コニカのレンジファインダーカメラの名機「C35」の初代を
入手することができた。オークションで510円だった。動作
は未確認だが、今も使えそうな気がしたので。昭和40年代の
発売当時は、じゃーにーコニカの愛称で人気があったらしい。
Cはもちろんコンパクトの意味。届いた個体は、それなりに
使用感はあるが,外観はきれいなほうで。…だが。電池室は
液漏れのあとが。モルトはすでに朽ち果てて。ファインダー
内部は曇っていた。ピント合わせのための二重像が経年劣化
で薄くなっていた。よく見えないのだ。ピント合わせが困難
な状態である。なんだか悲惨な状態のカメラに思えてきた…。
この春の,後継機のC35フラッシュマチックでの簡単な分解
掃除の経験があるおかげで,このC35の、どうようの掃除は
あんがい簡単に済んでしまった。電池を入れたら,オートの
露出計が機能しはじめた。カメラを、暗がりや明るい窓辺に
向ければ,露出表示の数値が変化している。ファインファー
内部はクリアに。ただピント合わせだけが、まだ困難なまま。
ふたたびカメラのトップカバーをはずして,ファインダーの
内部を掃除してみた。ピントの調節~二重像の合致に関連が
ありそうなガラス窓なども、念入りに気をつけて、レンズの
クリーナー液をしみ込ませた綿棒で掃除を。組み立て直して
カメラを被写体に向ける。ピント合わせがどうにか、かろう
じて可能な状態に。ファインダー内部の、黄色く薄い二重像
の表示が、いくらか見えるようになった。これで撮影できる
かもしれない。露出はだいじょうぶだと思う。シャッターの
スピードや絞り羽は微妙に、変化しているように感じられる。
(ファインダー内部の写真は見知らぬ人のブログから転載)
感度100/12枚撮りの使用期限切れのフィルムを入れて試写を。
被写体によっては、ピント合わせが比較的,簡単にできそう
なものもある。明るい場所で輪郭やコントラストがはっきり
したもの。がんばって撮影してみよう。ワンカット入魂?で。
このカメラは,露出~オートが今も正常に機能しているなら,
いい写真が撮れるはずなのだ。C35フラッシュマチックでは、
じつにいい写りをしていた。昔の、手作りの良さの実証だ。