Minoltaの「Uniomat」その初代機.素朴で美しく落ちついたフォルムだ.
ピントリングが無限遠で合っていなかった.遠くの被写体をファインダー
越しに見る.ピントリングを調節して二重像を一致させる.その状態では
ピントリングは無限遠の手前に.ほぼ10mあたりを指している.リングに
刻まれた無限縁まで角度で10度ほどまわせば,それが本来の遠景の位置.
不具合だ.どちらでも撮影をしてみた.明るい戸外だったので絞り込んで
いるから、被写界深度の効用でどちらのカットもピントは合っているはず.
実用的にはたぶんなんの問題のない異常だ.そうだろうが気にはなる….
試写の結果はやはり問題なかった.以後遠景の撮影ではアバウトにピント
リングを操作するつもりだ.へんに悩まないことに.せっかく入手できた,
この機種特有のレンズの白濁という劣化がほとんどない個体ゆえ他の単純
な問題?には無関心でもいいではないか.実用機だと分かった個体だから.
感度400/24枚撮りカラーネガフィルムで試写を行なった.そしてすぐに
撮影は終わってしまった.36枚撮りにすれば良かったと思うが,早く結果
を知りたかったことも事実.ようやく入手できた、たぶん撮影には問題の
ない個体.そのことをはやく確認したかった.管理の状態がよかったのか,
レンズはほぼきれいなままで劣化は少ない.白濁という曇りもない.幸運
なのだろうか.3台目でようやくいい写りが期待できる個体に巡り会えた.
安価だったのに元箱や説明書も付いていた.試写の結果は以後も常用でき
そうないい写りだ.私のそばに置いていつでも使いたい.そんな気分に.
Minolta Unioma1
●レンズ:Rokkor TD 45mm/F2.8(テッサー型/3群4枚構成)
●シャッター速度:プログラムシャッター Citizen Optiper Uni
LV6=1/8秒F2.8~LV18=1/1000秒F16
●電源:セレン光電池
単独のセレン受光素子による追針式の露出設定 電池は不要
●対応フィルム感度: ISO10~1600
●フィルター径:40.5mm サイズ:132×79×72mm.重量 700g
●当時価格:16000円 ●発売:1960年
*分割巻上げが可能.シャッターは1/1000秒を実現
*後群レンズの白濁が発生しやすい.フィルム感度がISO1600まで
*全シリーズ機種ともに、LV8以下では速度が1/30秒以下に
LV8以下の数字が赤色表示に~手ブレ防止の警告になっている
*セルフタイマーレバーも全機種共通.V表示がある緑色レバー.
ピント調整ダイヤルに隣接しているので、誤作動には注意を