ミノルタ初の35mmハーフサイズカメラ「Repo」シリーズ．その初代機
のシルバーとブラック、そして後継機の「S」計３台を、この秋にオーク
ションで安価に入手することができた．３台300円＋送料＝数百円以内．
みなシャッターの動作のみ確認済みの、ジャンク扱いの個体．故障をして
いたらいつか修理に出したいなどと願って．…そしてやはり残念なことに、
ブラックボディはシャッターは切れるが絞りがまったく開いていない状態．
トップカバーのセレン電池部分やフィルム室内の巻き上げ機構に、ひどい
ゆがみも．まるで熱で変形したような印象．変な？扱いを受けた個体なの
かもしれない．シルバーは動作に問題ないが、レンズの曇りが相当ひどい．
必ず写りに影響してしまいそうなほど．露出計はほぼ正常なレベルで機能
をしている．なんとももったいない個体．レンズを何度かクリーナー液で
清掃してみたが、まったく改善できなかった．プロの手による分解と清掃
が必要なのだろう．後継機も露出計は機能している．たぶん正常に．だが
レンズ部分にがたがきていて緩んでいる．ピントリングも空まわりをして
いるようす．ボディの張り革は各所で縮んでめくれ上がっていたので、私
自身ですべてはぎ取ってしまった．裏蓋には錆が発生してその厚みを増し、
きちんと閉まらなくなっていた．カッターの刃先で削ぎ落としてはみたが、
まだ遮光に問題がありそう．どうにか無理をすれば裏蓋はなんとか閉まる
ようにはなったのだが、変形したかのような裏蓋には見えない隙間が？
不具合はあるが、とりあえず撮影可能そうな２台に、フィルムを装填した．
試写を行ってみる．数年前に使用期限が切れた古い感度400/36枚撮りの
フィルム．その１本をダークバックの中で半分にカットして、この２台の
カメラで使うことに．フィルムの在庫が切れそうで自宅に他の適当なもの
がなかったから、そんな応急的な使用方法を．それもおもしろそうで．
Minolta Repo
●レンズ：Rokkor 30mm/F2.8
●シャッター速度：B・EV8=1/30秒,F2.8～EV16=1/250秒,F16
●焦点調節：距離計はなく前玉回転式の目測式
●電池：セレン光電池 追針式露出計
●サイズ：107×66×46mm 約400g
●当時価格：9800円 ●発売年：1963年
Minolta Repo-S
●レンズ：Rokkor PF 32mm/F1.8
●シャッター速度：B・1/8～1/500秒
●焦点調節：距離計はなく直進ヘリコイド目測式
●電池：セレン光電池 追針式露出計
●サイズ：108×68×50mm 約440g
●当時価格：13800円 ●発売：1964年