を会長に送り付け、経営委員に百田尚樹や長谷川三千子の戦争校訂者を送り込み、自分の家庭教師だった本田勝彦を送り込んでいる。
タイムスは、従軍慰安婦だけでなく南京虐殺事件もNHKは報道することに圧力をかけられていると、内部文書を基にして報じている。
確かに映画、ジョン・ラーベを見ていて、日本人として愉快のものではない。しかし、日本軍行った各種の残虐行為は決して容認できるものではないでしょう。30万人は殺さなかった、5万人だというのは被害者の意識を逆なでするものである。慰安婦に金を払っていたとするものと同質のものと言える。
今、安倍政権とそれを取り巻く連中は、戦争を美化することで国家の威信を守ろうとしている。そうした意識は、結局は集団的自衛権行使容認に見られるように、好戦的な軍事国家の意識を肯定するものでもある。
歴史は建前で自国の名誉を飾り付けることではなく事実を認め、過ちをそこから引き出し歴史を教訓にするべきなのである。