フジカのレンジファインダーカメラ「35-M」~露出計は内蔵されていない
完全なマニュアル操作.トップカバーに配置されたノブはフォーカシング用
のもので、巻き上げレバーはカメラの底部に、巻き戻しクランクはボディの
側面に.それらは何年か前に入手した同社の35Auto-Mとおなじ作りなのだ.
右手だけでシャッターチャージやピント合わせやレリーズを行なえるように
なっている.パララックスの補正付き.同社の初の35mm機らしい.国内の
グッドデザインにも選定され、1958年のベルギー万博では銀メダルを受賞.
動作は未確認という中古の個体だが、入手時には問題なく動作をしていた.
(試写の途中で,撮影が出来ていた時のカット.なかなかのいい写りだ)
試写の途中にシャッターの感触がおかしくなってしまった.切れているよう
だが、そうでないようにも感じて.フィルムのチャージはできて巻き上げの
動作も可能だったので,本来であれば、シャッターは切れているはずだが?
とりあえずフィルムの最後まで撮影.撮影済みのフィルムを取り出してから
動作の確認をふたたび.するとシャッターは切れているようなのだが、絞り
が開かなくなっていた.経年劣化で粘りがでているらしい.困ったことに.
修理に出すしかないようだ.私個人では対応できない.メンテナンス自体は
簡単なはずなのだが.レンズを分解して清掃と給油のみで? 現像を終えて
みると 24枚中17カットが撮影できていた.試写の途中で故障してしまった
個体ははじめてのこと.写り自体はどれもいいものだったので、残念に思う.
気に入っているボディデザインなので,できればながく使いたい.隣の県に
ある修理専門店へ.比較的安価な予算で受けつけてくれる店.蛇腹カメラの
Agfaその他の合わせて6台ほどの故障したカメラとともに修理に出すことに.
………
7月下旬に修理が済んで、Agfaとともに送られてきた.納品時の送料は無料.
動作の確認を.故障して固着していた絞りは直っているようす.指定した各
大きさで、シャッターの切れる瞬間に問題なく開いている.感度100の24枚
撮りのカラーネガフィルムで試写を.Agfaの試写では古いフィルムを使って
失敗したので,今回はとうぜん新品のフィルムを使う.焦らずにゆっくりと
撮影を.他のカメラの分とともに東北の写真館へ現像に出す.来月にでも.