マミヤのラピッドカメラ.プログラムEEハーフサイズの「Myrapid」~
この秋にオークションで入手.普段の買いものよりもすこし割高な値段で.
700円+送料=約1500円.動作未確認のためにジャンク扱いの個体だが、
いつものように私の行間を読む能力などで、たぶん撮影可能な個体だとの
確信があった.純正のケースや説明書に加え今では非常に貴重なラピッド
システム専用のフィルムカートリッジが2個も付属.それを考えてもそれ
ほど高い買いものではない….他の、今後徐々に入手予定でいるラピッド
カメラでももちろん使えるから.その専用カートリッジがなければたぶん
使用できないシステムのカメラたちゆえ.今回の買いものはよかったわけ.
やはり動作に異常はなかった.うれしいことにセレン電池の露出計もほぼ
正確な動きをしている.レンズの具合も悪くない.ファインダーの内部も
結構クリア.現行の36mmフィルムをラピッド専用のカートリッジへ巻き
変える作業も慣れれば問題なさそう.ダークバック内での作業ゆえ面倒で
はあるが楽しみでもある.フィルム感度の設定は、その専用カートリッジ
についているT字型の爪の長さの違いで自動的に認識されるらしい.入手
することができた貴重な2個のカートリッジのその爪には、ともに「G」
の刻印が.ネットでこのカメラのことなどを調べたら、それは感度100の
ことだった.私は他のカートリッジは持っていないのだから、感度の違う
フィルムを使用する場合マニュアル操作になる.まあそれは仕方がない.
Mamiya Myrapid(Rapid System)
●レンズ:Mamiya-Tominon 32mm/F1.7(5群6枚構成)
●シャッター速度:B・1/30~1/800秒 COPAL-B
EV6.5(F1.7・1/30秒)~17(F13・1/800秒)の間で、
絞りとシャッター速度の組み合わせが、連続的に変化する.
●電池:セレン光電池 ●サイズ:115×70×50mm 約440g
●当時価格:16400円 ●発売:1965年
*距離計はなく前玉回転式のゾーンフォーカス.
セレン光電池による露出計を内蔵している.
絞りリング Auto位置でプログラムオートに.
採光式ブライトフレームのファインダー内部には
シャッター速度が指針表示される.
絞りリング B位置でバルブ=絞り開放に.
マニュアル操作は絞り F1.7~F16=フラッシュ撮影用で、
シャッター速度は1/30秒に固定される.
フィルムの感度は、ラピッドカートリッジ装填時に自動セット.
ボディー前面の右側下部にあるレバーはセルフタイマー.
アグファ社の提唱で、35mmフィルムを使う、装填が簡単で、撮影後に
フィルムの巻き戻しが不要なシステム.コダック社のインスタマチック
=126フィルム=専用カートリッジのシステムに対抗して.一時人気に.
………
Mamiya Myrapidは、ラピッド式フィルムを装填するハーフサイズの
プログラムEEカメラ.カートリッジでフィルムの詰め替え作業が簡単.
フィルムの入ったカートリッジをフィルム室内の右側に入れ、空カート
リッジを左側に入れて、裏蓋を閉めれば、フィルムの装填は完了.最初
の1枚目がカメラ上部のカウンター窓に表示されるまでシャターを切る
必要はなく巻き上げレバーを4回ほど巻きつづければよい.撮影が終了
すると巻き上げレバーはフリーになり、数回ほど連続して巻き上げ操作
をつづける.巻き上げたカートリッジを取り出して、念のためにダーク
バックの中で、別に準備した現行の空の35mmフィルムのパトローネに
さらに巻き戻す.そしてそのパトローネを現像に出す.貴重なラピッド
専用のカートリッジを紛失しないための、面倒だが必須の作業である.