この機種の2台目の個体.1台目は露出計が機能せずマニュアルだけ
での撮影になる.外観もあまり良くないし.好きなカメラなのでもう
少しいい状態のものが欲しかった.入手後の最初の試写では露出計の
精度が不安でマニュアルでも撮影してみた.その結果はなかなかいい
もので、オート撮影では被写体の明暗に応じて絞りが変化をしている
はずで露出計の精度もよさそうな印象だった.…ゆえに今回はオート
露出のみで撮影を.そう考えていた.たぶん大丈夫だろうと.その前
に気になっていた,ファインダー内部の汚れや曇りをきれいにしよう
と簡単に分解をして清掃を.クリアにはなった.だがやはり素人作業
のためか気がついたらフィルムのカウンターが不動の状態に.触って
はいけない箇所を動かしてしまったのかもしれない.愚かなことを.
不思議なことに,室内での写りはいいものだったのに,戸外では良く
なかった.たぶんアンダーなカットばかりで、一部はまあまあの出来.
露出計にわずかな劣化があり,その精度が落ちているのだろう.やや
うす暗い室内ではちょうど良く,あるいは許容範囲だが少しオーバー
ぎみで,晴れた戸外では精度がたりない.そんな感じなのか.以後は,
戸外でのみマニュアル撮影を行ったほうがよさそう.そのことをメモ
しておくべき.私は同型機を複数台持っていてそれぞれが微妙に違う
不具合があり、これからはその操作で間違えることがないようにと.
Auto Half
●フィルムシステム:35mmパトローネ入りフィルム
●画面サイズ:24×17mm ●フォーカス:2.5mに固定焦点
●レンズ:リコー25mm/F2.8 3群4枚構成=理研光学 製造富岡光学
●シャッター:1/125秒=AE時 1/30秒=フラッシュ時
●露出計 :セレンメーター、針押さえ式AE ●発売:1962年
近接でのピントの具合も気になる.甘いのだ.ゾーンフォーカス機で,
うす暗い室内では、やはり被写界深度は浅くなるので,ピントの合う
範囲はかなり狭いはず.自分から被写体までの,1mや1.5mあたりの
距離感を思い出さなければならないだろう.若いころのように正確な.
………
最初に入手した同型機は,また使ってみようとしたら,シャッターは
切れるが,絞りが開かなくなっていた.粘りが出ているのだ.経年の
劣化である.実際は簡単な分解清掃注油などでその不具合を解消可能
なはずだが素人の私ではどうしようもない.その1台目のAuto Half
は使えない個体になってしまった.修理の費用はあんがい高額だし.