動作未確認の個体.北海道から我が家に.4月の中旬にオークション
で入手出来たカメラ.送料を加えても約1500円.そしてこれまでの
私の多くの経験とおなじように、この個体も動作品だった.キャノン
の「Dial35」~その特異なボディのデザインだけが記憶に残りそうな
35mmのハーフサイズカメラ.動作は未確認ということで出品されて
いたので、ゆえにだれも気にせず、運良く私が落札できたのだと思う.
私のカメラに関する経験則では、この個体は撮影できそうな可能性が
おおいにありそうだ.そんな私の独断的な印象で.だがいいカメラで
あることに変わりはない.運よくふたたび安価に手にできたものだ.
動作に問題はなさそう.露出計の機能にはやや劣化を感じるが、実用
レベルだとも思う.ただファインダーを見ると何故か被写体にピント
が合っていない.ぼんやりとした頼りない眺めのみ.だが焦点の調節
は無段階のゾーンフォーカスなので、ピント合わせに不都合~実害は
ないと思う.ファインダー越しに被写体を眺める時は、めまいがする
ほどのピンぼけ状態.内部にはガラスが複数あって、どれかが外れて
いるのではないだろうか.あり得ること.分解してみる? 不安だが.
Canon Dial35
●型式:35mmレンズシャッター式ゾーンフォーカスハーフサイズカメラ
●画面サイズ:24×18mm ●標準レンズ:SE28mm F2.8 (3群5枚構成)
●シャッター:セイコーシャ 1/250~1/30秒.B. ビハインド式
●フラッシュシンクロ:X接点式
●ファインダー:ブブライトフレーム付き逆ガリレオ式ファインダー
倍率0.42倍、視野率90%、視野内左に近・中・遠距離を表す
ピクトグラフと距離表示針、下部に露出計指針と適正露出窓、
左右両側に露出オーバーおよび露出アンダー域表示と
連動範囲外(露出オーバー側)警告
●焦点調節:レンズのフォーカシングレバーによる
ゾーンフォーカスマーク式、0.8~15m(∞)
●EE機構:CdS素子使用のシャッタースピード優先式EE、
測光連動範囲EV8(1/30秒、F2.8)~17(1/250秒、F22)
=ISO 100、測光能力の限界はEV21まで、
フィルム感度使用域=ISO8~500、
絞りノブの引き出し回転による手動絞り設定も可能
●フィルム感度域:ISO 25~400(カッセトによるオートセット式)
●フィルム装填・給送:グリップ内のスプリングモーターで自動巻き上げ
(連続撮影可能)と自動巻き戻し式裏蓋開閉スプール差し込み式、
裏蓋閉じ、スプリングモーター巻き上げで自動空送り完了、
フルチャージで約20コマ分の連続撮影が可能、
連続撮影の巻き上げ速度は2コマ/秒
●フィルムカウンター:裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式
巻き戻しに連動してコマ数が逆算する可逆式
●フィルム巻き戻し:ノスプリングモーターをフルチャージ
(巻き戻しRボタン)レリーズボタン押しでスタートする自動巻き戻し式
●使用電源:1.3VのHM-N型水銀電池1個
●サイズ:99×76×44mm、430g
●当時価格:13800円 ●発売:1963年
*35mmレンズシャッター式・ハーフサイズ機種.距離計はなく目測式.
ファインダー内部に、ゾーンフォーカスピクトグラムが指針表示される.
前面の絞りノブを引くとマニュアル操作に.押し込むとシャッター速度
優先EEに.絞り値はファインダー内に指針表示.レンズの周辺に見える
部分はフィルム感度設定リング、シャッター速度は外周のリングで設定.
フィルム巻上げ巻き戻しはグリップ内スプリングモーターのゼンマイ式.
(ネット上にある仕様などを転載してリライト)